創業60周年。感謝と挑戦を胸に、すべてはお客様のために。新たなステージへ1 お客様に寄り添いながら普遍的ニーズである健康寿命への寄与に取り組む

2023年12月22日(金)17時45分 PR TIMES STORY

パナソニック ホームズでは、創業から現在に至るまで「すべてはお客様のために」という想いからぶれることなく、住まいに関わる様々な事業に取り組んできました。60周年を経て未来へ向かう当社が、住宅会社としての責務をどのように果たしていこうとしているのか、2人のトップが目指す未来について語ります。

「すべてはお客様のために」編全2回のうち1回目は、人生100年時代を迎え、ハウスメーカーとして健康寿命を支える上でのお役立ちについて、代表取締役 嶋川 幸次の想いを紹介します。

「強さ」と「暮らしやすさ」を追求

創業来60年にわたって「すべての人々の暮らしに寄り添い、幸せを社会に広げ、より良い未来を創造する」ことを掲げてきたパナソニック ホームズ。創業者である松下幸之助社主は「住まいは人が暮らしていく上で最も大切な場である」と語っており、当社の住まいづくりの原点となっています。その想いは受け継がれ、「強さ」と「暮らしやすさ」のナンバーワンを目指して、住宅技術の開発と進化を進めてきました。

「強さ」の観点からは、50年以上前に不燃化素材を使った「防災住宅」を提案する一方、最高ランクの耐震等級3を誇る頑強な構造技術を商品として形にしてきました。

また、「暮らしやすさ」の観点からは、1961年に初めて商品化した「松下1号型住宅」において、窓の上に四角い換気ガラリ(通気口)を設置したことからも分かるように、創業時から住まいの快適性に配慮し、空気をきれいにすることでご家族の健康を守りたいと考えてきました。

そして60周年を迎えた今、嶋川は「すべての人々の暮らしに寄り添うという想いは今も考え方の基本になっています」と語り、「超高齢化社会に入り、人生100年時代ともいわれるようになって、健康はお客様が求めるもののなかでも普遍的であり、最強のニーズだと思います。ハウスメーカーとして、“健康寿命の延伸に寄与できるか”は取り組むべき重要な問題であり、当社がこれまで取り組み、蓄積してきた技術で今まで以上にお役立ちができると考えています」と語ります。

嶋川 幸次

換気と温熱のどちらもあきらめない

なかでも、自然災害から身を守るという点では、万一の地震による全壊時の建て替えや半壊時の補修を保証する「地震あんしん保証」を開発し、2020 年から当社の低層戸建・集合住宅(HS・F)に標準採用。2023年4月には保証期間を10年から最長35年へと延長しました。また、室内温度差の少ない生活を実現するという点では、1台の専用エアコンと換気システムで自然の力(地熱等)を活用し、各部屋の温度センサーで制御しながら家中を快適な温度に保つ全館空調システム「エアロハス」がお客さまから高い支持を得ています。

ことに「エアロハス」については、「家全体を快適な温度に保つことで、急激な室温変化などによって引き起こされるヒートショックといったリスク低減が期待できる一方、換気・循環経路に0.3㎛の微小粒子を99.97%※1捕集できる高性能な「HEPAフィルター」を搭載することで、花粉やほこり、PM2.5といった物質の侵入を抑制します。コロナ禍で換気の重要性が強く認識されるようになりましたが、従来の個別空調方式であれば、外からの空気を取り入れながら換気し、かつ家の中の温度を一定に保とうとしても、どちらかを優先しようとすればどちらかを犠牲にしなければなりませんでした。これらを両立できたのは、住宅の性能から空間全体を制御できるハウスメーカーとしての側面と、パナソニックグループとして家電のノウハウを活かして空気質を制御できる側面を併せ持つパナソニック ホームズだからこそ、であり独自性を発揮できる領域だと考えています」

