東京サステナブルシーフード・サミット2023閉幕!

2023年11月7日(火)17時16分 PR TIMES

人権デューデリジェンス、ファイナンスの取り組みが水産業界のサステナビリティを加速

株式会社シーフードレガシー(代表取締役社長:花岡和佳男、所在地:東京都中央区、以下:シーフードレガシー)と日経ESG(発行:株式会社日経BP、発行人:北方雅人)は2023年10月17日(火)〜19日(木)に「東京サステナブルシーフード・サミット2023(以下、TSSS2023)」を開催し、3日間のべ約650人の方にご参加いただきました。

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SDGs(持続可能な開発目標)が採択されたのは2015年。今年はその達成期限である2030年のちょうど折り返し地点に当たります。そこで、TSSS2023はテーマを「「SDGs折り返し年に描く水産の世界食料安全保障戦略と日本の挑戦」としました。

国際情勢や気候変動の影響を受け、水産分野における食料安全保障は重要な課題となっています。サミットではこの状況に対し、国際社会や日本の企業、NGO、さまざまなプラットフォームが行動を起こしていることが次々と発表されました。

今年は水産業のサステナビリティを構築する要素として、特に人権デューデリジェンス、生物多様性、IUU(違法・無報告・無規制)漁業、ブルーファイナンス(海洋保全、持続可能な海洋資源の利用を行うための投融資)の観点からの議論が展開されました。

<主な論点>
・SDGsには「誰一人取り残さない」という考え方があります。これは、特に弱い立場に置かれている人たちに適切に配慮し、その上に開発や発展があるという意味です。つまり全ての人が国、企業、NGO、消費者それぞれの立場から人権や公平性に対する認識を深める必要があります。特に企業にはサプライチェーンの情報をさかのぼり、サプライチェーンの透明性を高め、自社の影響力を行使してサステナビリティを実現することが求められています。

・世界の主要な水産物マーケットをもつ欧米韓日では、それぞれIUU漁業の排除を目的とした輸入規制に関する法律・システムが存在しますが、漁獲データのデジタル化、輸入国と生産国とでの取り組みのギャップなどの課題があります。そこで輸入国側がトレーサビリティの仕組みを確保すること、国際連携を進めることが重要です。

・2023年9月に公開された、生物多様性に関する情報開示枠組み、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)は、水産企業、金融機関にとっても新しい試みです。お互いの共通言語としてTNFDを活用し、水産企業はできるところから着手し、かつ迅速に情報を公開していくことが重要です。

さらに今年は、TSSSが多くの新たなサステナビリティの取り組みの発表の場ともなりました。
・最新版Seafood Stewardship Index
World Benchmarking Allianceが発行する、世界で最も影響力のある水産企業30社のサステナビリティの取り組みをランキング形式で評価。今回第3回が発表され、取り組みの透明性欠如と環境への影響に関する報告が未だに不十分であることが明らかになりました。ニッスイやマルハニチロ、極洋など日本企業7社も評価対象です。
詳細:https://seafoodlegacy.com/wba_ssi_2023

・「水産サプライチェーンにおける労働者の権利を守るための企業責任」
水産サプライチェーンに特化した、人権デューデリジェンスのレポートが発行されました。人権デューデリジェンスの基礎、注意点などがまとめてあります。制作・翻訳監修:米国NGOのFishWise、発行:シーフードレガシー。詳細:https://seafoodlegacy.com/srj_part1

・サステナブル・ブルーエコノミー・ファイナンス・イニシアティブ
国連環境計画・金融イニシアティブなど5つの機関が提唱しています。銀行、保険会社、投資家が水産業をサステナブルにするために必要な14の原則に賛同することを求めています。
詳細:https://times.seafoodlegacy.com/unepfi_investorsinitiative/

また、初日には第5回ジャパン・サステナブルシーフード・アワードの授賞式も行われ、今年のチャンピオンが発表されました。リーダーシップ部門のチャンピオンは「「北三陸から、世界の海を豊かにする」プラットフォームの構築」((株)北三陸ファクトリーなど)、U-30(30歳未満)部門は「未利用資源活用による担い手育成の研究(愛知県立三谷水産高校など)、また特別賞として「「あなたの専属漁師」完全受注漁による持続可能な漁業」(邦美丸)が選ばれました。詳細:https://sustainableseafoodnow.com/2023/award/
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東京サステナブルシーフード・サミットは来年、2024年で10周年を迎えます。記念すべき10周年は10月8-10日に東京国際フォーラムで開催予定です。
10周年を実りあるものとすべく、今後も皆様と共にサステナブル・シーフードの推進に向けた取り組みを進めてまいりたいと思います。最後になりますが、サミット開催にあたり、ご協力くださった全ての方にお礼申し上げます。

開催概要
■ 名称  東京サステナブルシーフード・サミット2023 (TSSS2023)
■ テーマ 「SDGs折り返し年に描く水産の世界食料安全保障戦略と日本の挑戦」
■ 日程   2023年10月17日(火)〜19日(木)
■ 会場  ベルサール新宿グランド
■ のべ参加者数 約650人(登壇者数70人含む)
■ 出展社数 8組織・社
■ 参加費  無料
■ 主催 株式会社シーフードレガシー、日経ESG
■共催 米デビッド&ルシール・パッカード財団、米ウォルトン・ファミリー財団
■ スポンサー イオン株式会社、マルハニチロ株式会社、株式会社ニッスイ、サラヤ株式会社
<公式サイト>https://sustainableseafoodnow.com/2023/



■株式会社シーフードレガシー(www.seafoodlegacy.com)
シーフードレガシーは、社会・経済・環境におけるサステナビリティを念頭に、海と人をつなぐ象徴としての水産物(シーフード)を豊かな状態で未来世代に継ぐ(レガシー)ことを目指す、ソーシャル・ベンチャーです。世界を網羅する幅広いネットワークや専門知識を活かし、国内外の漁業者、水産企業、NGO、政府等と協働して、日本の水産業に適した解決策を描きます。

■日経ESG
「日経ESG」は、株式会社日経BPが発行するESG(環境・社会・ガバナンス)に関する企業の取り組みや投資家の動向などの最新情報を提供する月刊誌です。国内外のESG政策の動きや、投資家の声、企業の最先端の取り組みをはじめ、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する社会課題を解決する新ビジネス、コーポレートガバナンスなどの最新動向もお届けします。

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