地球の未来を変える「グリーン志向消費」無理なく続けられる“環境に配慮した消費行動”とは?

2025年5月19日(月)6時40分 TOKYO FM+

杉浦太陽村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30〜7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。
5月18日(日)の放送テーマは「未来を変えよう! グリーン志向消費」。消費者庁 消費者教育推進課の黒田啓太さんから、暮らしのなかで実践できる“環境に配慮した行動”について伺いました。

(左から)杉浦太陽、黒田啓太さん、村上佳菜子


◆未来を変えるための「グリーン志向消費」
近年、記録的な大雨や大雪、酷暑による被害が深刻な問題となっています。これらの自然災害は、地球温暖化による気候変動が要因だと言われています。地球温暖化の原因は人間の活動によるものが最も大きく、私たちは日々の行動を見直して、社会を変え、ひいては世界の未来も変えていくことが不可欠になっています。
環境に配慮した商品やサービスを選ぶ消費行動を「グリーン志向消費」と言います。消費者意識調査によると、消費者の地球環境問題への関心は高い一方で、実際の消費行動は、必ずしも環境に配慮したグリーン志向消費ではないことがわかりました。その背景として、黒田さんは「暑すぎて学校のプールが中止になるなど、(気候変動による)身の回りの変化は体感しつつも、地球環境問題となると“遠い未来の問題”だと感じてしまうのかもしれません。意識調査などから見ても、海外と比べて危機感が欠如している印象です」と指摘します。
◆“グリーン志向消費”をチェック!
環境に配慮した商品やサービスを選ぶことだけがグリーン志向消費ではありません。グリーン志向消費には、毎日の暮らしのなかでコツコツできることもあり、その消費行動は多種多様です。そこで、消費者庁は環境に配慮した消費行動に着目し、身近な消費から行動に移せるよう「グリーン志向消費に関する行動チェックリスト」を作成しました。そのなかから今回は3つ紹介します。
【グリーン志向消費におけるチェック行動①「節水を心がける」】
地球上の水のうち、私たちが利用できるのはわずか0.01パーセントと、水資源はとても貴重です。そのため、使用量を削減するほか、水を汚さない工夫も必要です。炊事や洗濯、入浴などで使われた生活排水は、海や川などの水質を汚染する要因の1つです。
生活排水を減らし、環境に配慮した消費行動を心がけることで、水質汚染対策になるだけでなく、浄水に必要な電力が抑えられてCO2排出量削減にもつながります。つまり、“節水”は紛れもなくグリーン志向の消費行動と言えます。
杉浦は「多くの方が、子どもの頃からご家庭や学校で“節水を心がけるように”と言われていると思うんですけど、改めてひも解いてみると、今すぐできる最適で最強のグリーン志向消費なんですね」と感心します。
【グリーン志向消費におけるチェック行動②「過剰包装を断る」】
森林は温暖化の要因であるCO2を吸収し、地球温暖化防止に大きく貢献していますが、森林の面積は2015年から2020年のあいだに平均で年間1,020万ヘクタールも減少しています。これはサッカー場の面積で換算すると、2.2秒ごとにサッカー場1面分の森林が失われていることになります。減少傾向にある要因は、世界的なものとして農地や植林地の開拓、火災、インフラ開発などがあげられます。
「紙を無駄に使うことがないように、過剰な包装をお断りすることもグリーン志向消費になります」と黒田さん。商品を購入すると必要以上に包装されることがありますが、その際に使われる紙は木材が原材料で、その紙を生産するために大量の木が伐採されています。また、商品を購入するときに土に戻すことができるパッケージや、再利用可能なパッケージの商品を選ぶこともグリーン志向消費につながります。
【グリーン志向消費におけるチェック行動③「洗濯表示を見て素材にあった洗濯を」】
洗濯の際に合成繊維から脱落する繊維くずは、下水処理で完全に処理しきることが困難で、マイクロプラスチックとして川や海に流出してしまうため、生物や生態系への影響が懸念されています。プラスチックの不適切な処理が今後も続くと、2050年までに魚の重量を超えるプラスチックが海洋に流出するという予想もあります。
洗濯をするときは表示をよく確認し、ちょっとした工夫をすれば、衣服を長持ちさせるだけではなくて、マイクロプラスチックの流出を防ぎ環境を守ることにつながります。
また、合成繊維を洗濯するときは洗濯ネットの使い分けが重要です。黒田さんは「フリースなどを洗う際は、より細かい網目の洗濯ネットを使いましょう。こうした工夫がマイクロプラスチックの流出を防ぎ、環境保護にもつながります。同時に衣類をダメージから守り、長持ちさせることもできます」と解説します。
ここまで紹介してきたグリーン志向消費は、いずれも今すぐにできて無理なく日々続けられます。環境に配慮した消費行動を意識するようになると、暮らしのなかで自分ができるグリーン志向消費が見つかるかもしれません。消費者庁が公開しているグリーン志向消費に関する行動チェックリストのホームページにアクセスして、自分にも実践できそうな環境に配慮した行動を見つけてみましょう。
最後に、黒田さんは「私たち一人ひとりがグリーン志向の消費行動をおこなえば世界を変えられます。まずはできることからコツコツと始めてみてください。5月19日(月)にはグリーン志向消費に関するシンポジウムをおこない、アーカイブ配信も予定しています。そちらもご覧ください」と呼びかけました。
番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「グリーン志向消費」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上は“小さな心掛けで未来は変わる”とスケッチブックに書き、この言葉に杉浦も賛同します。一方、杉浦は“グリーン志向消費 できることからコツコツと”と注目ポイントを挙げ、「これも大事なことですよね」と話していました。

(左から)杉浦太陽、村上佳菜子


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5月18日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年5月26日(月)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30〜7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/

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