東大IPCとヘルシンキ大学が日欧相互のグローバル成長支援を目指し 基本合意書(MOU)を締結
2025年5月16日(金)11時47分 PR TIMES
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:植田浩輔 以下、東大IPC)は、フィンランドのディープテックイノベーション都市であるヘルシンキの中核を担うヘルシンキ大学と日欧相互のスタートアップの成長支援を目指し基本合意書(MOU)を締結しました。
また、5月27日、28日にて共催ウェビナーを開催し、ヘルシンキ、東京の2つの都市で活動するスタートアップエコシステムに関わるプレイヤーをそれぞれにて紹介します。
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欧州のディープテック拠点となるフィンランドにてイノベーションを推進するヘルシンキ大学
ヨーロッパでも注目されるディープテック拠点のひとつ、フィンランド、なかでも首都ヘルシンキは、技術系スタートアップの密度と活発な研究・支援体制で、近年存在感を高めています。政府や大学による充実した研究の商業化支援やスタートアップ支援制度に加えて、北欧最大級のスタートアップとテクノロジーのカンファレンス「SLUSH」の開催など、ヨーロッパ進出を目指す起業家にとっての重要なエントリーポイントとなっています。
そのイノベーション都市の中核を担うヘルシンキ大学は、医療・AI・クリーンテック等で世界レベルの研究者が在籍し、充実したインキュベーション・アクセラレータープログラムの運営を背景に、輩出されるスタートアップの多くがグローバルで展開しています。
この度の連携によって、ヘルシンキ大学が運営する各種プログラム等への相互連携が開始されます。それぞれのプログラムでの厳選なる審査の上、スタートアップは相互に参加資格を得ることができます。各国対象市場の主要な企業、ベンチャーキャピタルを含む、ネットワーキングの機会等を提供し、現地パートナーとともに市場プレゼンスを高めるべく支援してまいります。
また、5月27日28日の2日間で共催ウェビナーを開催し、相互進出を目指すスタートアップを対象に、ヘルシンキ、東京の2つの都市で活動するスタートアップエコシステムに関わるプレイヤーを紹介します。当社は、27日に日本のスタートアップ向けのウェビナーを開催予定です。
お申し込みはこちら:
https://universityofhelsinki0527.peatix.com
世界に伍するスタートアップ組成・育成プログラムへと進化を目指す1stRound
東大IPCが事務局を務める日本最大級のアカデミア共催起業支援プログラム「1stRound」は、各業界トップクラスの大企業と民間ベンチャーキャピタルが審査を行うことで独立性と公平性を保ちながら、アカデミア系スタートアップを採択し、ビジネスの初動を加速させるためのNon-Equity資金をはじめ、事業価値が算定可能な事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行っています。
過去9年、累計102チームを採択し、会社設立・資金調達を支援、過去採択チームの資金調達成功率は90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成しております。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、各回とも半数を超えるチームが協業に至っております。
また、過去採択企業において「StartX」「Berkeley SkyDeck」等世界トップレベルのアカデミア系プログラムにも複数社採択されており、米国本社設立等、海外展開に向けた支援も展開しています。2024年4月には、欧州最大の研究コンソーシアムであるCyber Valleyとの連携を発表、大学・さらには国の垣根を超えたベンチャー創出および育成を目指しています。
1stRoundは、日本で生まれたスタートアップの海外展開、海外の大学・研究機関関連スタートアップの日本国内誘致支援と相互に展開することで、大学技術、卓越した挑戦とともに、海外知見の結合によって、世界で戦えるスタートアップ組成・育成プログラムへと進化します。
東大IPCは、グローバルを射程とした大学関連ディープテックスタートアップの創出とともに、世界に伍するレベルまで最短で育成するスタートアップエコシステムの構築を世界のパートナーとともに目指してまいります。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25017/166/25017-166-88c86916ecfd27bc3218394a4f2704ee-2048x1536.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ヘルシンキ大学 Innovation and Entrepreneurship Services Mikael A. Malmivaara コメント
本連携は、長年にわたる構想のもとに実現したものです。初めて英樹さん(東大IPCの長坂)とお会いして以来、彼と東大IPCチームが「1stRound」を通じて、アカデミア発スタートアップの成長を力強く後押ししている姿を私たちは大変感銘を受けながら見守ってきました。
同時に、革新的なスタートアップのインパクトを最大化するには、グローバル市場への展開を支援し、そのソリューションの恩恵を一人でも多くの人々に届けることが不可欠だという考えを、東大IPCチームと共有できていることも非常に心強く感じています。
