婦人革靴セミオーダー店舗【My choice】が大阪に誕生、手仕事の愛着から生まれる自分らしい靴とは?お客様のニーズに応える下町メーカーの挑戦と奮闘記

2024年4月5日(金)10時30分 PR TIMES STORY

松井製靴株式会社は、1977年創業の大阪市西成区に本社を構える

婦人革靴メーカーです。

労働集約型産業である婦人革靴市場は、海外生産商品との価格競争と

社会のカジュアル化に伴うスニーカー人気で、年々縮小しています。

コロナ禍は、対面販売からEC販売への流れを加速させました。

供給過多が続く履物市場の中で【選ばれる】ためには、

まずは我々の存在を知ってもらうことが何よりも大切です。

「自分スタイルの靴をお手頃価格で」

そこで、2023年1月に本社近くにセミオーダー店【My choice】を建築しました。

靴への期待が膨らむお客様の工場見学にも対応しています。

1日1組限定・完全予約制・店舗外観・内装へのクラフトマンシップのこだわり等を【尖り】として、SNS発信のみで認知拡大に挑みました。

しかし、1年経過後の結果は、惨憺たるものでした。

このストーリーでは、「集客」を考えずに、店舗販売をスタートした

素人メーカーの孤軍奮闘記について語ります。

松井製靴のゆるキャラMちゃんと代表の松井成和

松井製靴株式会社は、1977年創業の婦人革靴メーカーです。

本社のある大阪市西成区は、国内で東京浅草に次ぐ革靴の産地だった歴史があり、

近隣の鶴見橋商店街は、戦前「大阪三橋」と称され「靴の商店街」でもありました。

しかし、靴の低価格志向とスニーカーブームは、婦人革靴市場を席捲し得意先の倒産・廃業が相次ぎました。

コロナ禍は接客重視の革靴販売への追い打ちをかけました。

従来のエンドユーザー→小売り→卸問屋→メーカーの流通チャネルが、

崩壊の危機です。

現状は、まず【集客ありき】でショッピングモール、リアル店舗、ECサイト間等で

熾烈な競争が繰り広げられています。

労働集約型産業である婦人革靴業界は、長時間労働で稼ぐ悪しき慣習が残り、

家内工業の分業体制は、後継者不足で中国・海外へと移転していったのが実情です。

当社は「一隅を照らす百年企業」「従業員の笑顔」を経営理念に掲げ、2007年から

正社員採用をしてきましたが、海外生産メインの競合メーカーには価格競争では勝負になりません。

「新規開拓の為に何ができるのか?」「自分達で売るしかない」と

2018年9月にアリババ出店、2019年3月に国際シューズEXPO出店と挑戦しましたが

「販売は、既存得意先に任せた方が良い」という結論に至りました。

しかし2020年のコロナ禍に伴う大幅な受注減で状況は一変しました。

従来の受注は戻らないと判断し、当社はリストラを断行しました。

「今度こそ自社で集客を」と2020年11月にMakuakeへ出店

その後、1万円の表裏本革パンプス【ハグするhoppe靴】を引っ提げて

勝負に出ました。

241足の応援購入をして頂きましたが、

当初予定していた拡がりには至らなかったのです。

「良質な革靴をお手頃価格で」もまず、お客様に

知ってもらわないと購入には繋がらないのです。

ブランディング、広告宣伝の大切さを痛感しました。

「靴選びは生き方だ」「自分スタイルの靴をお手頃価格で」

これを実現するためには、どうすればよいのか?

