ドジャース・大谷 父の誕生日に今季初3試合連発16号!自身初のシーズン60発行ける!大悟も見届けた
2025年5月18日(日)1時30分 スポーツニッポン
◇インターリーグ ドジャース2−6エンゼルス(2025年5月16日 ロサンゼルス)
狙える60発!ドジャース・大谷翔平投手(30)が16日(日本時間17日)、古巣エンゼルス戦の8回に今季初の3試合連発となる16号ソロを放った。ジャッジ(ヤンキース)らを抜いて両リーグ単独トップに躍り出た一発は、日本時間17日に63歳の誕生日を迎えた父・徹さんへの祝福アーチ。5月9本目と量産態勢を加速させており、自身初のシーズン60発も夢ではなくなってきた。
大谷に強烈な一発を浴びても、なんとか勝利した敵将ロン・ワシントン監督は試合後、報道陣に問われることなく自ら切り出した。「オオタニは別世界から来た人間。彼だけは別世界を生きているんだ」。世界最高峰リーグのMLBにおいて、さらなる高みにいる存在。それを証明するアーチは、3点を追う8回1死で生まれた。
膝元の89・6マイル(約144キロ)のカットボール。ファウルにした1球目と同じコースの変化球に対し、バットを内側から出してすくい上げた。強引に引っ張ればファウルになる球。基本の「センター返し」でバックスクリーンへ運んだ。飛距離433フィート(約132メートル)は今季本塁打では2番目。ネット裏で観戦していたお笑い芸人・千鳥の大悟も超特大弾に笑顔で大喜びした。
通算9度目、今季初の3戦連発の16号で両リーグ単独トップに立ち、デーブ・ロバーツ監督は初回の中前打とともに「どちらもいい打球。彼は今、本当にボールがよく見えていると思う」と評した。5月は早くも9発目。例年スロースターターの傾向を持ち、月間9本は18年のメジャー移籍以降、5月まででは最多だ。
自己最多54発だった昨季の16号はチーム68試合目で、今季は23試合も早い。今月はまだ13試合を残し、過去4年で2桁本塁打を3度記録した大好きな6月も待っている。さらなる量産は確実だ。
海を越え、日本に贈る一発でもあった。日本時間17日は父・徹さんの63歳の誕生日。小学生時代はリトルリーグで監督と選手、中学生ではシニアでコーチと選手として野球を教わった。父への感謝。そして今では大谷も1児の父だ。長女が誕生し、4月29日マーリンズ戦で「パパ1号」を放ってから、これで16戦10発を数えた。
「何もかもうまくやってのける。我々が期待していた以上の働きをしてくれるよ」とロバーツ監督。17日(日本時間18日)は昨年、ロサンゼルス市によって制定された「大谷翔平の日」でもある。メジャー初の4試合連発、そして現在の57本ペースを加速させた日本選手初のシーズン60発へ——。別世界を生きる大谷なら、何もかも実現させても決しておかしくはない。(奥田 秀樹通信員)
≪父の誕生日の本塁打はメジャー移籍後では4年ぶり2本目≫大谷が父・徹さんの誕生日に本塁打を放つのは、メジャー移籍後では4年ぶり2本目だ。1本目はエンゼルス時代の21年レッドソックス戦で、9回2死で12号逆転2ラン。メジャー通算では22打数4安打の打率.182、2本塁打、4打点。日本ハム時代の16年5月17日にもソフトバンク戦で8号2ラン。これが自己最長の5試合連続での一発だった。