リフォーム用全館空調システムに込めた思い

そうした提供価値をふまえ、パナソニック ホームズは60周年を迎えた今年5月、「リフォーム用全館空調システム」をパナソニック ホームズの既築住宅向けに発売しました。「建てられた当時には全館空調システムが商品化されていなかったために導入できなかったお客様に、新築購入後も徹底的に寄り添い続けていこうと考え、実現しました。自社オーナー様に限定していることで、マーケットとしては小さいかもしれませんが、そこで既築住宅向け全館空調システムのノウハウ、知見をしっかりと積み上げます。将来的にはパナソニック ホームズのオーナー様以外のマーケットへと拡大することで、全館空調システムを普及させ、良質なストックの形成により、世の中へのお役立ちを広げていきたい」と強い想いを語ります。

見直される工業化住宅ならではの強み

また、嶋川は、工業化住宅の強みが見直されている点についても言及します。「創業当初は、良質な住宅を安価に提供できることが強みでしたが、今の時代だからこその強みに変化しています」と述べた上で、2つの進化点を挙げます。

まずは、時代と共に高度で多様化するオーナー様のニーズに対して、ハウスメーカーの設計のプロフェッショナルが、これまでの60年間に蓄積したノウハウを活かし、お客様に寄り添い提案することで、お客様の期待以上の暮らしの提供を工業化の利点であるコストを低減しながら実現できることです。「建設業界の2024年問題による人件費の高騰、資材費の値上がりがさらに懸念される中、工期の短縮化等、工業化住宅の価値はますます高まると考えています」

もう一つが、安定した品質の住宅を提供できることです。「例えば、『地震あんしん保証』は、工場生産による常に一定品質の住宅を提供できるからこそ、品質を保証できるわけです。既築住宅向けの全館空調システムについても住まいごとに異なる間取り、空間であったとしても保有しているデータに基づき性能評価ができるからこそ、ご提案が可能なのです」と述べ、工業化住宅がさらに新しいフェーズに進んでいく道筋を示しています。

嶋川は代表取締役を務める一方で、都市開発事業部、ストック事業部の事業部長の任にも当たっています。「従来は新築の戸建住宅に事業の比重が置かれていましたが、これからは街づくりや既築住宅についてもしっかりと注力していこうということの表れであり、そのオペレーションにもしっかり関与しています」。60周年という節目を迎えた今年、お客様に寄り添うことを起点にしながらパナソニック ホームズは新たな価値を提供できる領域を広げていこうとしています。

■パナソニック ホームズの空気質のこだわりと進化

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創業以来、空気質を保つための取り組みを進化させてきたパナソニック ホームズ。R&Dセンターでは慶応義塾大学医学部化学教室の井上 浩義教授との共同研究を通して空気質が健康に及ぼす影響をエビデンスとして示し、その価値をわかりやすく伝えています。人生100年時代に求められる住環境について井上教授と当社R&Dセンター 環境技術研究室 室長の梅本 大輔が対談しました。

—まずはR&Dセンターの役割について教えてください。

梅本 前身の住宅・技術研究所が2018年にR&Dセンターへと受け継がれました。R&Dセンターの役割は、国の動きや社会の流れ、そしてお客様のニーズを先取りしてどのような商品がお客様に役立つのかを考え調査、研究開発を行うことです。また、開発したものがお客様にとって有効だったのかについても検証し、商品の改善や新たな技術開発、最新の知見研究成果を発信する役割も担っています。とくに住宅の空気質や温熱環境については快適な住まいを実現する重要な要素だと考え、早くから取り組んできました。

梅本 大輔

—井上教授との出会いのきっかけは。

梅本 HEPAフィルターを使って空気をきれいにすることがより良い暮らしを実現すると考えたものの、それを裏付ける研究事例がなく、悩んでおりました。ある研究雑誌で、井上教授がPM2.5のリスクについて書かれた研究を知る機会を得ました。そのなかで、家の中の空気質を保つためには、空気清浄機を使ったとしても換気で外から空気が入ってしまっては効果が限られてしまい、換気空気の入口で除去することが非常に効果的だとおっしゃっておられたのです。まさに当社が実現したいことと考えが一致したことから、共同研究をお願いしました。

