「母の日」にオススメ!『私ときどきレッサーパンダ』はピクサーが贈る母と娘の新たな物語

2022年5月8日(日)12時0分 シネマカフェ

『私ときどきレッサーパンダ』(C) 2022 Disney/Pixar.

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『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などのディズニー&ピクサーが贈る『私ときどきレッサーパンダ』は、親子のすれ違いと、そこから強まる深い絆を奇想天外なストーリーで描き出した最新作。愛情ゆえに口うるさくなってしまう母親と、そんな母の期待に応えたい真面目な子どもの新たな物語は、今年の「母の日」にもオススメの1作だ。




舞台は、1990年代のカナダ・トロントのチャイナタウン。そこに暮らすメイは伝統を重んじる家庭に生まれ、両親を敬い、母親の期待に応えようと頑張るティーンエイジャーの女の子。

でも一方で、親には理解されないアイドルや流行の音楽も大好き! 年上の男の子に恋心を抱いたり、友達とハメを外して遊んだり、やりたいことがたくさんある側面も持っている。そんな母親の前ではいつも“マジメで頑張り屋”のメイは、ある出来事をきっかけに本当の自分を見失い、感情をコントロールできなくなってしまう。

悩み込んだまま眠りについたメイが翌朝に目を覚ますと…なんと、レッサーパンダになってしまった! ありのままの自分を受け入れてくれる親友たち。でも、メイを愛しているのに、その思いがうまく伝わらず心がすれ違う母親。様々な人との関係を通してメイは本当の自分を見つけていく。

監督は、ピクサーの短編アニメーション『Bao』で、ピクサースタジオとして女性初の第91回アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したドミー・シー。『Bao』でも、命が宿った“中華まん”を息子として育てる母親を主人公にして奇想天外かつ温かなストーリーで、私たちに新鮮な感動を与えてくれたシー監督の新作だ。

誰もが成長過程で経験する体験をベースにしたストーリーは、監督自身の体験が基になっているそう。両親、そして友人たちとの葛藤や絆という普遍的な物語に、“自分が自分でなくなってしまう=レッサーパンダになる”という奇抜なアイディアを乗せ、感動を編み上げたシー監督は今後の活躍も大いに期待される。

しかも、単なる“レッサーパンダ”ではなく、“巨大”というのが、いかにも自由で大胆な彼女らしい発想。メイが、母と自分、互いを尊重し心を通い合わせるようになる過程にホロリとしながら、“自分らしさはひとつではなく、どんな自分も大好き!”と肯定する姿が、私たちを笑顔にさせ、力強く背中を押してくれる。

特に“正しいこと”を求められ過ぎて、みんながビクビクする現代だからこそ、“ありのままの自分でいい。自分らしく生きよう”というメッセージは胸に響くはず。まさに“自己肯定&自己解放”の清々しさと優しいユーモアにあふれたエンターテインメント作品として楽しめるだろう。

『私ときどきレッサーパンダ』はディズニープラスにて配信中。

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