年末年始に気をつけたい食中毒 O157・ノロウイルス感染予防のポイントとは

2023年12月7日(木)14時30分 Digital PR Platform


食材は75度1分間の加熱、手洗いではトイレ後に最も汚れる親指のねじり洗いが有効

衛生管理の世界的リーディングカンパニー・エコラボの日本法人、エコラボ合同会社(本社:東京都中央区、代表:下元 紳志)より、この時期に注意すべき食中毒の感染予防対策についてご紹介します。

今年は増加傾向にある腸管出血性大腸菌感染症
例年、O157をはじめとした腸管出血性大腸菌による感染症は、初夏から初秋にかけての夏季に多く発生しますが、食中毒は年間を通して発生するため冬季でも警戒が必要です。最近でもO157による集団食中毒事故が報告されており、東京都健康安全研究センターの発表によると、新型コロナウイルスの流行による外出・外食控えの影響もあってか2019年以降の報告数(人)は減少していましたが、2023年の報告数は既に2019年の数字を上回っています。




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腸管出血性大腸菌感染症の年別報告数推移(過去10年)(出典:東京都健康安全研究センター)
※2023年は11月30日時点




肉だけでなくあらゆる食材が感染源になりうるO157
O157は100個程度の少ない菌でも感染が成立し、主な症状は腹痛や下痢、血便で、嘔吐や発熱を伴うこともあります。ほとんどの人は二週間くらいの症状で治まりますが、O157が大腸管内で増殖時に出すベロ毒素による「溶血性尿毒症症候群(HUS)」になると、重い貧血や急性の腎不全などを引き起こし、命にかかわることもあります。また、ベロ毒素にはVT1とVT2とその亜型が存在しており、VT2のほうがより強い毒性を持っています。ベロ毒素を出す大腸菌に感染した場合は感染症法に基づき保健所への報告が義務づけられています。
また、O157はヒトや家畜の腸内に存在しますが、ヒヅメが二つに割れている偶蹄目(主に牛)は食物の反芻を行うことにより腸内にO157を保有していることがあり、牛の処理工程でどうしても腸内容物の暴露が避けられないため、牛の枝肉からO157を完全に滅菌することは難しいとされています。また肉だけが感染の原因ではなく、日本国内では井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、貝割れ大根、キャベツ、メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソースなどさまざまな食材からO157が検出されており、食材の衛生管理が重要視されています。

75度1分間の加熱で死滅! 食材によく火を通し、調理器具と手を清潔に保つことが肝要


温度管理の重要性
O157は低温に対しては強く、冷凍しても死滅することはありません。一方、熱には弱い性質があり、75度1分間の加熱で死滅するため食材をよく加熱することが重要です
調理器具の管理の必要性
生の肉、魚、卵を扱った包丁、食器、まな板、調理器具をそのまま用いて他の食材を扱わないようにしましょう。必ず洗浄除菌された清潔な調理器具で他の食材を扱いましょう。食材別にまな板の色を替えることも有効です
手洗いの有効性
手洗いは物理的に菌を落とす効果があります。ハンドソープを使用することでその効果はさらに向上します。調理前、生の肉、魚、卵を取り扱った後には必ず手を洗いましょう

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また、流行が本格化しているノロウイルスにも注意が必要です。感染力が非常に強く、ごくわずかなウイルスが体内に入るだけで感染してしまいます。また、二枚貝などの食品だけでなく、感染者の糞便や嘔吐物により汚染された手を介してドアノブなど身近な場所にウイルスが広がるため、日常生活における予防意識が重要です。

トイレ後に最も汚れるのは親指! 保湿ケアも有効


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手洗いはハンドソープを使って20秒以上丁寧に行いましょう
アルコール消毒は手洗いができない場合の代用となります。手洗いができる場合は手洗いを優先しましょう
排便後にお尻を拭く際に、トイレットペーパーで覆われていない親指の付け根が最も汚れやすくなります。長袖の場合は、袖口にも汚れが付着しやすいため、袖をまくるようにしましょう。手洗いでは、親指の付け根をねじり洗いすると効果的です
手が荒れていると、ヒビやウロコにウイルスが入り込みやすくなり、小まめな手洗いも避けがちになるため、日頃からハンドクリームを塗るなどして保湿ケアをしましょう


トイレを流すとウイルスが飛散! 必ずフタを閉めてから


トイレのフタを閉めないで排便後の水を流すと、ウイルスが空中に飛散してしまいます(海外の研究では、便座の上25cmまで飛散し、90分間も浮遊するというデータもあります)
洋式トイレよりも和式トイレの方が汚染されやすいです(長野県北信保健福祉事務所調べ)
トイレのフタを閉めることで暖房便座の熱が逃げにくく節電にもつながります


嘔吐物に直接除菌は効果薄! 固形物を取り除いてから


絶対に素手では触らないでください
嘔吐物が飛び散る可能性があるため、処理にあたる人以外はその場から少なくとも3mは離れましょう
多くの除菌成分は有機物(固形物)と共存すると失活しやすいため、除菌前に有機物を取り除きます
処理に使用したものは嘔吐物と一緒に処分し、処理後は必ず手を洗いましょう


症状がない人からも感染が拡大 (エコラボ合同会社 シニアトレーナー 田島 勝久)


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感染しても下痢・発熱・嘔吐などの症状が出ないことがあり、これを「不顕性感染」と言います。不顕性感染者も、通常患者と同じように便からウイルスを排出し続けます。さらに自覚がない分、無造作に手から手、手から施設へと汚染を広げてしまうため注意が必要です。
ウイルスのタイプや感染者の健康状態にもよりますが、集団食中毒事件の調査で非発症者の20%がノロウイルスに感染していた事例もあります。
ノロウイルスの感染を予防するためには、たとえ体調に問題がないとしても、個人個人が日常生活で衛生管理をしっかりと行っていくことが大切です。

本件に関するお問い合わせ
インスティチューショナル事業部
電話:03-4236-6817(受付時間 9:00-17:00)
メール:japan-institutional@ecolab.com



エコラボについて
エコラボは、水、衛生、感染予防のソリューションとサービスを提供する世界的サステナビリティリーダーです。数百万に及ぶお客さまの信頼されるパートナーとして、人々と大切な資源を守ります。1世紀にわたるイノベーションを基盤に、年間140億ドルの売上高、47,000人以上の従業員を有し、世界170カ国で事業を展開しています。エコラボは、科学に基づく包括的ソリューション、データ活用によるインサイト、世界レベルのサービスの提供を通じて、食品安全の促進、清潔で安全な環境の維持、水・エネルギー使用の最適化を実現します。エコラボの革新的なソリューションは、食品、ヘルスケア、ライフサイエンス、ホスピタリティ、産業分野におけるお客さまのオペレーション効率とサステナビリティを改善します。詳しくは www.ecolab.com をご覧ください。

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