顧客とエグゼキューターの「変換器」として価値創造に挑む。New Innovations が描く次世代メーカーとしての姿

2025年5月28日(水)14時30分 PR TIMES STORY

「発散フェーズ」から「拡大フェーズ」へ。New Innovations は創業から7年を経て、大きな変化を迎えています。今回のシリーズBの資金調達を経て、New Innovations は現在地をどう捉え、これからどこへ向かっていくのか。代表取締役 CEO 兼 CTO の中尾に聞きました。

発散フェーズから選択と集中へ。見えてきた新たなステージ

──最初に、今回の資金調達について教えてください。

中尾:今回のシリーズBラウンドでは、スパークス・アセット・マネジメント等を引受先とした約11.6億円の資金調達を実施し、累計調達額は68.1億円となりました。調達資金はOMO 事業のプロダクト量産・販路拡大、組織強化に投資予定です。そして、新たにハンバーガーの全自動調理ロボット「Burger Cooker」と店舗向け統合ソリューション「Store Meister」を発表。まずは、飲食・小売・宿泊の3領域における自動化・省人化にフォーカスして、各業界を牽引する企業との連携を強化しながら、社会実装に向けて取り組んでいきたいと考えています。

──今回、シリーズBでの資金調達を実現しましたが、創業からどのような変化を感じていますか?

中尾:創業から7年が経ち、New Innovations は大きな転換点を迎えています。これまで「AIコーヒーロボット(=root C)の会社」として認知いただく場面が多かったと思いますが、今や私たちのアイデンティティはそれを遥かに超えたところにあります。

特に前回の調達があった2023年以降は劇的な変化を遂げました。以前は若いロボカッパーやロボコニストを中心とした多様なメンバーが最先端の技術を強みに数多くの試作品をつくり、とにかく手を動かしながら試行錯誤を重ね、様々な協業先との議論を重ねていました。そうした模索のフェーズを経て、現在は明確に価値を絞り込んでいく段階に入っています。

最も大きな変化は、プロダクトとソリューションという2つの切り口を整理できたことです。一つはスマートコーヒースタンド「root C」やかき氷の全自動調理ロボット「Kakigori Maker」、今回発表した店舗向け注文KIOSK端末・調理指示システムの統合ソリューション「Store Meister」などの既存のプロダクト起点で課題解決をする事業。もう一つはお客さまの課題に合わせて、経営戦略と現場実態、投資対効果、テクノロジーと人の融合など、あらゆる要素のバランスを取りながら課題を解決していくソリューションを展開する事業。この両輪で事業を推進することで、お客さまへの価値提供水準が引き上がりました。以前は数多くの試作品をR&Dする側面が強かったのですが、現在は選択と集中のフェーズに入りつつあります。製品数を絞り込む一方で、それぞれの製品の出荷台数を着実に増やしているところです。

変換器として価値を創る。社会課題解決に挑むNew Innovations の戦略

──昨今、社会やNew Innovations が置かれている市場は、どのように変化していると感じますか?

中尾:2023年以降、DXはあらゆる領域で加速し、生成AIの普及により私たちが主軸を置くサービス業における接客のあり方も大きく変わってきています。また、製造業では、従来の技術優位性だけでは差別化が困難となり、例えば液晶の解像度向上のような単純なスペック競争では消費者に価値を感じてもらえない時代になりました。

人手不足が深刻化する中、単に機械化できる作業はすでにIT革命でかなり解決が進んでいます。ここから残っていくのは、慣習や倫理的な理由で誰もが踏み出しにくい領域ばかり。しかし、ここにこそ真の価値創造の機会があると考えています。私たちは、人間にしかできない付加価値の高い業務に人が集中できるよう、ロボティクスによる自動化・省人化を推進することで、社会全体の生産性向上に貢献したいと思っています。

──顧客にとっての「New Innovations の価値」とは何でしょうか?

