「いや僕は…」北村匠海(27)が、宮沢りえ(52)に“大胆宣言”していた《朝ドラ『あんぱん』出演中》
2025年5月14日(水)7時0分 文春オンライン
「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしをモデルにした柳井崇を演じるのは北村匠海(27)だ。今をときめく人気俳優には、あれこれ意外な素顔が……。
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『猫』が運命を変えたが…本人は猫より犬派
8歳でスカウトされ、芸能界入りした北村は2008年、映画『DIVE!!』で俳優デビューした。
「子役時代は、岡田将生ら有名俳優の子供時代を演じることが多かった。“幼少期役のプロ”と呼ばれていました」(芸能記者)
そんな北村を一躍スターダムに押し上げたのが、浜辺美波と共演した17年公開の映画『君の膵臓をたべたい』だった。日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、ブレイクを果たす。さらに役者業の傍ら、ダンスロックバンド「DISH//」のボーカル兼ギターとしても知名度を上げていく。
「シンガーソングライターのあいみょんが作詞・作曲を手掛けた『猫』を、一発撮りのパフォーマンスを発信するYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』で披露すると、瞬く間に大ヒットを記録しました。ストリーミングやSNSの総再生回数は10億回を突破。北村自身も『「猫」のおかげで音楽番組に出演できるようになった』と振り返っていました」(音楽関係者)

アーティストとしての運命を変えた『猫』。さぞかし愛猫家かと思いきや、
「いえいえ、北村本人は『猫より犬派』。実家ではミニチュア・シュナウザーを飼っている。ある音楽番組に出演した時は、犬のTシャツを着て『猫』を熱唱していました」(同前)
アニメ愛から大女優に“大胆宣言”することも——
北村が愛するのは犬だけではない。
「実は、彼はかなりのアニメオタク。特に『攻殻機動隊』や『AKIRA』、『機動戦士ガンダム』、『新世紀エヴァンゲリオン』などのSF系の作品には目がないんです」(事務所関係者)
そんな北村は、やがて声優にも活躍の場を広げていった。北村が主演を務めた劇場版アニメ『ぼくらの7日間戦争』(19年公開)の村野佑太監督が明かす。
「スタジオがかなり広くて、『7日間戦争』以外の作品も収録していました。有名な声優さんも多く、ふらっとトイレに行った時も『〇〇さんがいました!』とテンションが上がっていて、可愛いなと思いましたね(笑)。憧れの声優さんに会えてよほど嬉しかったのか、『いつかはガンダムに乗りたいです!』と自己紹介していました」
アニメ愛が深いだけあって、収録への熱量も高かった。時には、あの大女優に“大胆宣言”することも——。実写版(1988年公開)で有名な宮沢りえ(52)が、アニメ版でも同じ役で特別出演していたのだ。
「最終日、宮沢さんと匠海君の2人で収録することになりました。宮沢さんが現れた瞬間、現場の空気が一変したのを覚えています。それで、僕は『緊張するね』と話しかけたんですが、匠海君は『いや僕、芝居で緊張したことないんです』って。大先輩の宮沢さんを前にして、堂々と言い切るのはすごいなと思いましたね。実際、ビシッと一発で決めてくれた。見事な演技力だったと思います」(同前)
俳優として確固たる地位を築いた『東京リベンジャーズ』
その後、俳優として確固たる地位を築いたのは、21年公開の映画『東京リベンジャーズ』だ。同作の英勉監督が振り返る。
「匠海君の優れた点は、作品全体を見渡せる視点を持っていること。最初から演出のテイストを理解できていました。見所のアクションシーンでは、彼のほうから『僕はこっちの方がやりやすい』と積極的に演出チームに議論を投げかけていたのが印象的だった。『幽☆遊☆白書』(Netflixドラマ)の撮影でずーっとアクションやってたので、冗談交じりに『俺、今もうアクション俳優っすよ』って言ってました」
3部作からなる『東京リベンジャーズ』。第1作はコロナ禍で、撮影が一時中断することもあった。
「僕とプロデューサーで匠海君が待機していたメイク室に行き、撮影中断を告げました。でも彼は全く動揺することなく、『コロナが明けたら、絶対に続けましょう!』と、むしろ僕たちを励ましてくれた。先が見えない中、匠海君がかけてくれた言葉には感謝しかないです」(同前)
「米にハマって」
熱い想いを胸に、公開に至った第1作の興行収入は45億円超。同年公開の実写映画ではナンバー1の数字だった。声優からアクション、歌手活動までマルチな才能を発揮してきた北村。そして今回、朝ドラ『あんぱん』でヒロインの夫を演じるわけだが……、
「猫より犬派に加え、彼は、あんぱんよりおむすび派です(笑)。3月には、主演映画『悪い夏』の舞台挨拶で『最近、米にハマっている。ドラマの撮影の時に宅配で頼むことが増えた。おむすびっていいな、人が握ったものっていいなって』と明かしていた。好きな具は『ツナマヨたくあん』や『卵黄そぼろ』だそうです」(前出・事務所関係者)
好物の「おむすび」を力に、北村は『あんぱん』で巧みな演技を見せている。
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現在配信中の 「週刊文春 電子版」 では、共演者の松嶋菜々子や浅田美代子の撮影エピソードや、朝ドラヒロインになるまでの葛藤や転機などについて語った今田美桜の独占インタビューを掲載中。他にもイラストレーターの宇野亞喜良さんが語るやなせたかしさん、元部下と元秘書が語るやなせさんと妻・暢さんの素顔など『あんぱん』を徹底特集している。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年5月1日・8日号)