前年準優勝・永瀬拓矢九段、今期も“鉄の絆”発動!?1位指名は「レーティング最上位者を指名」宣言/将棋・ABEMAトーナメント2025
2025年5月19日(月)11時30分 ABEMA TIMES

今回も“鉄の絆”は発動するのか!?将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2025」は、5月24日にドラフト会議の模様が放送される。前年準優勝の永瀬拓矢九段(32)は、「1巡目にレーティング最上位者を指名」と宣言。過去5回ドラフト指名に成功し、自軍躍進の原動力となった増田康宏八段(27)は今回もチーム永瀬入りするのか、その心中はいかに……。
3期連続で決勝戦を戦い、前期は準優勝となったチーム永瀬。今期ももちろん狙うは頂点だ。「予選が例年厳しいですので、まず予戦に集中して。割と決勝まで進めることも多いですので、決勝・優勝を視野に頑張りたいと思っています」。そう語る永瀬九段は、団体戦6度目のチームにどのような構想を描いているのだろうか。
「今年の1巡目はこの収録時現段階の“レーティング最上位者”を指名するのと、それが取れたら2巡目に増田さんを行こうと思ってはいます。収録時のレーティング最上位は“某”勇気八段って人なんですけど、そこからまずタッチして、そこが競合が取れなかった場合は1巡目が増田さんになる。勇気さんが取れた場合は2巡目に増田さんを行って、取れなかった場合を現段階の服部(慎一郎七段)くんなどの若手を考えています」
永瀬九段の狙いは明確だ。1位指名に、前期の竜王挑戦者となった勇気八段(30)、そして2位には昨年「(ドラフト指名には)増田縛りがありますから」と競合をも制して獲得した“鉄の絆”で結ばれている増田八段、というものだ。実現すれば、現在の将棋界をけん引する戦力が集結するとあり、当然“優勝候補”の筆頭となる。

永瀬九段と佐々木八段と言えば、少年時代から切磋琢磨してきた幼馴染で、そのライバル関係もファンにはおなじみだ。「勇気八段とは組むことはないなと思ったんですけど人生で一度ぐらい組んでみて。私の言うことを結構聞いてくれるんですよ。わがままなんですけど、下向きながら言うことは聞いてくれるので、一応従えてみようかという狙いはあります。ハハハ!(笑)」。前年はチームリーダーも経験した佐々木八段とあり競合となる可能性も高いが、チーム永瀬入りした場合、両者の“近すぎる”やりとりは必見シーンとなるだろう。
自軍の構想をガッチリと組み上げている永瀬九段とあり、ドラフト会議で気になるのは他チームの動向だ。視線の先は、もちろん藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)。「去年は最強デッキ(羽生善治九段と青嶋未来七段)を組まれてしまって。今年の藤井さんがどれぐらい手厳しく怒られるか…。ご本人に直接聞いたところ、被らないって言ったんですよ。どういう感じなのかわからないんですけど、藤井さんの動向はやっぱりどのリーダーも注目していますから」。自軍以上に気になる!?絶対王者の思惑にも注目したいところだ。
圧倒的戦力を組み上げ、目指すは3度目の優勝の座。6期目の“常勝軍団”も、やっぱり強そうだ。
◆ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)