BBQを日本の炭でもっと美味しく。国産木炭の魅力を発信する「炭フェスタ」がBBQイベントを通じて伝えたいメッセージとは

2023年12月22日(金)10時0分 PR TIMES STORY

「炭フェスタ」は、国産木炭の魅力を伝える活動をするために、全国の薪炭(しんたん)業者によって立ち上げました。

古くから軽くて便利な燃料として今日まで受け継がれてきた世界最高品質の国産木炭は、究極の循環型エネルギーです。木炭に使われる広葉樹は人が伐る(きる)ことで森が若返り、次世代の森林に成長することでCO2の吸収や森の生態系を維持することにも役立ちます。国産の木炭を使うことは、日本の森林を健全に保つことにもつながっているのです。

このストーリーでは、国産木炭でBBQを美味しく楽しむことを通じて、木炭の文化を次世代にいかに引き継ぐか、日本の森林をいかに守っていくか、という大切な炭フェスタからの大切なメッセージをお伝えします。


国産木炭の普及を目指して。BBQイベント「炭フェスタ」の立ち上げ

「炭フェスタ」について、少し詳しく説明しましょう。薪炭燃料問屋の全国業界団体である(一社)全国燃料協会の内部団体である薪炭環境部会のメンバーにより、従来から国産木炭の普及活動を行っていました。2019年に、国産木炭の一般ユーザーに向けた普及促進活動を強化するために、「炭フェスタ実行委員会」が立ち上がりました。「BBQを日本の炭でもっと美味しく!」をテーマに、日本の黒炭の魅力をSNS等で発信していました。

木炭は、昭和30年代前半までは家庭燃料の主役であり、戦後間もない昭和25年の木炭の国内生産は200万トンありました。昭和30年代後半以降、プロパンガスや電気等都市インフラの整備が進んだことから炭の需要が減退し、令和4年には17,000トン、戦後の1/100以下の水準まで減少しました。現在、国内市場の8割以上は輸入木炭で賄われているのが実情です。

日本の炭の歴史は古くは奈良時代に遡り、木炭が奈良の大仏の鋳造に使われたと言われています。平安時代には、清少納言が枕草子において炭を冬の風物詩として描いた記述も残っています。また、炭はお茶との関わりも深く、室町から安土桃山時代に千利休によって確立された茶道ではクヌギの黒炭が用いられるようになりました。このように、歴史を少し紐解いてみても、日本はとても炭と関わりが強い、文化的な側面を持っていることがわかります。さらには、「和食」は2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されていますが、遠赤外線によって食材に火を通しながら旨味を閉じ込める炭火の役割は無視できないものといえるでしょう。

国産木炭の生産量は減少の一途をたどってきたのですが、その背景には家庭燃料の主役を石油・ガスに譲ったことに加え、近年では製炭者・後継者不足、炭を焼くための原木不足といった構造的な問題もあります。ですが、私たち日本人は炭の文化を長きにわたって育んできたことに加え、後ほど触れますが環境にやさしい燃料であることから、木炭文化を次の世代に継承するため、その魅力を広く知っていただくため、炭フェスタを立ち上げたのです。

そもそもBBQでは食材が主役。脇役である燃料をどうやって一般の消費者にアピールすればいいか?それには実際に炭火で焼いた食事を味わってその良さを知ってもらうのが近道だろうということで、企画したのが「炭フェスタ2023」でした。

2023年5月にキックオフ、約半年の準備期間でした。ターゲットをファミリー層に定め、BBQをする家族にいつもと違う炭火熾し体験をしてもらう、というコンセプトにしました。そして、各方面にお願いして厳選した食材を集め、国産木炭で豪華食材を美味しく食べるBBQイベントの企画を進めました。11月5日、豊洲のBBQ会場「The BBQ Beach in TOYOSU」にて約70名の参加者を集めて、国産木炭を使ったBBQイベント「炭フェスタ2023〜プロが教える失敗しない炭おこし」が開催されました。

