佐藤天彦九段 藤井棋聖への挑戦者決定戦進出 22日に山崎八段と どちらが勝ってもタイトル戦初顔合わせ

2024年4月17日(水)19時36分 スポーツニッポン

 藤井聡太棋聖(21)への挑戦権を争う第95期棋聖戦決勝トーナメントの準決勝が17日、東京・将棋会館で指され、佐藤天彦九段(36)が佐々木大地七段(28)に82手で勝利した。22日の決勝では前日16日、永瀬拓矢九段(31)を下した山崎隆之八段(43)と対戦する。

 対戦は佐藤天が敗れた昨年2月の竜王戦以来で、対戦成績は佐藤天の5勝6敗。佐藤天、山崎いずれが挑戦権を得ても藤井とのタイトル戦は初めてで、初挑戦の20年度棋聖戦以来タイトル戦敗退なしの藤井に11人目の刺客が誕生する。佐々木大は2期連続挑戦を逃した。

 振り駒の結果、先手は佐々木大になり、戦型は後手佐藤天の四間飛車へ進んだ。名人3期の実績がある佐藤天は最近、振り飛車を多用する。穴熊に組んだ佐々木大に対し、金銀4枚による高美濃囲いに構え、飛車は5段目の高飛車で臨んだ。

 そして佐藤天は4枚を集結させた金銀から、穴熊の弱点である王頭へ銀を活用。王頭戦を仕掛けてリードを奪うと82手目、手駒にした銀を王頭のぽっかり空いたスペースへ打ち込む。即詰みがあるわけではないが、形勢を悲観した佐々木大が投了を告げた。

 振り飛車党へ転身した佐藤天、そして山崎は相掛かりを主力とする力戦型の使い手。今年度すでに番勝負が開幕している名人戦は過去4度のタイトル戦負けなしの豊島将之九段(33)、叡王戦は過去2度負けなしの伊藤匠七段(21)。すでに共に先勝している藤井へ、待ったをかけるのが誰かに争点が移った棋界に新風を吹かすタイトル戦となりそうだ。

スポーツニッポン

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