宮川大輔、“子どもの頃想像した未来”の到来に感動 技術の進化は主戦場でも「新しい自分を作ってくれる」

2024年4月6日(土)7時0分 マイナビニュース

●家族そろって見る番組「お勉強にもなる」
日本テレビのミニ番組『博士は今日も嫉妬する〜人生が楽しくなる最新テクノロジー〜』(毎週日曜18:55〜)に、次々と目に飛び込んでくる最新テクノロジーに嫉妬する博士役で出演する宮川大輔。数々のレギュラーを持つ中でも、この番組は家族そろって見て楽しんでいるそうで、斬新でユニークな技術を生み出す開発者たちに尊敬の念を抱きながら、学びの機会になっているという。
一方で、主戦場であるバラエティ・お笑い界においても技術の進化を感じるという宮川。長年にわたり活躍する中で「嫉妬する」相手や、自らの役割の変化などについても語ってくれた——。
○スタジオセットとスタッフワークを見て気を引き締める
——ミニ枠の番組に出演するのは、この番組が初めてでしたか?
そうですね。3年前にこのお話を頂いたときは、すごくうれしかったんです。どんな感じかな?って緊張しながら最初の収録に来たんですが、セットもすごくて。
——びっくりしました。てっきりCGのグリーンバックでやっていると思っていました。
ですよね。僕もほんまにそんなイメージだったんですよ。スタジオの片隅みたいなとこでやってるのかと思ったら、しっかりしたところで。スタッフさんも時間をかけて一生懸命撮ってくれるんで、いつも出来上がりがすごい楽しみなんです。映像もきれいで、一瞬の場面もCG使って時間とお金がかかってる。OAはちょっとしたドラマを見てる感じですね。
——撮影も短くカットを割って演技されていますね。
収録の前日に家で台本覚えたりとか、その作業も最初は大変かなと思ってたんですけど、スタッフさんたちがすごいんですよ。紙落ちたらバーっと取りに来たりして、収録時間もコンパクトにサッとやってくれるんで、これはセリフ間違えられへんなと思いますよね。
——この番組においてはどのような意識で演技されているのですか?
バラエティとはまた違う感じなんですけど、お芝居の中でちょっと自分の要素も残すというのをやってます。間とか、役は博士なんだけどちょっと気が抜けてるというか。偉そうですけど(笑)
——アドリブも入れられるのですか? 今後放送されるホタテの殻をアップサイクルする技術の収録を拝見したときには、最後にホタテの動きのイメージで口をパクパクされていましたが(笑)
見てる人の気持ちがちょっとフワッてなったらええなと思って足してみたら、生かそうということになったんですけど、「それいらないです」って言われることも結構ありますから。それはやっぱショックはショックですよ(笑)
○「もうこれってタイムマシンみたいな世界やな」
——これまでいろんな最新技術を紹介してきた番組ですが、印象に残るものを挙げると何でしょうか?
もう全部すごいなと思うんですけど、最近のだとカレーのルーが一瞬で1日寝かせた味になるっていうマシンがあったんですよ。もうこれってタイムマシンみたいな世界やなって、面白いなと思いました。我々が子どもの頃に漫画の世界みたいに想像していた未来のようなところまで来てんのかなって。それくらい毎週毎週、感動してます。
——日本の技術力のすごさを感じる機会になっているんですね。
そうですね。地球には海洋ゴミがあるけど、宇宙には宇宙ゴミがあって、衛星を飛ばすにも当たるかもしれないからそれをどうするかとか、そんな話を先生とかエンジニアの方とかとしゃべると、「すげえな」って。そのときに、「そうです、よくそんなところに気づかれましたね」って言われるのが、めちゃめちゃうれしいです(笑)。高卒の僕が、先生らとちょっと話しできてる気がして。
——ご自身の教養を深める機会にもなっていますね。
いろいろ面白いんですよ。収録で頂いたものを持って帰って、子どもとか妻に見せると「へぇ〜」って喜ばれますし、その後OAを一緒に見ると「持って帰ってきたのこれや!」「すごいな!」って言われて、こっちも「そうやで」って誇らしくなります。
——ご家族でOAを一緒にご覧なるんですね。
他の番組とかは、一緒に見ようと思わないんですよ。でもこれはお勉強にもなるんで、みんなで家にいる時に「ちょっと『博士』見いひん?」って言うと、「いやええわー」とか言われるんですけど、一緒に見るとみんな笑いながら楽しんでくれてます。
(番組内で発する)「悔シーザス!!」って、最初何やねんと思ってましたけど、今なんて中1の息子が真似したりしますから、その時は「よしっ」って思います。でも、フワちゃんのものまねをやったときは、家族全員「うーん」って感じになったんで、「何やその顔!」って言いましたけど(笑)
●若手芸人の技術も進化「速すぎて無理」
——宮川さんの主戦場でもあるバラエティでも、新しい技術が開発されてきましたよね。最近は見られないですが、『イッテQ』の“キラキラ編集”(※)もその一つだったと思います。
(※)…ロケ中に思わず口から出てしまったものをキラキラに加工することで、映像ごとカットせずに面白さを残すことを可能にした編集
