三井住友海上とあいおい損保の合併、「新会社の名称や人事を速やかに」…MS&ADの船曳社長
2025年4月22日(火)0時0分 読売新聞
インタビューに応じるMS&ADホールディングスの船曳真一郎社長=木佐貫冬星撮影
MS&ADホールディングス(HD)の船曳真一郎社長が読売新聞の取材に応じた。傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険の合併方針に関し「新会社の名称や人事をなるべく速やかに決めたい」と述べ、両社間で協議が難航しそうな分野を優先的に検討する考えを示した。
新社名や合併比率、役員人事が協議の焦点とみられ、船曳氏は「(新会社の)あるべき方向性は合意形成されている」と強調。新社名は「社員と顧客にわかりやすく、海外でも通じる英語の名称」が検討の軸になると明かした。
新会社の売上高にあたる正味収入保険料(国内)は業界首位の東京海上日動火災保険を上回る見通し。船曳氏は「事業費の構造を変革して商品やサービス力を強化し、企業価値で世界のトップ水準を目指す」と語った。人員削減の可能性については、「地方は人手不足が続き、合併で必要十分な態勢になる。本社はスキル次第だが、様々な選択肢を用意する」と述べた。
MS&ADHDは3月の取締役会で、2027年4月をメドに傘下2社を合併させる検討に入ると決め、今月から専門部署を設立して協議に着手した。