地域に誰もが歓迎されるバリアフリーなカフェを。障がいのある子どもを持つママたちによる「Sloth Cafe」オープン秘話

2023年11月8日(水)8時0分 PR TIMES STORY

キッズ・プログラミング株式会社は、倉庫を改築したSloth Cafe(スロースカフェ)を、2023年10月17日、埼玉県草加市谷塚上町95-10にてオープンしました。

「障がいのある方、お年寄り、健常者、誰もが歓迎されるバリアフリーなカフェ」をコンセプトとして、車椅子やバギーも気軽に利用出来るよう、優先駐車場2台、広い座席スペース、小型店舗では珍しいユニバーサルシート付きのトイレを完備しています。

オープニングスタッフ9人中8人は障がいのあるお子さんをもつママたちです。Sloth Cafeの理念に賛同したママたちが、それぞれのスキルや経験を共有し、長所を活かし、足りない部分は補いながらお客様にサービスをご提供します。

店長の岡田実和子が、二人の師匠から引き継いだスパイスカレーとコーヒー、パティシエのスタッフが作るスイーツがお店の看板メニューです。

このストーリーでは、Sloth Cafeオープンまでの道のりについてお伝えします。

車椅子ユーザーに優しい外食体験を提供するカフェ

店長の岡田実和子は、重度の障がい児を育てて18年になります。家族に障害児ができてから生活は一変しました。一番の困りごとは外出先で気軽に外食できないことでした。車椅子のスペースがない、入り口までのスロープがない、車椅子で入れるトイレが無い、お店側からの入店拒否など、バリアフリー対応のお店は増えてきましたが、車椅子で外食するにはハードルがあるのです。

また、障がいのタイプによっては、形態食(固形物が飲み込めない方でも食べられるペースト状態の食事のことです)を持ち込んだり、食べ物を細かくするためミキサーにかける必要もあり、外食は容易なことではありません。

車椅子ユーザが外食するときは、まず車椅子で入れるスペースがあるお店を探します。お店が見つかったら、今度は「お店側が車椅子にウェルカムなのか?」を気にしながら「車椅子なのですが入れますか?」と確認して了承をもらってから、やっと外食ができるのです。

このような経験から、障がいのある方も、お年寄りも、健常者も、誰もが歓迎されるカフェを作りたいと考えました。

半年間探してやっと見つけたバリアフリー対応の物件は倉庫!?

↑カフェに改装する前の倉庫

車椅子やバギーでも余裕のあるスペースで、ユニバーサルトイレ付きのトイレを完備したカフェを経営する場合、ランニングコストが通常のカフェよりも高くなります。少しでもコストを下げるため家賃の安い倉庫を改装したカフェを作りたいと思い、飲食店として貸してもらえる倉庫を探しました。

店長の岡田実和子が半年近く、ネットや電話で問い合わせては断られることを繰り返し、飛び込み交渉を何度もし、持病のヘルニアが悪化して一時は自身も車椅子ユーザとなるアクシデントもありましたが、ヘルニアの手術は成功し、重いものは持てませんが通常通り生活を送れるようになりました。そして、最終的にSloth Cafeスロースカフェのコンセプトにご理解いただいたオーナーさん、不動産屋さんに出会うことができ、倉庫を借りることができました。

障がい者に配慮したオシャレなカフェ設計と、施工業者さんの丁寧なお仕事

障がいのあるお子さんを育てた経験のある設計士さんにお店の設計を依頼しました。ご自身の経験から、長時間の座位を取るのが難しい方が横になれる小上がり、オシャレで車椅子ユーザの視点に立ったデザインにしていただきました。

施工会社さんもとても協力的で、緩やかな角度のスロープや安全性の高いドアなど通常の施行ではあまりないような要望にも快く答えていだきました。職人さんは怖いイメージがありますが、みな優しい人ばかりでした。障がいのある方が誤ってまだ固まっていないコンクリートの上に乗って足跡をつけてしまった事があるのですが、そんな時も「まだ、直せるから大丈夫ですよ」と嫌な顔もせず施工をやり直してくれました。

”心がバリアフリー”な障がい児ママさんスタッフたち

店長の知り合いにスタッフ募集中の声がけしたところ、Sloth Cafeスロースカフェの理念に賛同した8人のママさんたちが集まってくれました。8人のうち7人が障がいのあるお子さんを持つママです。元PTA会長、パティシエ、美容師など個性あふれるメンバーたちです。

障がい児の子育てで忙しい中、電子決済端末の使い方に苦戦しながら、自宅でコーヒーを淹れる自主トレをしたり、Sloth Cafeのために素敵なアイディアを出してくれます。心がバリアフリーな自慢のスタッフです。

多彩なエキスパートと共に創る、バリアフリーカフェの味

バリアフリーカフェを始めたいと公言したところ、多くの人が手を差し伸べてくれました。最初に現れたのはカレーの師匠、こだわりのスパイスカレーは癖になる美味しさです。甘口と旨辛がありますが、旨辛は予想を上回る辛さです。また、コーヒーの師匠は、草加市の水の硬度に適したコーヒーの抽出方法を指導して頂きました。そして、パティシエとして現れたのはスタッフのEちゃんです。子育てや介護で忙しい中開発してくれた「黒糖でキャラメリゼしたバナナとナッツのパウンドケーキ」「ガトーショコラ」「マスカルポーネのイタリアンプリン」は大好評です。

感謝の心を込めて、障がい児歓迎のコミュニティカフェ無事オープン

多くの皆様のご協力やご理解により、カフェをやる事を決めてから1年以上経過してしまいましたが2023年10月17日に無事オープンすることができました。障がいのあるお子さんを連れてカフェに来ても大丈夫か、オープン前から視察に来られた方も何名もいらっしゃいました。実際にお店に来られた方から、設備だけでなくスタッフの人柄を褒めていただいた事をとても嬉しく思っています。

まだ、オペレーションに不慣れな部分もありますが、スタッフ一同、心を込めて誰もがくつろげる空間を提供していきたいです。

地域に密着し、多様なイベントでコミュニティ形成を目指す

Sloth Cafeスロースカフェは、公園と住宅街の一部に位置しております。近隣の方のご理解によりカフェを運営できていることを忘れず、違法駐車や騒音などにより皆様にご迷惑をかけないよう営業をしていきたいと考えております。

今後は、親会社であるキッズ・プログラミング教室KIDSPROの先生によるプログラミングイベント、朝ヨガイベント、マルシェ、店長が14年運営しているきょうだい児と家族を支援するブレイブキッズのイベントなど、近隣の方のご理解をいただいた上で行なっていきたいです。

Sloth Cafeスロースカフェのホームページ

https://cafe.kidsprogram.co.jp/

Sloth Cafeスロースカフェのインスタグラム

https://www.instagram.com/slothcafe2022/

きょうだい児と家族を支援するブレイブキッズ:きょうだいの中に障がいのある子がいた場合、その家族は障がいのある子にばかりに時間を割いてしまうケースが多いです。その一方で、健常児であるきょうだいは、小さい頃から我慢をして良い子になろうと頑張り過ぎてしまうことがあります。ブレイブキッズでは、年に数回だけでもきょうだい児が主役になれる日を作りたいと思い設立した団体です。


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