山本美月、子供の“イヤイヤ”も辛抱強く待てるように 母親になってからの変化や仕事との両立を語る
2025年5月17日(土)9時0分 マイナビニュース
●結婚・出産で芽生えた安心感 両立のバランスは「今も模索中」
第1子誕生から約2年、仕事と子育ての両立に奮闘している俳優・山本美月。絵を描くことが趣味で自身のSNSなどで作品を公開したり、現在開催中の花×光×アートイベント「Hibiya Art Park 2025 -訪れるたび、アートと出会う1ヶ月-」でアンバサダーを務めるなど、アートの才能も生かして幅広く活動している山本に、今の仕事に対する思いや母親になってからの変化、今後の抱負などを聞いた。
——2023年春に第1子を出産されてから約2年が経ちますが、今の仕事に対する思いをお聞かせください。
子育てと仕事の両立のバランスは今も模索中です。特にドラマや映画となると、一定期間の継続したスケジュールの調整が必要になるので、やりたいという気持ちだけでは難しい場合もあるんですよね。
——俳優業は定時で終わる仕事ではないですし、両立の難しさや葛藤がすごくありそうですね。
そうですね。ただ、それを子供のせいにはしたくないなと思っています。寂しい思いをさせないように、なるべく「お帰り」って子供を迎えてあげたいです。
——両立の大変さはありつつ、お子さんの存在はご自身にとって大きなパワーに?
はい。それに私自身、居場所が仕事と家庭の両方があるという安心感も感じています。結婚前は仕事に生きているような感じで余裕がなかったのですが、帰ったら待っていてくれる人がいることで、安心して仕事を頑張ることができているのかなと思います。
——母親になられて内面的に変わったことはありますか?
私ものんびり屋ですが、そんな私でも子供のゆっくりなペースに「早くしてほしい」と思うこともあって。でも今は諦めがついてきて、子供が「イヤイヤ」と泣いてしまったとしても待つことができるようになりました。大人でも日々起こることに対してイヤになって逃げたくなることがあると思いますが、そういうことなのかなと。この子もきっとそうなのかもと思うと、待つことも大切なのかもと思えるようになりました。
——お子さんに対してだけでなく、ほかのこと関しても心が広くなりそうですね。
確かにそれはあるかもしれません。自分と人は違いますし、もっとこうしてほしいなど、誰かに求めることが少なくなったかもしれません。
——ほかにも何かここ数年で変わったことや変えたことがありましたら教えてください。
朝起きるようになったことですね。以前は予定がないと昼過ぎまで寝てしまうタイプでしたが、子供に起こされることもあり、午前中から行動するようになったのは大きな変化です。1日にできることが増えましたし、夜型だったのが、今は0時過ぎまで起きていることがなくなり、健康的になったと思います。
——やはりお子さんが生まれたことによる変化がものすごく大きいですね。
そうですね。まだまだ順応しきれていないので、これからもう少し変わっていきたいです。
——どういうときに順応しきれていないと感じますか?
どうしても眠くて起きられないことがあったり、日中ずっと眠かったり。自分の体が追いついていないです。
●産休復帰後に実感した俳優業のやりがい 絵本など新たな挑戦にも意欲
——現在33歳ですが、今後はどうなっていきたいと考えていますか?
育児と仕事の両立はまだ模索中ですが、その中でも自分のことを必要としてくれる方の期待には応えたいと思っています。そして、お芝居やモデルの仕事だけではなく、絵を描いたり、ほかの居場所も増やしていけたら。私らしい仕事との向き合い方をこれから見つけていきたいと考えています。
——お芝居に対する思いに変化はあるのでしょうか。
もちろん今まで出演させていただいた作品の役も心を込めて演じていますが、子育てと両立する中で参加させていただくとなると、一つ一つの作品がより重みを持ってくるので、作品に対する思いは強くなっています。「この役はぜひ」とお話をいただけることはとてもうれしいので、課題はまだたくさんありますが、その中でも出会えた作品にはしっかり向き合いたいです。
——俳優業に関して一番やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
撮影現場でキャストやスタッフのみなさんと意見を交換しながら作品を作り上げているときですね。産休明けに久しぶり映像作品に復帰した中で、私は現場が大好きだなと改めて思いました。
——絵に関しては絵本を描きたいという目標があるそうですね。
まだ絵本を描いたことがないので挑戦してみたいなと思っています。それがお仕事につながって絵本作家になるという道もあるかもしれないし、自分の絵を飾るギャラリーを作ったり、お芝居やモデル業だけではなく、やってみたいことはたくさんあります。まだ30代前半ですし、ここから新しいことを始める可能性があってもいいよねと思っています。
——「Hibiya Art Park 2025」のアンバサダーも務められていますが、アートに関する仕事は積極的にやっていきたいという思いでしょうか。
ぜひやらせていただきたいです。今回のアンバサダーも、アートのイメージを少しでも持っていただけているということなのかなと思い、とてもうれしかったです。
■山本美月
1991年7月18日生まれ、福岡県出身。2009年に雑誌『CanCam』の専属モデルとしてデビューし、2011年から俳優業を始動。主な出演作はドラマ『パーフェクトワールド』、映画『糸』『ザ・ファブル』など。4月26日に配信がスタートしたHuluオリジナル『おとなになっても』で主演を務めている。
■「Hibiya Art Park 2025 -訪れるたび、アートと出会う1ヶ月-」
さまざまな作品やプログラムを通して公園でのアート体験を楽しめるイベント。パブリックアートを中心とした第1期「Transformed Composition -組み合わせと見立てで遊ぶ-」(4月25日〜5月11日)、パフォーミングアーツに焦点を当てた第2期「“Play”ing Catch -集まり方の練習- 」(5月17日〜25日)で構成され、期間中にはフードマーケットも出店している。