中尾:まず、従来のメーカーやSIerでは、どうしても取りこぼしてしまうニーズがあると感じています。メーカーは技術優位性のあるプロダクトを作ることに長けていますが、お客さまの具体的な課題解決まで責任を持つことは難しい。SIerは、システム導入支援による課題解決は得意でも、ハードウェアを含めた包括的なソリューションは提供できません。

私たちが目指しているのは、顧客とエグゼキューターの「変換器」としての役割です。お客さまが抱える暗黙知や、まだ整理されていない課題を、価値のあるソリューションに変換することが私たちの強みになります。今後も行うという意味ではありませんが、例えば、週2で顧客先の店舗でアルバイトをして現場の実情を理解し、それを経営戦略やROIを踏まえながら技術的な解決策に落とし込む。こうした泥臭いアプローチと上流工程の理解ができるからこそ生まれる変換効率の高さが、競合他社との決定的な差別化要因になっています。

先ほどお話したように、私たちはプロダクトとソリューションの2軸体制でOMO 事業を展開していきます。「root C」や「Kakigori Maker」などは、既に市場に評価されており、現在は製品の量産・販路拡大を進めている段階です。加えて、お客さまの事業価値向上を起点としたソリューションの開発も行っていきます。

私たちはコストや納期、技術的制約を理由に諦めるのではなく、「私たちであれば大丈夫です」とNoと言わずに課題を解決できる会社でありたい。お客さまは「できません」という回答を聞きたくないはずですから、ニーズに技術で確実に応え、ソリューションを作り出していく。この価値変換効率の高さこそが、New Innovations の真の競争力だと考えています。

創業7年で掴んだ成長軌道と変わらぬ信念

──創業から7年が経ちましたが、会社の現在地をどう捉えていますか?

中尾:プロダクト群が拡大期に入ったことで、慢性的な赤字が続くような投資期間からは脱却しました。「root C」は国内約20箇所で稼働し、「Kakigori Maker」はプロントコーポレーション社やサントリー社をはじめとした複数の企業への導入が進んでいます。他にも、さらに台数を増やしたい、他業態への展開もしたいという要望などもいただいています。

重要なのは、これらが「1台作って終わり」の試作品ではなく、2ndロット、3rdロットと継続的に製造・出荷されている「価値を評価いただいたプロダクト」だということです。お客さまから「その製品がほしい」というお問い合わせが日々届くようになり、明確な市場ニーズを捉えた製品として確立されてきました。

同時に、ソリューションの提案も本格化しています。まだオープンにはできませんがいくつかの大手企業との協業が進行中です。

このように、New Innovations は発散フェーズから拡大フェーズへの移行をはじめました。今後3年間で製品出荷台数300台という具体的な目標を掲げ、収益性と成長性を両立させながら事業を拡大していきます。

──事業が拡大する中で、会社として大切にしている価値観や考え方に変化はありましたか?

中尾:いえ、私たちの根本的な思想である「正しいものを、正しく作る」という考え方は、創業当初から一切変わっていません。ただし、その向き先は大きく変化しました。以前はどちらかと言うと、社内で「高度なことができた」で終わってしまうこともありましたが、今はお客さまの顔を思い浮かべながら仕事をしています。お客さまが感じてくれる価値の最大化こそが、New Innovations の事業成長につながるのです。

私たちは、技術力の追求や製品数の増加を目的としていません。お客さまに提供できる価値が最大化されるよう、すべての業務やタスクに対し「これは誰の、何の価値の器に水を溜める行為なのか」を常に考えながら進めています。本質的な能力や姿勢は変わっていませんが、それをお客さまに向けることで、前よりも圧倒的に高い価値を提供できるようになってきているのが現在の状況です。

メーカーとコンサルの狭間で。変換効率を武器にする次世代メーカーの挑戦

──先ほど「次世代メーカー」というワードが出ましたが、New Innovations が目指すそれは、従来のメーカーと何が違うのでしょうか?

