成田悠輔氏の「ピンチをチャンスに変える」大胆な提言、自動車産業に頼るのは危険!
2025年5月6日(火)8時13分 J-CASTニュース
「自動車なき日本経済を描くチャンスだ」——経済学者の成田悠輔氏はトランプ関税をこう見ている。2025年5月4日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)は、対米交渉は行き詰っているようだと取り上げた。アメリカ側が25%の自動車関税は交渉の対象にしないと主張し始めたからで、石破首相も「(日米で)一致点を見いだせる状況には、今のところなっていない」と認めている。
クルマの存在意味が変わり、自動車産業にピンチが来る!
大豆やトウモロコシなど農産物の輸入拡大とバーターで自動車関税の引き下げを狙っていた日本政府としては、大きく戦略が狂ってしまいピンチだ。ところが、成田氏はむしろ「チャンス」だという。総合司会の田中裕二(爆笑問題)さんが「どういうことなのでしょうか」と聞く。
成田氏は「トランプ関税で日本の自動車産業はピンチになっているじゃないですか。でも、これがなくても、多分、日本の自動車産業は近い将来ピンチが来ると思うんですよ」という。電気自動車や自動運転になり、自動車は所有するものからシェアするものに変わるからだ。
「そうなると、いまみたいにクルマをガンガン造りまくってという世界じゃなくなる可能性が高い。そういう時に、日本経済が世界から外貨を稼ぐにはどうしたらいいのかって考えるチャンスなのかなって思うんです」(成田氏)
貿易以外で外貨を稼げ、例えば...
モノの貿易には関税や戦争でサプライチェーンが壊れるリスクがあるが、貿易以外の形でも外貨を稼ぐことができれば、リスクは減る。成田氏は「たとえば、観光、あるいは外国人が日本の不動産や土地を買う時に、そこに課税していくみたいな、全然違った形で外貨を稼ぐ方法を見出していくのが大事なのかなあという気がしました」と語った。
田中さんは「なるほどね、自動車以外にほかのものもということですね」と受けたが、話が難しくなりすぎたと思ったのか、対米交渉役の赤沢亮正・経済再生担当相と「(選挙初当選)同期ということですが、ポイントはどこなんですかね」と「薄口評論家」杉村太蔵氏に振って笑いをとった。
(シニアエディター 関口一喜)