“三人夫婦”はありか? 浅香航大・朝倉あき・鈴木大河、結婚観や共演の感想を語る
2025年4月8日(火)11時30分 マイナビニュース
●それぞれのキャラクター、結婚相手としては?
TBSの深夜ドラマ枠「ドラマストリーム」で放送される『三人夫婦』(4月8 日スタート、毎週火曜24:58〜 ※一部地域を除く。放送時間は変更になる場合あり)。男性2人、女性1人の“三人夫婦”がさまざまな問題に取り組んでいく姿を描いたラブコメ作品だ。本作で建築デザイナーとして働く主人公・三津田拓三を演じる浅香航大、その元カノ・矢野口美愛に扮する朝倉あき、そして美愛の現在の彼氏・里村新平役の鈴木大河(IMP.)が、それぞれの役へのアプローチ方法や、“三人夫婦”という独特な題材にチャレンジしたことで感じた恋愛観、結婚観への変化などを語り合った。
——「三人夫婦」という題材を聞いたときの率直なお気持ち、および台本を読んだときの感想をお聞かせください。
浅香:タイトルにインパクトがありますよね。最初は「どんなドラマなんだろう?」という期待を持って台本を読みました。タイトルから想像するものを超える中味の濃い台本で、説得力もあり、ほっこりと引き込まれるような温かさもあり、ぜひ出演したいと思いました。
朝倉:まず「三人夫婦」というタイトルに「作品の面白さで勝負するぞ!」という気概を感じました。台本を読んで、奇想天外な設定なのですが、とても練りに練られた本だなと感じ、私もぜひ出演させていただきたいという思いになりました。難しい題材なのですが、深刻になりすぎないでポップに描いているところにすごく魅力を感じました。
鈴木:世間的には「三人夫婦」という言葉ってないじゃないですか。最初は想像がつきづらかったのですが、台本を読んで「なんで今までこういう関係性ってなかったんだろう」という説得力を感じたんです。それぐらい僕のなかにはしっくりくるお話でした。自分が演じた新平もそうですが、拓三、美愛など、みんなとても魅力的なキャラクターで好きになりました。
——それぞれのキャラクターをどうとらえましたか?
浅香:拓三というキャラクターは、堅物で孤独な人。几帳面で繊細、古風なルールを持っていて非常に面倒くさいと思われるかもしれないです(笑)。一方で、とても優しく愛情深い面もあり、周りに振り回されてしまうのですが、それ自身も楽しんでしまうようなそういう可愛らしいところがあります。
朝倉:拓三くんも新平くんも男性陣はとても素敵な方たちなのですが、美愛ちゃんは、自分の道を突き進むゴーイングマイウェイタイプ。皆の合言葉は“ジャイアン”なんです。私もそういった特徴は意識して演じました。声がとても大きなキャラクターで、演じていてものすごく疲れました(笑)
鈴木:台本を読んだとき、新平はとても溌剌としていて、元気の塊のようなイメージだったんです。でも演じていくうちに、元気にふるまっている人なんだなと思うようになってきました。結構深刻な話もあるのですが、そうならないように心掛けて演じました。
——拓三と新平は、それぞれ欠けたところがあるキャラクターですが、女性として恋愛対象、結婚の対象と考えたとき、どういう存在だと感じていますか?
朝倉:私的には2人とも素敵で、結婚相手としてはありですね。ただ拓三のこだわりの強いところや、新平のヘラヘラしているところは一緒になったら大変だなと思うところはあります。ちゃんと将来に向けて話し合いができるかどうかが大事ですね。
——浅香さん、鈴木さんから見て美愛は?
朝倉:美愛ちゃんはダメですよ。この質問、美愛ちゃん不利なんです。ジャイアンですから(笑)
鈴木:美愛ちゃんはとても素敵な女性だなと思うのですが、結婚生活として考えるなら、直してほしいところはたくさんあります(笑)。例えば新平と美愛ちゃんが一緒に住んでいる部屋のシーンがあるのですが、美愛ちゃんの洗濯物ばかりが散らばっているんです。下着とかも平気で放り出してある。そういう部分は直してもらいたいです(笑)
朝倉:片づけられない女。私も演じていて、人としてどうなの……という部分はたくさん感じていて(笑)。例えば拓三のこだわりや、新平の将来への不安などは、しっかり話し合えば解決できそうなのですが、美愛ちゃんの性格は、話し合っただけでは解決できそうもない。やっぱりこの質問は不利ですよ。
浅香:美愛のように引っ張ってくれる女性、僕は好きですよ。自分の意志をしっかり持っている人っていいですよね。
鈴木:美愛ちゃんって「どっちでもいい」って言わないじゃないですか。そういうところは素敵だなと思います。
●3人は「みんな真面目」 人柄伝わるエピソードも
——共演してみてお互いの印象は?
