「あんぱん」豪&蘭子成就“神回”裏側「制作陣も号泣」実は千尋選考に参加!細田佳央太&河合優実CP絶賛

2025年5月12日(月)8時15分 スポーツニッポン

 ◇「あんぱん」制作統括・倉崎憲氏インタビュー

 女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月〜土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は今月8日、第29回が放送され、若き石工・原豪と朝田家の次女・蘭子の恋がついに成就した。出征前夜にようやく結ばれた2人に、視聴者は涙。制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサー(CP)に豪ちゃん好演が話題を呼ぶ俳優・細田佳央太(23)の起用理由や“神回”の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算112作目。やなせ氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦を描く。中園氏は2014年度前期「花子とアン」以来2回目の朝ドラ脚本。ヒロインの今田美桜は21年度前期「おかえりモネ」以来2回目の朝ドラ出演で初主演、相手役の俳優・北村匠海は朝ドラ初出演となる。

 第29回は1937年(昭和12年)、豪(細田)の壮行会の日。3姉妹がよさこい節を歌って盛り上がる中、たまらず席を外し、旅支度。そのまま一人、朝田家を後にしたものの、蘭子(河合優実)が追い掛けてくる。

 蘭子「豪ちゃんは足が遅いき、弾に当たらんか心配や。きっともんてきてよ(戻ってきてよ)。きっとやのうて、絶対や」

 豪「蘭子さん、わしからもお願いがあります。無事もんてきたら、わしの嫁になってください」

 蘭子「え?豪ちゃん、どういて今そんなこと言うが?」

 豪「すいません」

 のぶ(今田)「蘭子、ちゃんと返事せんと。豪ちゃん行ってしまうがで」

 蘭子「うち、おまさんのこと、うんと好きちや。豪ちゃんのお嫁さんになるがやき、もんてきてよ」

 豪「蘭子さん、ありがとう。もんてきます、絶対に!」

 羽多子(江口のりこ)「間に合うた。これ、着替え。豪ちゃん、明日行ってしまうがで。今夜はもんてこんでえい。豪ちゃん、蘭子をよろしゅうお願いします。花嫁衣装も用意しちゃれんで、ごめんで。早う行き」

 2人は手を取り合い、見つめ合って去っていく。のぶは涙。豪と蘭子は幸せそうに夜汽車に揺られた。

 細田は4歳から芸能活動を開始。19年公開の映画「町田くんの世界」(監督石井裕也)の主演に、1000人超の応募者の中から抜擢され、各映画賞(新人賞)を席巻。21年4月期のTBS日曜劇場「ドラゴン桜」で東大合格を目指す昆虫好きの心優しき生徒・原健太役を好演し、感動を呼んだ。

 23年には「どうする家康」でNHK大河ドラマ初出演、主人公・徳川家康(松本潤)の長男・松平信康役。中盤のクライマックス「信康・築山殿事件」を見事なまでに全うした。

 朝ドラは今回が初出演。豪は釜次(吉田鋼太郎)の愛弟子で、家族同然の存在。寡黙だが、朝田家を支える縁の下の力持ちぶりや性根のよさを、その背中や佇まいで体現している。

 今回、嵩の弟・千尋役のオーディションに、今後のエンタメ界を背負う新進気鋭の俳優数十人が集結。実は細田も参加していた。

 倉崎氏は「ヒロインオーディションと同じく、『アンパンマンのマーチ』の歌詞1番から3番を喜怒哀楽、様々な感情で読んでいただいたりしました。その中で、細田さんの演技や静かだけど内に熱を秘めている佇まい、真摯な人柄が豪というキャラクターに絶対ハマるという確信があって。細田さんが黙々とノミを打つ姿が浮かんだんです。中園さんや演出陣とも考えが一致してオファーさせていただきました。既に多方面で活躍されている細田さんが台詞の少ない役で出演してくださるか心配もありましたけど、受けてくださって。この回は我々も皆、試写段階から号泣で、細田さんが豪で本当によかったと感謝しています」と起用理由を語った。

 今作のテーマの一つが「二度と戻ってこない今という時間をどう生きるか」。「あの時点で、豪が必ず生きて帰れるかは分からないわけですよね。現代にも通じるテーマを象徴する大事な場面だと、チーム全体で位置づけて取り組みました。細田さんと河合さんの表情、仕草、佇まいだからこそ出来上がったシーンで、豪と蘭子がまさにあの瞬間を生きているのが伝わってきて、全国民の皆さんにご覧いただきたいぐらい、手応えを感じています」と若手きっての実力派2人の芝居を絶賛し、感謝した。

 ドラマオリジナルのキャラクターだが、豪の出征は若者が徴兵された「当時の情勢や世相を踏まえた」作劇。蘭子との恋模様も「自分は一歩引き、他人の幸せを願うタイプの蘭子だからこそ、豪に惹かれるんじゃないか。チーム内でも自然とそういう流れになりました」。幼少期の蘭子と豪の関係性は詳しく描かれていないものの、本役登場週の第12回(4月15日)、パン食い競走の受付で交わした短いやり取りだけで“すべて”が分かる演技。「目線一つとっても“河合優実、只者じゃない”ということは、ヒロインオーディションの時から実感していました」と明かした。

 SNS上には「神回」「大号泣」「絶対に生きて帰ってきて」「豪ちゃんが細田佳央太くんでよかった」「2人が想い合ってきた年月の重みが感じられる素晴らしい演技。河合優実と細田佳央太、若手演技派の本領発揮」などの声が続出。大きな反響を呼んだ。

スポーツニッポン

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