社内では、ブランディングのコンサル会社に依頼する、広告宣伝に予算を当てる等の

意見がありましたが、代表の私は「商品価格の上乗せになるだけ」と一蹴しました。

大阪心斎橋のブランド・アヴェニューには、

世界のトップブランドのショップが建ち並んでいます。

建物の外観を見るだけでワクワクさせる各ブランドの世界観は、流石です。

「これだ!」と思い私は、

「本社近くの国道沿いにセミオーダー店舗を建てる」

「店舗の外観は、パンプスのヒールにする」

「そこでたった1人のために、靴のセミオーダーを受ける」

と社内で宣言しました。

「建築コストをどこから調達するの?」の質問に

「事業再構築補助金で」

「それは無理」と周囲から失笑されました。

「集客は、どうするの?」

「まずは、自社のホームページから」

「・・・・?」

2021年12月に第3回事業再構築補助金で採択を受け、2023年1月に

セミオーダー店舗【My choice】が完成しました

当初1年間は、自社ホームページ、SNS、無料広告での認知拡大と

覚悟を決めていました。

タイミングよく、靴・皮革の祭典「オーラウンド」が大阪の浪速区、西成区で

2023年11月に初開催され、私たちも参加しました。

工場のオープンファクトリーとMy choiceのお披露目

My choiceのリポート

ご好評頂きましたが、予想していた売上には、繋がりませんでした。

ご来店のお客様からは

「セミオーダー後の完成イメージが、画像ではピンとこない」

「返品できないプレッシャーがある」

床一面に並べられた靴の中から好みの靴を選びたい」

「選んだ靴の自分サイズの上下3サイズで、試し履きしたい」と

 なかなか厳しいご意見を頂いております。

手仕事メインの革靴は「足元ニーズへの深堀対応」が究極の目的

履き手の「こうして」を作り手自らが直接聞くことと

お手頃価格実現には、どこも介さないのが絶対条件なのです。

2024年に入り、集客ができていない危機感からSNSのXで「西成婦人革靴物語」を

毎日発信し、インフルエンサーやユーチューバーから「面白い大阪のメーカー」との名指しを目指しています。

My choice@靴でときめく輝く私

https://twitter.com/Matsui_shoes

2024.3.29のポスト

本番前の控え室・・・

2024年秋の婦人革靴の展示会

サンプルアップの最終日

これからお化粧して、各地へ出荷する

この子達は、期待の受注を獲得するのか?

スポーツの競技ではなく

芸術のコンクールにちかい

審査員は、お客様

結果の責は親にある

我が子には、一言お疲れと

2024.3.21 のポスト

我が家のランドセル騒動

約20年前、娘の入学時

私、絶対に革

妻と娘は、軽いのがいい

多数決を無視して押し切った

卒業後、背負い続けたものを

20cm×20cmのミニチュアへ

綺麗に使っていたこと

肩ベルトのすり傷

彼女が6年間

小学校へ通った証

革は黙して語る

有料のPRでは、SNSの世界では響かないのです。

ブランドイメージが重視されるファッション業界の中

私たちにできること。それは、

お客様にリアルな生産背景を見て、Feel in Factory=工場を感じて頂くことです。

当社の裁断場

アパレル業界の闇、廃棄・環境・人権問題に欧米のトップブランドが、

社会問題として改善に取り組んでいます。

皮革産業の隅っこにいる私たちには【富裕層の嗜み】感が満載です。

「働く人は、コストじゃない人間だ」

と掲げるラグジュアリーブランドもあります。

昭和50年代の大阪、小中学校の副読本【にんげん】で人権教育を受けてきた

スタッフが複数いる立場から「私たちの言葉だ」と主張しています。

身体の全体重を小さな面積で支える足は、

辛いことを一手に引き受けてくれています。

かかとで着地しつま先で蹴る靴は、

タフな仕事を黙ってこなしています。

入社式で履いた革靴、結婚式当日に足を通したパンプス、

海外旅行で履いたレザースニーカー・・・

靴はお出かけの相棒、外出の出来事を【履き癖】として靴に刻みます。

靴は過酷な義務を果たすにもかかわらず、何の権利も主張しません。

家畜と皮の歴史にも繋がる壮大な一枚絵巻の一部でもあります。

「靴の価値=見た目×履き心地×持ちが良い」

というのが、私たちの使命です。

同じでデザインでも、革を色を変えるだけで様変わりする靴

自分スタイルの革靴を履いてもらいたいのです。

靴と過ごした時こそが、あなたブランドの靴へと昇華させるのです。

ご来店頂けなければ、何も始まりません。

スタートにも立てない【茨の道】を現在進行中で歩いていますが、ぜひ【My choice】へお越しいただき、手仕事で仕上げるセミオーダーシューズをお試しいただきたいと思います。お客様1人1人に「自分スタイルの革靴」を履いていただけるようお手伝いいたします。

松井製靴株式HP

https://www.matsuiseika.co.jp/


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