「炭フェスタ2023」のイベント告知ページ

炭フェスタに集まった全国各地の国産木炭ラインナップ。木の種類や燃え方は様々。

それでは、ここで炭フェスタにも登場した国産黒炭のラインナップをご紹介しましょう。

岩手切炭(岩手県):古くから木炭生産が盛んな産地で、大正以降現在に至るまで生産量日本一を誇ります。岩手窯という伝統的な炭窯と製炭技法で生産されており、農林水産省が「地理的表示制度(GI)」認証を受けている唯一の木炭でもあります。

やまが炭(山形県):夏暑く冬寒く雪の多い風土のため、年輪の詰まった密度の濃い原木で作られる木炭です。東北芸術大学と連携してデザインされた「やまが炭」というブランドを展開、2018年にグッドデザイン賞を受賞した持ち運びに便利なかわいらしい絵柄の箱入りになっているのが特徴です。

下野菊花炭(栃木県):くぬぎ炭の断面の放射状の模様から「菊炭」と呼ばれ、茶道にも用いられます。繊細な茶の湯炭を作る技術により、火付きに優れ燃える様も美しく、室内利用もできる木炭です。

土佐木炭(高知県):高知県の森林率は日本一の84%です。森林県を高知の個性であると考え、森本来の役目・価値を高めて木材のブランディングをする「84(はちよん)プロジェクト」を進めており、土佐木炭もその一翼を担っています。樫の木を原料としており、火持ちが良いのが特徴です。

熊本樫木炭(熊本県):東日本ではあまり見かけない樫が原木の硬い黒炭です。備長炭と同じ木を原料としていますので、炭火料理で備長炭の代替品として飲食店で好んで使われることもあるようです。

国産木炭の中でも産地ごとに特徴があり、各産地では製炭者の育成や地域ブランド化など木炭振興への取組みが行われています。炭のユーザーである消費者に、産地の思いや取り組み、物語を伝えるのも我々「炭フェスタ」の役割だと考えています。

炭フェスタで紹介した国産木炭ラインナップ

日本の森林由来の木炭を使うことが森林保全につながる

木炭の原料となるナラ、カシ、クヌギ等の広葉樹は古くから薪や炭等の燃料として使われてきました。これら広葉樹が生育する里山林では20〜30年程度の間隔で伐採と萌芽による更新を繰り返すことで山は若返り、次世代の森林に成長することでCO2の吸収や森の生態系の維持をすることができます。日本の森林由来の木炭を使用することは、日本の森林を健全に保つことにもつながっているのです。そして萌芽更新して育った木が再び木炭として使われるので、古来ある循環型エネルギーであるといえます。

また、木炭は燃やせば二酸化炭素が排出されます。しかし、木炭に含まれる炭素は、炭の原料になる木が成長する過程で光合成によって大気から吸収したものですので、木炭を燃焼させても全体から見れば大気中の二酸化炭素量は増加していない、カーボンニュートラルの燃料なのです。

「楽しかった」や「美味しかった」の声。炭フェスタの成功とこれから

当日は約70名の参加者が各テーブルに分かれて、スタッフから手ほどきを受けながら炭の着火体験を行いました。その後は、湘南みやじ豚、地養鳥、米沢牛串などの炭火焼きを堪能していただきました。

「炭フェスタ2023」イベント当日の様子

事務局スタッフと特別ゲスト ミス日本みどりの大使 上村さや香さんを囲んで

参加者のみなさまからは、「本当に美味しく焼けて驚いた」「ホームセンターで購入する木炭より火力が強い」「思ったより香りがいい」「炭のおかげでBBQを美味しく楽しく過ごすことができた」といったうれしいお言葉をいただきました。

我々炭フェスタが到達したいゴールは、「BBQは楽しい」のはもちろんですが、その先にある、BBQを楽しむことを通じて日本の里山保全や木炭文化の継承に寄与しているという、物語を知っていただくことにあります。国産木炭を使うことで日本の森林を守る、木炭文化を次世代に継承するという思いを胸に、炭フェスタはさらに活動を続けていきたいと思っています。

「炭フェスタ」Instagram

  • 本件記事に関するお問合せ先

(一社)全国燃料協会 専務理事 岩村 真平

Mail: iwamura@zen-nen.or.jp

Tel: 03-3541-5711

Address: 東京都中央区銀座8-12-15 全国燃料会館8F


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