渋谷凪咲、バラエティでさらに輝くために女優業に邁進 かまいたちの活躍に刺激「背中を追い続けたい」
2025年3月16日(日)15時0分 マイナビニュース
●「第2の渋谷凪咲として情熱的になれるものがお芝居なのかもしれない」
アイドルグループ・NMB48在籍中からバラエティで活躍し、近年は女優としても精力的に活動している渋谷凪咲にインタビューし、今の仕事に対する思いや今後の抱負を聞いた。
昨年『あのコはだぁれ?』で映画初主演を果たし、数々のドラマにも出演。現在、TBS系 ドラマストリーム『地獄の果てまで連れていく』(毎週火曜23:56〜※一部地域をのぞく)、読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『私の知らない私』(毎週木曜23:59〜)、日本テレビ系ドラマ『離婚弁護士 スパイダー〜偽りと裏切り編〜』(毎週金曜24:30〜)の3作品に出演中と引っ張りだこだ。
女優業は昔から密かに抱いていた夢だったそうで、「ちょっと恥ずかしい話ですが、昔から鏡の前で鏡の自分と会話劇のように、いろんな自分になって会話するというのを楽しんでいて、1人で頭の中で妄想したり考えたりするのが好きだったんです。きっと何かを表現するのが昔から好きで、興味があったのだと思います」と照れ笑い。
2012年に友達に誘われて応募したNMB48のオーディションに合格し、グループに加入。アイドル活動においても、それぞれの曲の役になりきって表現することが好きだったと振り返る。
「女の子の歌詞だったら、その女の子が何を思っているのか、歌詞を読み解いて自分なりに解釈して表現するのがすごく好きでした。曲ごとにいろんな自分になれるのはお芝居と似ていて、ダンスは苦手でしたが、表情で表現をつけることをすごく意識していました」
そして、日本テレビ系ドラマ『だが、情熱はある』(2023)で芝居のやりがいを感じ、女優業に力を入れていきたいという思いが強まったという。
「お芝居って難しいけどやりがいがあって楽しいと思えて、NMB48に入ったときに、ダンスも歌もできないのに悩んでいる時間すらも楽しいと思えた感情と一緒だったので、アイドルに続く、また新たな自分というか、第2の渋谷凪咲としてもう1つ捧げられる、情熱的になれるものがお芝居なのかもしれないと思いました」
『地獄の果てまで連れていく』では、残虐な裏の顔を持つモンスター女・花井麗奈を演じ、狂気の演技が「怖すぎる」と話題に。渋谷自身、「毎日新たな自分との出会いがあった」と新境地の演技にやりがいを感じたと語る。
「現実とかけ離れた役だからこそ、ぶっ飛ぶことができて、麗奈の恐ろしさについて監督と『どうしたら面白くなりますかね』と考えるのが楽しくて、みんなで『怖すぎる』って笑いながら作り上げていきました。NMB48を卒業した理由も『まだ出会ったことのない自分と出会いたい』『自分の可能性をもっと探っていきたい』というところでしたが、この作品に参加し、もっといろんな役を演じて新たな自分と出会いたいという思いになりました」
目指す女優像は「ワクワクしてもらえる役者」とのこと。
「監督や共演者の方に『どんな芝居をしてくるんやろう』とワクワクしてもらえたり、見てくださる方に『渋谷凪咲ちゃんが出ていたらおもろそうやな』と思ってもらえる役者さんになれたら。それはアイドルのときも、バラエティでも自分の中で目標にしてきたことで、『なぎちゃん出ていたら面白そうやな』と興味を持ってもらえる人というのは、人生のテーマでもあります」
●新たな武器を見つけないと「バラエティでこれ以上は上にいけない」
トーク力や大喜利力を生かしてバラエティ番組でも大活躍だ。
「大喜利という武器を芸人の皆さんに見つけていただいて、今の自分があるので、本当に感謝しています。バラエティでの笑顔という渋谷凪咲のイメージができたからこそ、このドラマでギャップを面白がってもらえていると思いますし、バラエティは自分の中で軸になっているので、これからも大事にしていきたいです」
そして、バラエティでさらに輝くためにも、女優として新たな魅力を打ち出していきたいと考えている。