浅香:みんな本当に真面目!(笑)
朝倉:確かにみんな真面目で優しいです。
浅香:大河は撮影中、肌を露出する入浴シーンもあって、そのためなのか現場で全然ご飯を食べていなかったよね。
鈴木:特にそういう意識をしていたわけではないのですが、撮影前ってあまり食べられないんですよね。撮影に集中してしまっている感じで、食欲に頭が向かないというか。
浅香:でも、撮影でホテルに泊まっていたとき、かなりコンビニで食料を買っていたよね?(笑)
鈴木:撮影が終わるとお腹がすくんです(笑)
浅香:朝倉さんも真面目だよね。雨が降っていなくてもちゃんと折り畳み傘を持ってきて。そういうきっちりしている印象です。
朝倉:忘れ物するのが嫌なので、とにかくルーティンをしっかりしたいんです。拓三のこだわりシーンが出てくるたびに「これ、私だ」と思っていました。
浅香:結構ハードな撮影の時、みんなホテルに泊まりの予定にしていたのですが、浅倉さんは「帰る」って言っていたよね。「なんで?」と聞いたら「家で美容のルーティンがあるので」って。
朝倉:「睡眠時間を削ってでも、絶対家に帰ってルーティンをやりたいんです」と言ったら、2人にドン引きされました(笑)
——それぞれ欠損のあるキャラクターを演じました。作品には、欠損があるからこそ、それを補える相手として関係が深まることもあるというテーマも内在しています。3人にとって人間関係を築くうえで意識されていることはありますか?
浅香:僕自身、基本的に欠けまくっている人間なので、その部分を含めて愛してもらえるというのは感謝しかないです。そういう人たちのおかげで浅香航大がいるという感じなので。
鈴木:僕は思ったことがあったらしっかり言える関係性でありたいなと思います。自分のダメなところもちゃんと指摘してほしい。
朝倉:私は10代のときは、友達をいっぱい作りたいなと思っていて、自分を自分以上に見せたりしていたのですが、20代に入ってからは、ボケボケの自分でいいやと思うようになったんです。いい関係を作るためには、どれだけ飾らずに自分の素を出せるのかが大切なのかなと思うようになってきました。
●“三人夫婦”を演じて感じたこと
——「三人夫婦」。実際にこのシチュエーションはありですか?
朝倉:私はありかなと思いました。台本をいただいたときはタイトルにびっくりしたのですが、3人ってちょうどいいというか、一対一の構図に、もう一つ視点が入ることによって、中立的な結論が導き出せるのかなと。やっていてすごくいいのかも……と感じました。
浅香:難しい質問ですよね。ドラマのなかでは、この3人だからこそ! という部分もありますからね。向き合う人数が増えるぶん、ハードルは高いと思います。人次第という結論になってしまうのかな。
鈴木:夫婦は2人だと決まっているところに「絶対そうであるべきなのか?」と疑問を投げかけるお話でもありますよね。多様性の時代のなか、こういう形もありなのかな……という思いはありました。ただ個人的にははっきりと肯定、否定はできないというか。やっぱり難しいのかという思いもありますし。
——難しい質問で恐縮です。では結婚観みたいなものはこの作品を通して変化した部分はありましたか?
朝倉:これまで結婚というと、相手の親戚などともコミュニケーションをしっかりとる必要があるので、ちょっと煩わしいものなのかなという意識があったんです。でも今回「三人夫婦」という作品を経験したことで、さらに向き合う人たちも増えたわけなんですよね。登場人物のキャラクターが魅力的だったということもあるのですが、煩わしいと思っていたことが「そうでもないのかも」と感じたんです。その意味で、少し視野が広がった気がします。
鈴木:僕はこれまで、あまり結婚ということを考えたことがなったんです。家族という意味では、グループのメンバーは家族に近い存在なんですよね。いま僕らは夢に向かって頑張っている途中なので、お互いに高め合っていける存在ってとても心強く感じるんです。結婚というのも、そういうことなのかなと。互いが得意ではないところを補って、高め合っていける……そんな存在がいいのかなと、この作品を通じて考えるようになりました。
浅香:僕は若いときから結婚願望はあったんですよね。そのなかで、社会の常識にとらわれず、自分で幸せを手に入れることを大切にしています。今回この作品に携わったことで、よりその思いが強くなったというか、勇気をもらえた気がします。人と接することで、豊かになれるんだなと改めて実感しました。
【浅香】ヘアメイク:三宅茜 【朝倉】スタイリスト:伊藤彩香 ヘアメイク:野中真紀子(eclat) 【鈴木】スタイリスト:山本隆司(style3) ヘアメイク:大森創太(IKEDAYA TOKYO)