<吉川晃司>全国各地で熱狂の渦を巻き起こした40周年アニバーサリーライブツアーの中から、2月に行なわれた日本武道館公演!5月3日(土・祝)のWOWOW放送・配信に先駆け、ライブレポートを公開!

2025年4月30日(水)17時47分 PR TIMES

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 昨年10月にスタートした全24カ所26公演の吉川晃司40周年アニバーサリーライブツアー。彼は多忙を縫って全国を駆け抜け、各地で同志たちと笑顔の再会を果たした。長い旅路(ロード)の終盤戦となる日本武道館公演が開催されたのは、2月8日、9日。開演前からあふれ出る期待の熱量が目に見えない奔流となって残寒を吹き飛ばしていた。 

 定刻を過ぎると、オーバーチュアのようなオープニングSEが流れる。吉川のイニシャルKKをデザインしたシンボリックなKマーク型の巨大LEDスクリーンに、キャリアを彩るシングル・アルバムのジャケットビジュアルが次々に映し出される。それぞれの作品に対する思い入れがうねりのような大歓声となる中、5人のミュージシャンがポジションにつく。藤井謙二(Gt)、生形真一(Gt)、ウエノコウジ(Ba)、湊雅史(Dr)、ホッピー神山(Key)。日本のロックンロールの変遷を語る上で欠かすことが出来ない百戦錬磨の猛者たちだ。
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 そして、吉川が舞台中央に立ち、骨太なビートに乗せた野性の叫びが“LIVE”の始まりを告げる。1曲目は自らを曝け出し戦い抜くことを誓った「TARZAN」。間髪入れずに、誰にも止められることなく走り続けることを表明した「SPEED」へ。エッジの効いたギターリフが武道館に木魂する。冒頭で自身の生きざまを掲げると、シンバルキックが炸裂。はやくもアクセル全開だ。

 続く「You Gotta Chance 〜ダンスで夏を抱きしめて〜」は、1985年1月にリリースされた4枚目のシングル。鋼のような重厚さが加わった演奏が、積み上げてきた歴史を感じさせる。COMPLEXの「MAJESTIC BABY」ではコクのあるギターソロをプレイし、ミディアム・スローなポップナンバー「ROUTE 31」では艶やかなヴォーカルで酔わせる。そこにノスタルジーが割り込む隙間は無い。彼は最新のサウンドで自らを更新していく。

 続けて披露された「El Dorado」「Honey Dripper」は、どちらも2000年代後半に発表された楽曲。より豊潤さを増したこの2曲を全身で堪能しながら、彼がプライベートスタジオに籠り独自の音楽性を追求した日々に思いを馳せた。妖艶なギターフレーズがスリリングな「ソウル・ブレイド」では、「鬨(とき)の声を上げろ」とばかりに“Shout it to the other side!!”と叫ぶ。まさに魂の一刀だ。

 ピアノの伴奏で歌われたバラード「ロミオの嘆き」では、40年の熟成が重ねられたスモーキーな歌唱が芳醇な味わいとなって胸に沁みこんでいく。バンドメンバーによる荘厳なインストゥルメンタルセッションを経て、ハードボイルドな「ギムレットには早すぎる」へ。スイングジャズへのオマージュがゴージャスな彩りを添える。彼の世界観の広がりが伝わる名演に、聴衆からは感嘆のため息が漏れる。

 1994年に発表されたアルバム『Cloudy Heart』のラストを飾った「Love Way」は、煌びやかなバンドアレンジが印象的なナンバー。LEDにサビの歌詞=メッセージが掲出され、吉川は二階席の一番後ろまで届けとばかりに大きく手を振る。すると、全員がその動きに合わせてひとつになる。会場中がそれぞれの生にエールを贈り合う素敵なひとときが生まれた。
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 一拍置いて、いよいよ怒涛の後半戦へ。グルーヴィな横揺れが見事な「サラマンドラ」、シュールな言葉遣いを絡める「タイトロープ・ダンサー」は、それぞれ直近2枚のオリジナルアルバム『WILD LIPS』『OVER THE 9』に収録されたダンサブルな楽曲。そして、80年代のレパートリーからはどこまでも無垢でストレートな「プリティ・デイト」、ソロ初期の代表曲「LA VIE EN ROSE」を連ねる。さらにCOMPLEXの「恋をとめないで」「GOOD SAVAGE」と重ねると、場内の盛り上がりは最高潮だ。客席に配られたリストバンドのライトの点滅とオーディエンスの鼓動が同期し、オーバードライブしたテンションがゾーンを振り切っていく。

 そして、高揚がピークに達したのが、“俺が最後のR&R!”と叫ぶ「The Gundogs」と、ダンスミュージックとロックンロールの融合という音楽的野心を結実させた「Juicy Jungle」だ。どちらも彼の音楽史を語る上で欠かすことの出来ない最重要曲のひとつ。満場の観衆とコールアンドレスポンスを満喫し圧巻のライブパフォーマンスを魅せた彼は、その勢いのまま2度目のシンバルキックへ。“フィニッシュホールド”とばかりに見事に極めた英雄(ヒーロー)に、万雷の拍手が贈られた。
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 アンコールで歌われた「フライデー ナイト レビュー」は、思い出深いデビューアルバム『パラシュートが落ちた夏』のオープニングナンバー。10代の頃のステージ映像がLEDに映し出され、懐かしさと感慨を胸に呼び起こした。最後は彼の歌声にオーディエンスがシンガロングで応えた「せつなさを殺せない」。歌い終えると、彼は笑顔の再会を約束し、最後にシンバルを蹴り上げてステージを下りていった。

 今日までの自身の音楽的変遷を辿りながら、揺るがない信念や貫いた矜持を提示した見事なセットリスト。名曲の数々がウェットな感傷を感じさせることなく、あくまで熱くクールに鳴り響いていたことがまた嬉しかった。吉川が日本武道館で描いた軌跡は、過去から現在を経て未来へと繋がっていく。8月には還暦を迎えるが、彼は肉体(フィジカル)と哲学(フィロソフィー)を研ぎ澄まし前進することを止めない。唯一無二にして、空前絶後。吉川晃司のLIVE=生きざまそのものから目が離せない。

撮影:平野タカシ

<番組情報>
【音楽と映画で観る!吉川晃司特集】

●吉川晃司 40th Anniversary Live Tour Final
5月3日(土・祝)午後9:00〜
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後〜1カ月間アーカイブ配信あり

収録日:2025年2月8日、9日
収録場所:東京 日本武道館

※その他の特集ラインナップはWOWOW番組サイトをご参照ください

<番組サイト>
https://www.wowow.co.jp/music/kikkawa/(https://www.wowow.co.jp/music/kikkawa/)

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