【NISA投信グランプリ2025・日本中小型株部門】最優秀賞は割安な小型株に特化し優良銘柄が多い「カレラ 日本小型株式ファンド」!
2025年4月23日(水)21時0分 ダイヤモンドオンライン
【NISA投信グランプリ2025・日本中小型株部門】最優秀賞は割安な小型株に特化し優良銘柄が多い「カレラ 日本小型株式ファンド」!
第3回となる「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2025」では、新NISAで買える好成績のアクティブ投資信託を表彰。「1.どれだけ上がったか(上昇率)、2.どんな時も下がらない(下がりにくさ)、3.ずっと優等生(成績の安定度)」の3つの基準で、完全な実力主義で評価。「個人投資家にとって本当にいい投資信託」にこだわっているのが特徴だ。全7部門のうち、「日本中小型株部門」の受賞投資信託2本を紹介する。
中小型株への逆風の中でも良好な成績の投資信託が受賞
日本中小型株部門は、日本株総合部門とは別に、時価総額が小さい中小型株のみに投資していて、成績のいい投資信託を表彰。中小型株はカバーしているアナリストが少ない。ここに投資チャンスがあり、運用担当者の腕の見せどころでもある。2023年以降、日本株市場では大型株に資金が集中。さらに金利上昇など中小型株には逆風が続く。運用が難しい相場の中、優秀な実績を上げた2本が選ばれた。
大きな株価上昇を狙いつつ成績の安定度も高い「カレラ 日本小型株式ファンド」
◆高い上昇率に加えて、下がりにくさがトップクラス!
カレラアセットマネジメントが運用する「カレラ 日本小型株式ファンド」は、時価総額2000億円以下の株に特化して運用。PER10倍以下かつPBR1倍割れと割安で、スタンダード市場に上場する地味めの銘柄が多い。ニッチトップの企業を狙っているが、それはビジネスが堅牢なうえ業績予想がしやすいためだ。
投資テーマは大きく2つ。まず、化石燃料からクリーンエネルギーへ転換が進むGX(グリーントランスフォーメーション)関連。GXとは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス発電など、環境負荷の少ないエネルギーへの転換による社会の変革を指す。組入上位は造船銘柄が多い。前回の造船ブームからまもなく20年で老朽船が更新を迎えるが、船の燃料は重油から天然ガスや水素・アンモニアへの転換の道筋が見えている。船舶関連でも、エンジンのダイハツディーゼル、ブレーカーの寺崎電気産業など、事業領域が異なる銘柄に分散している。
もう一つは設備投資関連。コロナ禍以降、中国依存からの脱却と生産拠点の国内回帰が大きな流れ。組入上位銘柄で、九州が地盤の平田機工や正興電機製作所は、その恩恵を受けやすい。分配金は成績に応じて年2回。2024年は5月900円、11月300円だった。
評価基準(1)の上がったかは、1年の成績が部門トップとなり100点。2024年は大型株に資金が集中し、小型株は全体的に不調だった。その中で指数の上昇率16.5%を9.3ポイントも上回った。3年と5年の成績も90点以上をつけた。
さらに際立つのが、(2)下がりにくさ。値動きが大きい中小型株市場において、最大下落率がマイナス9.0%と極めて小さく、中小型株平均の下落幅の半分未満にとどまる。これは中小型株部門で2位で、98.4点と満点近い点数をつけた。
(3)成績の安定度は、直近3年連続で上位35%圏内にあり高得点を取り続けた。また成長株が優位で割安株運用が難しい相場だった2020・2021年も中位に踏みとどまり、5年トータルで優秀。(3)は95.3点だった。