中尾:従来のメーカーは優れたプロダクトを作ることに特化していますが、私たちはプロダクトに留まらず、プロダクト×ソリューションを社会に提示して価値を創出する存在を目指しています。言わば、メーカーとコンサルの中間的な存在です。

お客さまから見ると、メーカーは「良い製品は作れるけれど、私たちの課題解決まではやってくれない」、コンサルは「戦略は描けるけれど、実際のモノづくりは別会社に丸投げ」という状況が少なからずあります。一方で私たちは顧客とエグゼキューターの「変換器」として、その変換効率を高めることで差別化していきます。

具体的には、お客さまのニーズをソリューションに変換し、それをプロダクトに変換する際のロスを最小化すること。しばしば「ソリューションとして欲しかったのはこれなのに、出てきたプロダクトは当初のニーズをほとんど満たせていない」ということが起きていると思いますが、私たちはその変換損失をほぼゼロにできる組織を目指しています。

──生成AIの技術進歩が目まぐるしい昨今ですが、New Innovations はそこにどう向き合っているのでしょうか?

中尾:まず、私たちの本流が生成AI系になることはありません。ただ、AIの恩恵を自社でも受けているし、お客さまにも提供できる「変換者」になる必要があると考えています。もちろん、サービスやプロダクト開発へのAIエージェント活用や、業務効率化のために積極的に生成AIを使っています。ただ、私たちにとって重要なのは、AIを開発する側ではなく、一次データに触れる側に存在しているということです。

私たちは、出荷した製品の情報や稼働状況、お客さまのレシピ、POSデータなど、リアルな世界で商売している現場の一次情報に直接触れることのできる立場にあります。こうした貴重な情報を活用し、独自価値を生み出したいと考えています。最もコアな一次情報を多く持てる立場を活かし、それにAIを当てて変換し、お客さまやマーケットに対して価値を提供する会社として今後もAIの活用を進めていきます。

◼️採用情報

New Innovations は、OMO領域における事業を推進する、事業企画、開発エンジニア、コーポレート人材を積極採用しています。

今回の資金調達を踏まえて下記ポジションを中心に人材採用を加速させていきます。

・OMOソリューション 事業開発(エンタープライズセールス & 要件定義PM)

・図面バンク SMB向け フィールドセールス

・図面バンク エンタープライズ向け フィールドセールス

・図面バンク カスタマーサクセス(立ち上げ)

・VPoE(ロボティクスソリューション開発責任者)

・採用責任者

New Innovations は上場企業役員経験者、外資コンサルティングファーム出身者、ユニコーンスタートアップの経営メンバー、部長クラスの経験者、人型ロボットをはじめ様々な開発に携わってきたシニアエンジニア、幼少期からロボット製作に携わり国内外のロボットコンテストで優勝した若手人材まで、幅広いメンバーが活躍しているビジネス・開発組織です。ご応募をお待ちしております。

https://hrmos.co/pages/newinov/jobs

◼️New Innovations について

「人類を前に進め、人々を幸せにする」を理念に掲げ、OMO(オンラインとオフラインの融合)を主軸とする事業を展開しています。コンサルティングから開発・事業展開までワンストップで支援。AIやクラウド、オンライン制御などのコア技術を駆使し、省力・自動化を軸にしたハードウェア製造とソフトウェア構築を行います。自社プロダクトとしてスマートコーヒースタンド「root C」を運営。2024年6月にかき氷の全自動調理ロボット「Kakigori Maker」をリリース。また、AIを活用したクラウド図面管理システム「図面バンク」の開発・提供も行う。ロボティクスを通じた付加価値創造により、あらゆる業界における生産性向上や事業構造の変革、顧客体験の向上を実現し、企業の収益増加、そして産業の発展に貢献します。

【会社概要】

人類を前に進め、人々を幸せにする

会社名  :株式会社New Innovations

代表取締役:中尾 渓人

資本金  :28億400万円(準備金含む)

設立   :2018年1月

事業内容 :OMOソリューションやスマートコーヒースタンド「root C(ルートシー)」、AIを活用したクラウド図面管理システム「図面バンク」の提供

本店   :東京都江東区豊洲6-4-34 メブクス豊洲10F

URL   :https://newinov.com/


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