もっとも、スタートアップにとって海外展開は容易ではありません。だからこそ、新たな地域に進出する際に、信頼できるパートナーが寄り添ってくれることには大きな価値があります。今回、欧州市場への展開を目指す1stRoundのスタートアップを私たちのネットワークや知見を活かして支援できることを、心から嬉しく思います。そして、私たちの起業家たちが日本やアジア市場への進出を目指す際には、本郷に「第二のホーム」が待っていることを、とても頼もしく感じています。
この連携から生まれる数々の成功ストーリーに、今から胸が高鳴っています。東大IPCの皆さんとの協働を通じて、私たちのエコシステムが支える世界水準のスタートアップたちに、素晴らしい機会を届けていけることを楽しみにしています。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 Partner & Director(1stRound統括) 長坂 英樹 コメント
初めてMikaelとディスカッションした際、私たちが深く共感したのは、「どの国に生まれた技術やビジョンであっても、真に価値あるものであれば、それは世界で受け入れられるべきだ」という考えでした。その想いは今、東大IPCとヘルシンキ大学の間で、相互プログラム連携という制度設計と、スタートアップを現地へ導く支援体制の構築という形で動き出しました。
アカデミア発ディープテックスタートアップにとって、“卓越した技術があること"と、“国境を越えてスケール可能なチームになること”の間には、大きく、かつ様々な壁が存在します。言語や法制度の違いに加え、PoC設計、資金調達、市場アクセスなどの要素は、いずれも文化的・制度的文脈に深く依存しており、市場ごとに異なる障壁を伴います。こうした環境下において、最適な現地パートナーの存在は、事業の成功確度を大きく左右します。
今回の連携により、フィンランドを起点とした欧州展開を目指す日本のスタートアップ、そして日本市場への進出を志す欧州のスタートアップが、それぞれ信頼できる専門機関のサポートを受けながら、戦略的に市場へアクセスできるようになります。これは単なる人的交流ではなく、両国の支援体制が互いのスタートアップを“自国の起業家と同様に扱う”という、新たな連携に基づく共創の枠組みです。
1stRound、そして東大IPCとしても、こうした国際的な連携を取り込みながら、世界市場を見据えたアカデミア発スタートアップの育成をさらに加速してまいります。そして私たちの取り組みが、日本から欧州、ひいては世界へと羽ばたくスタートアップの一助となれましたら、大変うれしく思います。最後に、このたびの素晴らしい連携を実現してくださったヘルシンキ大学の皆さまに心より感謝申し上げます。
※共催アカデミアは以下の通り。
国立大学法人東京大学、国立大学法人筑波大学、国立大学法人東京科学大学、国立大学法人神戸大学、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学、国立大学法人一橋大学、国立大学法人北海道大学、国立大学法人九州大学、学校法人早稲田大学 、学校法人慶應義塾、学校法人立命館(立命館大学、立命館アジア太平洋大学)、学校法人沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)、国立大学法人金沢大学、学校法人近畿大学、学校法人東京理科大学、国立大学法人お茶の水女子大学、学校法人同志社 同志社大学、国立大学法人広島大学、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)、静岡県公立大学法人静岡県立大学、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、国立研究開発法人理化学研究所(2025年5月現在)
ヘルシンキ大学について
ヘルシンキ大学は1640年に創立され、数世紀にわたりフィンランドの学術と文化の礎を築いてきた、同国を代表する研究機関です。これまでにフィンランド歴代大統領7名、ノーベル賞受賞者4名、政治・科学・文化・経済といった多様な分野におけるリーダーたちを多数輩出してきました。同大学は、フィンランド社会に深く根ざした知の拠点であると同時に、2020年以降は、大学内で生まれる科学・研究成果をイノベーションやスタートアップとして社会に還元する取り組みも積極的に推進しています。
豊富なネットワーク、研究資源、そして急成長を続けるイノベーション機能を活かし、ヘルシンキ大学は「知の力」を世界に届けることをミッションに掲げ、学術を社会実装につなげる挑戦を続けています。
所在地:Yliopistonkatu 3, 00100 Helsinki, Finland
学長:Sari Lindblom
公式サイト:https://www.helsinki.fi
東大IPCについて
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)は、東京大学100%子会社の投資会社として2016年に設立。初期資金の提供に加え、経営支援、産業界との連携などを通じて、アカデミア発の革新的技術の事業化を推進しています。
所在地:東京都文京区本郷7-3-1
代表取締役社長:植田 浩輔
公式サイト:https://www.utokyo-ipc.co.jp
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183
Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当者:長坂英樹