『べらぼう』石坂浩二、インパクト大の“白眉毛”で視界狭く「少しずつ切って…」 反響に笑顔

2025年4月13日(日)20時45分 マイナビニュース


●「大げさなんじゃないかな」と反省も…次第に馴染んでしっくり
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK総合 毎週日曜20:00〜ほか)で老中首座・松平武元を演じた石坂浩二にインタビュー。武元のトレードマークである長い白眉毛の裏話や10回目の出演となった大河ドラマへの思いなどを聞いた。
江戸時代中期の吉原を舞台に、東洲斎写楽、喜多川歌麿らを世に送り出し、江戸のメディア王にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く本作。
石坂が演じた松平武元は、吉宗、家重、家治(眞島秀和)の将軍三代に仕え、家治からは「西の丸の爺」と呼ばれ信頼された老中首座。第15回「死を呼ぶ手袋」で家治の長男・家基(奥智哉)が謎の死を遂げ、事件の真相を追う中で武元も命を落とした。
二科展に入選するなど画家としても評価されている石坂。蔦重の物語と聞いて絵師の役だと思ったそうで、「残念ながら幕府の方で、がっかりしたんです(笑)」とぶっちゃけて笑いを誘った。
演じた武元は長い白眉毛がトレードマーク。森下佳子氏の脚本で「白眉毛」との記載があり、それに従ってビジュアルを作っていったと振り返る。
「『白眉毛』と言われるんだったら、言われるぐらいのものをつけないといけないんじゃないですかねという話になり、チーフ演出の大原(拓)さんが『大胆にやったほうがいいです』とおっしゃって、かつら担当の方に作っていただきました」
そして、完成した眉毛を装着してから長さを調整したという。
「扮装合わせのときに、かつらをかぶって眉毛もつけたら、前が見えないんです。すごく視界が狭くなって。『片目だけ控えめに』『左右同じじゃない方がいいですよね』とか、長いのを少しずつ切って完成した形です。左を向くときに(視界が悪くて)不安で。今思うと懐かしくて、記念に持って帰ろうと思います(笑)」
映像で見たときに白眉毛のインパクトに自分でも驚いたようで「『これは大げさなんじゃないかな』と反省しましたが、周りが『いい』と言うので、まあいいかと」と回顧。「まめに手紙をくださる方たちから『あの眉毛はちょっとやりすぎじゃないですか?』という声もありましたが、面白いと言ってくださった方がけっこういて、模型仲間にもウケました」と笑顔で反響を明かした。
自身としては演じていく中で次第に馴染んで違和感がなくなったそうで、「かつらなどは自分の一部になっていくんです。最初にかつらをかぶったときに合わなくても、2カ月ぐらいすると不自然さがなくなる。かつらが変わるわけはないので、顔が変わっているんだなと思います。だから眉毛も」と語った。
●大河ドラマは学びの場「留学したみたい」 14年ぶり10作目の出演
大河ドラマとの関わりは深く、3作目の『太閤記』(1965)で初出演し、『天と地と』(1969)、『元禄太平記』(1975)、『草燃える』(1979)で主演。『べらぼう』は14年ぶり10作目の出演となり、白黒映像からカラーに変わり、撮り方も変わっていくなど、技術の進歩を目の当たりにしてきた。
また、大河ドラマは自身にとって学びの場でもあるという。
「1年以上やるのは大変ですが、長く演じないといけないとなると、『そういう芝居は年を取ったときにとっておいたほうがいい』とか『目線の高さが少しずつ変わったほうがいい』とか、芝居のやり方や相手役との間の取り方など、ずいぶん教わりました。長いことやるので留学したみたいな気持ちで、留学して“大河学校”でお勉強して帰ってくるような感じでした」
また、歴史上の人物を演じられるという点でも大河ドラマはやりがいが大きいようで、今後についても「歴史上の人物を演じてみたい」と意欲。「今回、あまり映画などで取り上げられていない人物を演じることができてうれしくて、これはやりがいがあるなと。そういう人にスポットライトを当てるときに演じてみたいなと思います」と話していた。
■石坂浩二
1941年6月20日生まれ、東京都出身。慶應大学在学中の1962年にTBS『七人の刑事』でデビューし、大学卒業後に劇団四季に入団。TBS『ありがとう』シリーズ(70、72〜75)や、主演を務めたNHKの大河ドラマ3作品『天と地と』(69)、『元禄太平記』(75)、『草燃える』(79)など、テレビドラマで人気を得る。1976年に映画『犬神家の一族』の金田一耕助役で主演を務め、その後シリーズ化され原作ファンにも絶大な支持を受ける。博学で司会者、クイズ番組の解説者としても活躍。2009年NHK放送文化賞を受賞。近年の主な出演作は、テレビ朝日『相棒』シリーズ、TBS『ブラックペアン シーズン2』(24)、映画『変な家』(24)、『海の沈黙』(24)など。
(C)NHK

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