『カモン カモン』“妹役”ギャビー・ホフマン、ホアキンに感じた「不思議なくらいの親しみやすさ」

2022年4月16日(土)15時0分 シネマカフェ

『カモン カモン』ギャビー・ホフマン (C) 2021 Be Funny When You Can LLC. All Rights Reserved.

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ホアキン・フェニックス主演、マイク・ミルズ監督、A24製作の映画『カモン カモン』が4月22日(金)より公開。今回は、ホアキン扮する主人公ジョニーの妹ヴィヴ役を熱演したギャビー・ホフマンのインタビューが到着した。





ギャビーが演じたヴィヴは、兄ジョニーと息子ジェシーを結びつけ見守る重要な役どころ。ギャビーは本作での好演で、『ドライブ・マイ・カー』の西島秀俊、『スペンサー ダイアナの決意』のクリスティン・スチュワート、『ドリームプラン』のウィル・スミスら錚々たる面々と並び、米ニューヨーク・タイムズ紙が選ぶ2021年最高の俳優に選出されている。

実は4歳からCMに出演し、その後『フィールド・オブ・ドリームス』(90/フィル・アルデン・ロビンソン監督)、『ディス・イズ・マイ・ライフ』(92/ノーラ・エフロン監督)、『めぐり逢えたら』(93/ノーラ・エフロン監督)などで重要な役柄をこなしており、俳優としてのキャリアは長い。Amazonオリジナルドラマ「トランスペアレント」(14〜19)では2年連続でエミー賞ドラマ部門助演女優賞にノミネートされ、最近だと『わたしに会うまでの1600キロ』(14)での好演が記憶に新しい。

ミルズ監督は「彼女とはずっと仕事がしたいと思っていたんだ。彼女はとても知的で、常に驚きを与えてくれる本物の女優で、彼女とホアキンを共演させたいといつも思っていた」とギャビーの起用が念願だったことを明かしており、共演したホアキンも「彼女の演技にはとても感動したし、ずっと前から知っているような気がしたんだ。彼女は気取らず控えめで、冒険心にあふれているよ」と彼女の実力を認めている。


現代女性の象徴として描かれる “ヴィヴ”というキャラクター

ギャビーは、本作の脚本に惹かれたと話す。「自分の人生の中ですごく興味を持っていること、考えていることが、この映画にはたくさん描かれているのが大きかった。それから今の人生でそれについてどうすればいいのか分からないこと、葛藤していることが描かれていると思った」。その後、ミルズ監督と会って話をすることに。「人生について、すごく楽しくて興味深い会話ができた。マイクと会話し続けたいと思った。そして、この映画では、自分なりに挑戦できる空間があると確信した。しかも、それがすごくエキサイティングで、これまでとは全く違った体験になるともね。つまり素晴らしい脚本があって、仕事をする監督が素晴らしいとなると、決めるのはすごく簡単」と出演までが自然な流れだったことを明かす。

ヴィヴのキャラクターを「子どもに100%献身的に尽くしているけど、同時に自身の人生を生きることにも一生懸命で、その2つを両立させている。ヴィヴは自分がインテリで、良きパートナーであり、良き妹であり、そして良き母親だけど、犠牲的に身を捧げようとは考えていない。それがジェシーの育て方につながっていることが感じられる。世界の中で、人間として生きるとはどういうことかを考えている」と、まさに現代の女性を象徴する存在であると分析している。


ホアキン・フェニックスとの共演「兄妹のようなエネルギーを感じた」

共演者にも恵まれたという。兄ジョニー役のホアキンとは初共演だったが、「最初から不思議なくらいの親しみやすさと兄妹のようなエネルギーを感じた。この映画は時系列に沿って撮影されていて、ホアキンとの撮影シーンもたくさんあって、共演者としての関係性が出来ていた」と語る。ヴィヴとジョニーは離れて過ごしているという設定のため、ホアキンとは電話で会話するシーンがほとんどで、それらは実際に2人で電話をかけて撮影している。

「カメラで私を撮影している場合は、ホアキンは車の中や家だったり、違う部屋で電話に出ていたんだけど、彼の声は録音されていた。ホアキンを撮影している時も同様で、今度は私が違う部屋にいて、私の声も録音されていた。そうやって撮影したおかげで、本当にリアルなシーンであるように感じられた。すごく楽しかった」と撮影を述懐。

また、息子役を演じたウディ・ノーマンについては、「子どもは、自分たちが正直にならない方法をまだ学んでいない。それは、大人になる過程で学んでいくことだと思う。ウディの素晴らしいところは、彼の中にその正直さがあること。しかも、俳優としてもその正直さを保持し続けていること。子役の中には、すでにその過程が早まってしまって、正直さを失ってしまっている子達もいるから。この映画にとって最も大事な真実の権威者とでも言うべきものを、ウディが背負っていたと思う」と絶賛を贈っている。


映画が問いかける、子どもたちの未来への責任

さらにギャビーは、本作について「私にとってこの映画は、核家族であれ、人類という家族であれ、お互いをいかに大切にするかということを教えてくれた。私たちの未来を担う子どもたちの面倒を誰が見るのか、という問題提起がこの物語には流れている」と語る。

そして最後に「このリアルな人生と、ここにいることの意味、人間関係とその間にある葛藤、そして、それが私達の日常にある闘いであることを、この映画を通して目撃してもらえると思う。もちろんすごく感動的で美しい経験でもあると思うだけど、それだけじゃないところが素晴らしい。きっとこの映画は、自分の人生を進んでいく上で、何かの助けになって、そしてお互い助け合わないといけないって思わせてくれる」と締めくくっている。

『カモン カモン』は4月22日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。

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