布施明 デビュー60周年で初の武道館「この道をもう少し歩いてみたい」1曲目からマイク通さず地声で魅了
2025年5月8日(木)15時53分 スポーツニッポン
歌手の布施明(77)が7日、デビュー60周年記念公演として初めて日本武道館でコンサートを行った。歌手生活の還暦を迎えた喜寿の表現者は約2時間の独演会で、伸びのある力強い歌声を響かせた。
♪私には愛する歌があるから 信じたこの道を行くだけ すべては心の決めたままに…。会場の視線を集めるようにスポットライトに照らされながら登場した布施は、NHK紅白歌合戦で3度歌唱してきた「マイ・ウェイ」の一節を地声で響かせた。
初めての武道館公演は歌手としてのこれまでの道のりを詰め込んだ。序盤は「マイ・ウェイ」などカバー曲を披露し、中盤ではオリジナル曲10曲による30分以上のメドレーを披露。途中で水を飲んで喉を潤すこともなく、ひたすら歌い続け、聞く人が自然と聞き入ってしまうほどの卓越した歌唱力を見せつけた。さらにはパントマイムや軽快なステップを披露するなど喜寿とは思えないパフォーマンスを披露した。
昨秋から行ってきた60周年ツアーの締めくくりとなる公演で、タイトルは「Voyage<旅路>」。「武蔵野の少年が旅に出て、山を越え荒れる海へもこぎ出さなくてはならない。ハラハラドキドキの道のりでございました。道はまだまだ先に伸びております。ですから、この道をもう少し歩いてみたいと思っております」。これからも歌手の道を歩み続けることを語り明かすと、大歓声を浴びた。
アンコールでは歌手として還暦を迎え、赤いちゃんちゃんこならぬ、赤いジャケットで登場。この日2度目の「マイ・ウェイ」と「ユー・レイズ・ミー・アップ」を歌いあげ、最後は高々と天に指を掲げて、ステージを終えた。