—井上教授はなぜ空気質の研究に関わるようになったのでしょうか。

井上教授 私はもともと製薬に携わっていたのですが、薬のもとになるシーズでは治療できない疾患がたくさん出てくるようになり限界を感じるようになりました。そこで、病気にならない体をつくる予防医療に関心が向くようになりました。なかでも着目したのが食事、運動、環境です。環境については、九州出身であることから公害問題に身近に触れてきたため特に水と空気の質に関心を持っていました。特にPM2.5は非常に小さな粒子で軽いため、空気中に浮遊しやすく、これを恒常的に吸い込んでいると肺がん発症リスクが上昇したり、慢性気管支炎、肺気腫などの悪化を早めるといった報告がなされています。そこで自分自身の体を守るには1日のうち大半を過ごす住宅の中の空気をきれいに保つことが大事だと考えるようになったのです。

井上 浩義教授

—共同研究ではどのような結果が出たのでしょうか。

井上教授 まず驚いたことがあります。わたしの専門は放射線領域なので、それまでに手術室や原子力発電所でHEPAフィルターが使われているのは知っていたのですが、目が詰まりやすいうえに高価で、とても民生化するのは無理だと感じていました。それをパナソニック ホームズの技術で商品化されたことを知り、私からもぜひ一緒に研究したいとお願いしました。そして、HEPAフィルターを搭載した住宅用換気システムの効果を実証したところ、PM2.5が5〜16%に低減し、他の空気清浄システムとは格段に差があることがわかりました。

梅本 さらに次のステップとして、実際にHEPAフィルターを有する換気システムを搭載した住宅に住んでおられるお客様にお願いして室内空気質が居住者の肺機能に与える影響の検証についてご協力をお願いしました。

井上教授 人間の体の中で肺は脳と並んで影響が出るのに時間を要するので、1、2年のスパンで考えておられるならやめておいた方がいいとお伝えしたのですが、5年、10年をかけてでも効果を確かめたいという強い想いを受けてスタートしました。その結果6年後に、肺機能の老化が抑えられていることが期待できる結果が得られました。

関連プレスリリース:2016年3月18日

https://homes.panasonic.com/company/news/release/2016/0318-1.html

関連プレスリリース:2021年12月1日

https://homes.panasonic.com/company/news/release/2021/pdf/120101.pdf

梅本 2016年に発表した実生活環境におけるPM2.5の除去に関する成果に自信を得て、外から入ってくる空気だけではなく住宅の中で発生するPM2.5についても除去しようと考え開発したのが、室内の空気も循環して浄化するHEPAフィルターを搭載した全館空調システムです。井上教授から、外気だけでなく調理中の油や水にもPM2.5が多く含まれていることを教わり、開発に取り組みました。実証研究の知見が生かされ、新たにお客様への価値を創出すべく商品化に落とし込むことができた好事例です。

井上教授 2021年には、HEPAフィルターを有する全館空調システムの実住宅においても、PM2.5の除去について実証しました。当時、玄関を開け閉めしてからPM2.5を再びゼロに近づけるには時間がかかるだろうと危惧していたのですが、HEPAフィルターを搭載した全館空調システムでは換気に加え、室内空気循環がされることで、より短時間での空間の清浄性が保てることに驚きました。約1時間のうちに家の中の空気が2回ほど循環していることが確認できました。これならば、子どもさんがおられ、玄関を開ける頻度が高い家でも安心して暮らせます。これはHEPAフィルターの性能だけでなく、換気性能についても優れた技術を持つ、家電メーカー由来の技術を持つ住宅メーカーだから初めてできるシステムなのだと実感しました。

—肺がんにかかる人は増えているそうですね。

井上教授 喫煙者が減ったことで喫煙由来の肺がんは減っているのですが、他の要因から来る肺がんが増えているのです。要因の一つとして考えられているのが空気質の悪化です。世界で工業化が進んだことで工場から排出されるPM2.5に代表される小さな粒子がいま私たちの体を蝕んでいると言われています。