「バラエティではもう一つ別の武器を見つけないと、これ以上は上に行けないと感じていて、新たな武器として頑張りたいと思ったのがお芝居なんです。これまではアイドルとバラエティの2本柱でしたが、これからはお芝居を頑張って、そこでしっかりと力をつけて渋谷凪咲という存在を確立することで、よりバラエティで輝けるんじゃないかなと思っています」
かまいたちをはじめ、共演芸人たちの活躍にも刺激を受けているという。
「自分がお世話になった芸人の皆さんがすごくなっていて、特にNMB48に入ったときから一番お世話になっているかまいたちさんが、お笑いの天下を取るんじゃないかというぐらいすごいことに。『かまいたちの机上の空論城』(カンテレ)という番組をずっと一緒にやらせてもらっているんですけど、これからもご一緒するためには私がかまいたちさんに並べる人にならなきゃいけないなと。そのために、お芝居を必死に頑張って自分の武器を身につけて、かまいたちさんとの共演がよりスペシャルなものになればいいなと思っています」
自分の価値を高めることで、かまいたちとの共演をより面白いものに。
「自分がもっと精進して、もし大女優になったとしたら、かまいたちさんに『なぎさ何しとんねん!』とツッコんでいただいたときに、大女優にツッコんでいるという面白さも生まれるので、かまいたちさんのレベルに追いつきたいなと。先頭を走ってくださっているお二人の背中を追い続けたいです」
とても冷静に自分を見つめている渋谷。「客観視するというのは自分の中で一番大事にしています」と言い、「こうなりたい」と妄想を膨らませることも大切にしているという。
「NMB48時代もライブ後などにスタッフさんやダンスの先生の客観的な意見を聞いて取り入れるようにしていました。そして、将来こういう風になりたいという目標は、小さい頃に鏡の自分と話していたように妄想を膨らませている感じで、そのピュアな目標は自分しか信じてあげられないと思うので、すごく大事にしています」
そして、その想像力が大喜利にもつながったと自己分析。「小さい頃から妄想するのが好きで、わからないことも全部想像して考えて、自分の頭の中で答えを出していたというのが大喜利にも生きたのだと思います」と語った。
●「これからも新しい渋谷凪咲をお見せして皆さんを夢中にさせられたら」
また、アイドル時代の経験が女優業にもプラスになっていると感じているという。
「ミュージックビデオの撮影で、当日振り入れして撮影することもありましたし、人数が多いのでイレギュラーなことも多く、立ち位置の変更などその場で対処していく力が身についたなと。なので、お芝居での場で急な変更があっても対応することができ、アイドルをやっていてよかったなと思います」
ダンスの経験は、演技において動きで見せるシーンにも生きているようだ。
「『地獄の果てまで連れていく』で、スカートをふわっとさせるシーンがあって、そういうときにダンスをやっていた経験が生きているのかなと。いろんな衣装を着させていただいて、この衣装だったらこういう動きがいいのかなと考えていました」
また、最後にファンに向けて、「NMB48を卒業するときに『今までにない魅力で皆さんをもっとワクワクさせて夢中にできるように頑張ります』という言葉をお伝えしたんですけど、その新たな一面がこの『地獄の果てまで連れていく』なのかなと。ファンの皆さんから『怖すぎる』と言っていただくコメントもうれしくて、引き続き麗奈を楽しんでいただけたら。そして、これからも新しい渋谷凪咲をお見せして皆さんを夢中にさせられたらと思います」とメッセージを送った。
■渋谷凪咲
1996年8月25日生まれ、大阪府出身。2012年、大阪・難波を拠点に活動するアイドルグループ・NMB48の4期生として加入。2014年発売のシングル「高嶺の林檎」で初選抜入り。以降はグループの中心メンバーとして活動し、2023年12月に卒業。グループ在籍中からバラエティ番組でも活躍し、近年は2024年7月に『あのコはだぁれ?』で映画初主演、以降も連続ドラマに1クールで3本レギュラー出演するなど、女優としても活躍している。2025年、第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
(C)「地獄の果てまで連れていく」製作委員会