「隊長」安田 自転車ルール順守をPR 東京都が安全利用キャンペーン
2025年4月30日(水)17時8分 OVO[オーヴォ]
5月を「自転車安全利用TOKYOキャンペーン」期間としている東京都。自転車の安全利用について、区市町村や警視庁などと連携してさまざまな催しを行うが、そのキックオフイベントが4月26日、東京都府中市で開催され、お笑いトリオ・安田大サーカスの団長安田が登場した。
令和7年度のキャンペーン隊長に任命された安田。普段から自転車レースやトライアスロンなどに参加、子どもたちに自転車の乗り方や交通ルールを教える機会もあるという。「東京都の自転車事故が一つでも減るように、まずは交通ルールを守ってくれる人が1人でも多くなるように頑張りたい」と語り、ボランティア団体の東京交通少年団の子どもたちとともに「信号はちゃんと守ります」「青信号でも車が来ていないか確認します」「止まるマークで止まります」など安全利用宣言を行った。
東京都によると、昨年の都内の自転車が関係した交通事故は約1万3700件。これは交通事故全体の約半分で、都内で起きる交通事故の2件に1件は自転車が何らか関わっていることになる。都民安全総合対策本部総合推進部長の馬神祥子部長は、安全五則に代表される交通ルールを守ること、ルールを守っていても事故の可能性がゼロではないことから、ヘルメットを着用すること、そして自転車は事故の加害者にもなりうることから、都の条例で義務化されている自転車保険への加入について確認することを呼びかけた。
この日は東京都の自転車安全利用サポーターとなっている企業もブースを展開した。自転車保険を主力商品とするau損害保険は、東京都での自転車保険加入の義務化を知っているかどうか、投票するとお菓子がもらえるという催しを実施した。同社が今年3月独自に行った調査では、東京都の義務化の認知率は35.6%で、昨年度の36.9%から1.3ポイント低下、また、自転車保険の加入率も東京都は66.4%で、昨年度の67.8%から1.4ポイント下がったという。
同社の井上裕介氏は「自転車保険加入の義務化を認知している方は年々少なくなっている。こうした自治体とのイベントで周知していくことが大切だと思う」と出展のねらいを述べた。
警察庁は来年4月1日から交通反則通告制度、いわゆる青切符制度を開始する方針だ。自転車で交通違反をした際に反則金が課されることになるが、この制度の導入より前に、交通ルールを守る意識を普段から身に付けたいと、記者も自戒を込めて思った。
自転車安全利用サポーター企業のブース