米アカデミー賞、生成AI使った作品を排除せず…「人間がどの程度関わっていたかを考慮する」
2025年4月23日(水)11時55分 読売新聞
第96回米アカデミー賞授賞式後のイベントに参加した山崎貴監督(左から2人目)ら(2024年3月)=AP
【ロサンゼルス=後藤香代】米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは21日、来年3月に授賞式が行われる第98回アカデミー賞で、制作過程で生成AI(人工知能)が使われた作品を候補から排除しないとする新たな規則を発表した。
アカデミーは「映画制作に生成AIやその他のデジタルツールが使われても、ノミネートされる可能性に影響を及ぼさない」と説明した。一方、「アカデミーは受賞作を決める際、著作物の中心に人間がどの程度関わっていたかを考慮する」として、一定以上の人間の関与を求める方針も示した。
近年はAIが部分的に使用された作品の受賞やノミネートが相次いでおり、ハリウッドではAI使用の是非が議論を呼んでいる。
米紙ニューヨーク・タイムズは「アカデミーは(作品に)AIの使用を明示するよう義務付ける案も検討していたが、その措置は取らなかった」と踏み込み不足を指摘した。