放送に間に合わない!焦る新人テレビマンに編成局長が「バ~カ」と言い放ったワケ

2025年4月23日(水)7時0分 ダイヤモンドオンライン

放送に間に合わない!焦る新人テレビマンに編成局長が「バ~カ」と言い放ったワケ

写真はイメージです Photo:PIXTA

今、テレビ業界の裏側が世間の注目を集めている。テレビプロデューサーの仕事とはいったいどんなものなのか?私は20余年にわたりテレビ局に勤務してきた。本書にあるのは私が実際に目撃し、また体験したことである。※本稿は北慎二『テレビプロデューサーひそひそ日記』(三五館シンシャ)の一部を抜粋・編集したものです。テレビ局や番組名、人物など固有名詞の一部は仮名です

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某月某日 スポンサー探し「貸し」と「借り」

 ようやくアニメ制作が動き出すと、今度は営業サイドからクレームが入った。番組を買ってくれるスポンサーが見つからないという。

 テレビ上方では定例で業務本部会議が開かれていた。編成と営業の調整を行なう場で、ふだんはお互いの連絡事項などを報告し合うだけだが、その日の会議は異様な雰囲気で始まった。

「西さん、『パンダ絵本館』のスポンサー探し、案の定、難航してまっせ。そもそもアニメ番組ちゅうのは、アニメに出てくるおもちゃを売る会社と版権ビジネスを構築して儲かる仕組みを作ってから始めるもんですよ。そんなんもなしに見切り発車してから、とにかく番組提供スポンサーを見つけてくれなんてきっついで」

 系列の新聞社から来ていた、スキンヘッドでコワモテの営業部長・近本さんがかます。

「近本君、今回の番組は版権ビジネスの枠組みを超えた自由度の高い作品にしたいんだ。しかし、こんな番組も売れないようでは、××新聞の営業もたいしたことないな」

 西編成局長が近本さんの出身新聞社名をあげて挑発し返す。声を荒らげるわけでもないが、落ち着きはらった西局長には独特の迫力がある。

 新人プロデューサーの私は蚊帳の外、大の大人たちが掴みかからんばかりの言い合いの末、最後は近本さんが大きく目を見開き、西局長をにらみつけて言い放った。


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