スタッフさんが、新しい自分を作ってくれるんですよ。自分で自分の面白さをアップデートするってなかなか難しいんで、“キラキラ”とか作ってもらえるのは、すごくありがたいですね。
——「アカーン!」とか「うまーい!」といったフレーズでエコーが入るのも、そうですね。
面白いなと思ってくれたら、それがどうやったら生きるやろと考えてくれてエコーも入れてくれたんですよね。
——お笑い界に目を向けると、新しい芸人さんが次々と世に出てきますが、そこでの技術の進化も感じますか?
それは感じますよね。1年目で、もう技術が高いなと思いますもん。僕らの頃なんて憧れで入ってきた素人でしたから、ほんまにプロになれんのか?って感じでしたけど、今の子は意識が高いから、もうネタが出来上がってる。僕らは5分くらいのコントやってたんですけど、その中のボケなんか10個もないくらい。振りがあってゆっくり進んで落とすみたいな作り方でしたけど、『M-1(グランプリ)』なんか見てたら5秒に1回はボケてますから。
もし、今の若い子らの書いたネタで僕にツッコミをやってくれって言われても、速すぎて無理やなと思います。僕なんてツッコミの言葉に魂を乗せたいんで、それをするにはボケの数が多すぎますから。
○番組での立ち位置変化「自分が前に出なくても…」
——番組での博士のように、「先を越された!」と嫉妬を感じる相手はいらっしゃいますか?
やっぱりコンビ解散して1人になってからは、舞台に立つみんなには誰にも勝てへんと思いますよね。でも、この世界で長いことやってたら、ロケで何を言おうか、ディレクターさんが思ってることと一緒のことを頭に思い浮かべられるようになったというのがあります。それに、若い子らがゲストに来たら「こうやって持っていこう」「こうやってあげたらいいかな」とか考えるようになって、自分の役割が変わってきた感じもありますね。自分が前に出なくても、この子らが面白くなって有名になる手助けになれればって思うようになってきました。
——この前、ナインティナインさんを取材したら、『ぐるナイ』がスタートした時に吉本印天然素材のメンバーの人たちが悔しがっていたと振り返っていましたが、実際に宮川さんはいかがでしたか?
ムカついてましたね(笑)。でも、そうなるのは分かってたんです。あの2人というか特に岡村(隆史)はプロ意識が高くて、「行ったんぞ!」みたいな感じだったんで。僕らは18歳でワーキャー言われて、学校の延長みたいな感じでワーワーやってるのが楽しかったんで、プロ意識というのがあんまり芽生えてなかったんですよ。
——「先を越された!」とはまた違う感じですか。
越されるんじゃなくて、ずっと先を行ってるんですよね。
——とは言え、先ほどおっしゃっていたディレクターさんとの意思疎通というところを武器に持って、違うステージでのご活躍があると思います。この番組は日テレ日曜夕方の放送で、土曜の夕方に『青空レストラン』、日曜の夜に『イッテQ 』もあって、“週末の日テレに宮川大輔あり”といった感じです。
いやいや、そんなことないですけど(笑)、日テレさんにはお世話になってますね。
○夢は「子どもの頃見てました」と言われる共演
——この番組では様々な技術者や研究者の方が登場しますが、そんな皆さんへ伝えたいことはありますか?
進化のスピードが昔より速くなってる気がして、本当にいつもすごいなって思ってます。その中に、皆さんの思いとか人間味とか、メッセージとかも乗っかってると思うんで、「こんなん作りたいけど、なかなかできないわ」と苦労されても、熱い思いで作り上げてほしいですね。それで、人間とか環境とかのいろいろな未来を助けていただきたいなと思います。
——新年度に入りましたが、この番組を見てそういった技術者・研究者を目指す人が増え、裾野を広げることにもなるのではと期待します。
「子どもの頃に『博士』見てて、出れました!」って言われたらうれしいですよね。今の博士の設定が何歳か分かんないですけど(笑)、白髪でお茶の水博士みたいになっても番組が続いていて、そういう人に出会いたいです。『イッテQ』とか他の番組でも、「子どもの頃見てて、一緒にお仕事できました」って感動して言ってくれると本当にうれしいんで、それぐらいの番組になりたいですよね。そのためには、1回1回の積み重ねだと思うので、スタッフさんと力合わせて、飽きないような番組を作っていかなあかんなと思います。
●宮川大輔1972年生まれ、京都府出身。91年に星田英利と「チュッパチャップス」を結成し、お笑いユニット「吉本印天然素材」に参加。99年にコンビを解散すると、『人志松本のすべらない話』(フジテレビ)で注目を集め、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)では「お祭り男」として人気に。現在は『博士は今日も嫉妬する』『イッテQ』のほか、『満天☆青空レストラン』(日本テレビ)にレギュラー出演する。

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