菅井竜也八段「将棋が強いという理由だけ」ド直球で選んだ百戦錬磨の棋士2人/将棋・ABEMAトーナメント2024

2024年4月30日(火)13時0分 ABEMA TIMES

 求めたのはシンプルに「強さ」だった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」ドラフト会議の模様が4月27日に放送され、菅井竜也八段(32)は1巡目に佐藤康光九段(54)、2巡目は1度抽選で外した後に丸山忠久九段(53)を指名した。自分より20歳以上も先輩の2人だが、指名理由は「本当に将棋がすごく強いという理由だけです」というド直球。タイトル戦にも続け様に出場し、強さに磨きがかかる「岡山の竜」が、勝つ気満々で大会に臨む。

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 菅井八段は2023年度に叡王戦、王将戦と2つのタイトル戦に出場。ただ、どちらも八冠保持者である藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)に跳ね返されることになった。歴史に残る絶対強者とはいえ、同じ相手にタイトル奪取を阻まれたままではいられない。さらなる強さを求める振り飛車党のエースは、団体戦でも純粋なる強さを求めた。

 1巡目に指名した佐藤九段は、日本将棋連盟の前会長でもあり、棋士としては序盤から自在な指し回しを見せる個性派。菅井八段にとっても感じるところが多いのだろう。「ほとんどしゃべったことがないですね」と、交友関係はまるで気にせず「本当に強くて実績がある人が出場するべき」と、理由も実に真っ直ぐだ。

 2巡目には、同じ振り飛車党の先輩・久保利明九段(48)を指名したが重複、抽選で外れた後に、丸山忠久九段(53)を選択した。丸山九段といえば昨年、早指しの銀河戦を史上最年長53歳で制した。しかも決勝の相手は藤井竜王・名人だ。無双状態の天才棋士に、50代のベテランが早指しで勝ったというのは、将棋界におけるビッグニュースでもあった。「昔からすごく強い先生でしたけど、ここ数年で終盤がさらに強くなったようなイメージがある」と、衰えるどころか切れ味が増したとさえ感じるだけに興味津々だ。

 菅井八段も32歳。後輩に背中を見せることも増えてきたが、本人はまだまだ発展途上と前を向く。50代でも第一線で活躍する棋士と時間を共有することが、自分の力になると思ったかもしれない。「本当にすごく強いチームになったと思っていますので、自分が頑張れば優勝できる」。過去、若手中心のチームによる優勝が続いているが、菅井八段の目は本気だ。

◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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