『トランスジェンダーになりたい少女たち』が脅迫でバカ売れ!「焚書」を求める人たちのバグった正義感

2024年4月5日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン

『トランスジェンダーになりたい少女たち』が脅迫でバカ売れ!「焚書」を求める人たちのバグった正義感

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写真はイメージです Photo:PIXTA

トランスジェンダー扱った本の「焚書」巡って脅迫騒動

<あの“焚書”ついに発刊>(産経iD)<本書の発売をめぐっては、産経新聞出版と複数の書店に対して「出版中止」を要求する脅迫がありました。(中略)脅迫によって発売を中止することは出版文化と表現の自由を脅かす前例を作ることになり得ると考え、産経新聞出版では予定通り刊行しました>(産経新聞社)

 そんなショッキングな宣伝文句が並んだ書が、4月3日に産経新聞出版社より発売され、話題になっている。『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』(アビゲイル・シュライアー著、岩波明監訳)である。

 タイトルにあるように今、欧米諸国では自身の性別に疑問を抱く少女が増えており、国によっては幼い子どもでも容易に性別変更ができてしまう。「多様性の時代、すばらしいことじゃないか!」と称賛する人もいらっしゃるが、実は全ての人がハッピーなわけではない。中には成長をしてから性別転換をしたことを後悔する子どもいて、心と体にダメージを負ったままつらい思いをしている子どもいる。

 この本はそういう悩みをもつ当事者200人、50家族に取材をして問題の背景に行き過ぎたジェンダー教育やSNSの影響があるのではないかと探求していくノンフィクションだ。2020年に米国で出版された後、ベストセラーになりエコノミスト誌やタイムズ紙の年間ベストブックにも選ばれ、フランス語、ドイツ語、スペイン語など9つの言語に翻訳されて各国で出版され誰でも読むことができていたが、日本では「焚書」扱いされていた。

 実は、この本はもともとKADOKAWAから『あの子もトランスジェンダーになった』というタイトルで今年1月に刊行の予定だったが、「トランスジェンダー当事者への差別を扇動する」という抗議活動によって出版中止に追い込まれていたのである。

 そこで宙ぶらりんになっていたこの本を引き取ったのが産経新聞出版だ。火中の栗を拾ったわけなので当然、今度はこちらが標的になって、「取り扱う書店に放火する」なんていう物騒な話になっていたのだ。

 しかし、そこから「脅迫者たち」が驚くような事態が起きた。


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