PM2.5によって肺機能が低下すると運動量が確実に落ちます。運動量が落ちると家でじっとしていることになり、うつにもなりやすいと言われています。人生100年時代に入り、だれもが健康に長生きしたいと考えるなかでHEPAフィルターを搭載したシステムはより良い人生を歩むための一つのツールになるのではないかと思っています。

—井上教授は、お父様が住んでおられる福岡のご実家をこの11月に新築されて、そこにHEPAフィルターを有する全館空調システムを搭載していただいたとお聞きしています。

井上教授 暮らし始めて1カ月ほどしか経っていないのですが、同居している姉から連絡があり「お父さん元気になっちゃった」と(笑)。ほとんど布団に入りきりだった90歳の父が活動的になったのです。トイレや風呂場も含めすべての部屋が一定温度に保たれていることで、移動のストレスがなくなったことが大きいと思います。また、室内空気がきれいに保てていることでも、気持ちよく過ごせているようです。

—井上教授から今お話をいただいた温熱環境の取り組みについてはいかがでしょうか。

梅本 もともと全館空調システムに取り組んだ背景にあったのは、年間で1万9千人もの方がヒートショックで亡くなられている※2という社会課題を解決したいという想いでした。WHOの健康ガイドラインにおいても室温を18℃以上に保つことを勧告されています。温度を保つには、建物の断熱性能を上げるだけでは不十分と考え、設備面からの研究アプローチに取り組んできました。こちらについては、慶応義塾大学の伊香賀 俊治教授と共同実証研究を行い、住宅用全館空調システムを搭載した住宅では、血圧の低減・睡眠の質が向上することが確認できました。

—今後は空気質についてどんな研究に取り組んでいこうとしているのでしょうか。

井上教授 空気質とアレルギーについての研究を進めていきたいと考えています。例えば、花粉症はスギの植生地よりも都会に住んでいる人の方がより発症するのはなぜかというと、花粉にPM2.5のような有害物質が結びつくからだと考えられています。PM2.5を除去することで花粉にさらされても発症する確率を抑えられるのではないかと考えており、これを証明していきたいですね。そこでもHEPAフィルター搭載したシステムが貢献できると思っています。

梅本 HEPAフィルターを搭載した全館空調システムを導入されたお客様においても、そうした因果関係を科学的に突き詰めて検証して、世の中に正しい情報をお伝えしていきたいと考えています。

今後については、空気質以外のところでもお客様が健康で長生きされるための要素について幅広く目を向けて、調査、研究を進めていきたいと考えています。具体的には、空間のウイルス捕集効果の検証にも取り組んでおり、一定の効果が確認出来てきております。今後は、実住宅レベルでの効果検証にもトライしていきたいと思います。

井上教授 COVID-19のパンデミックを通して、ウイルスから身を守るためにも空気質が良好に保たれた家のなかで健康的に暮らすことこそが、人類が生き残っていく最後の手段かもしれないとさえ思っています。ぜひ、この素晴らしい技術を日本だけでなく、世界に広げていかれることを期待しています。

▶関連プレスリリース:

https://homes.panasonic.com/company/news/release/2023/1109.html

※1:HEPAフィルターの工場出荷時の性能値であり、換気システム全体の性能値ではありません。(JIS規格による)また、0.3㎛未満の微小粒子状物質については、除去の確認ができていません。

※2:労働科学研究費補助金 入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究 平成 25 年度 研究代表書 堀進悟

『いい毎日と未来は、いい空気の家から。』特設サイトはこちら

▶ 全館空調システム『エアロハス』の詳細はこちら

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次号は、ハウスメーカーとして果たすべき責務について ご紹介します。(12月29日公開予定)

◎パナソニック ホームズ株式会社について

パナソニック ホームズ 創業60周年特設サイト:https://homes.panasonic.com/60th/

商品ページ:https://homes.panasonic.com/

企業情報ページ:https://homes.panasonic.com/company/

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