山之内すずが今思うこと デビューから6年 縛りのように感じた“笑顔”から「ホンマ」の“笑顔”に

2025年5月21日(水)7時40分 スポーツニッポン

 【インタビュー】バラエティー番組から情報番組のコメンテーター、女優まで幅広く活躍するタレント・山之内すず(23)。カットモデルを務めた際に投稿したインスタグラムをきっかけに高校2年で芸能界デビューしてから6年。明るいキャラクターで視聴者を魅了している山之内の現在までの歩みと思いを聞いてみた。(小渕 日向子)

 ——山之内さんといえば明るいキャラクターで人気です。普段から笑顔を心掛けているのでしょうか?

 「タレントとして芸能界をやっていく上で、笑顔って凄い大事やなーって思うようになったのは、ここ2、3年ぐらいだと思います。昔から笑顔が印象的って言ってもらえるような人間ではあったんですけど、それが、自分の心の底からの笑顔なのかって言われると、そうじゃない時期もありました。でもやっぱり“すずは笑っていないと”みたいな周りからの言葉とかもあって、“すずは笑顔でいなきゃいけないんや”みたいな、笑顔っていうものが一種の縛りのような感じもありました」

 ——悩んだこともあったんですね。

 「笑顔を褒めていただくことは凄く多いけれど、自分ではまっすぐ受け取れられていなくて、“ホンマはこんな気持ちもあんねん。いやでも…”みたいな気持ちがあったんです。芸能界入る前から、本心っていうものを、あんまり人に話せるタイプでもなかったので、それをごまかすための笑顔みたいなものもあったからこそ、上っ面を褒められてるみたいな、そんな感じがありました。それでも今はやっぱり褒めてもらえると凄く嬉しいと思えるようになりました。自分が笑顔でいることで周りを笑顔にできるっていうのは、タレントとしてそんなありがたいことはないと思っています」

 ——前向きになれたのはどんなきっかけがあったのですか。

 「関西弁の元気な明るい女の子っていういわゆる世間のイメージと、内にある同じことをぐるぐる考えてしまうような自分とのギャップみたいなものは、昔から変わらずありました。だけど、仕事が凄く楽しかったので、自分の中でちょっとしんどいなと思うことがあったとしても、“楽しいから笑う”もそうやけど、“笑うから楽しくなる”っていうのがホンマにあるんやなっていうのが、この2、3年でやっと本心で思えるようになってきた。最近の笑顔が1番自分の中でも理想的だなとは思いますね」

 ——苦しい時期の人との関わり方はどうやっていたのでしょうか。

 「いろいろ考え込んでいる期間も、ちょくちょく人に話したりはしていたんですよ。でも、人から与えてもらえる、明るい言葉とか前向きな言葉が全然入ってこなくて、全部綺麗事に聞こえてしまって。友達に“すずちゃん自分のこと大好きやん”って言われて、当時は“好きなわけないやん。自分のことを受け入れられないし、周りのことも受け入れられないから今こうなってるのに、なんでそんなこと言うの”と思っていました」

 ——“好きなわけないやん”という考えが変化していったのですね。

 「20歳を超えて、“こんなに悩んでるのもずっと同じことぐるぐる考えてるのも、結局、自分のことが大事やからなのかな”みたいな考えに至って。これだけ、自分が自分が…ってなっているのって、ある意味、自分のこと大好きやなあ。確かにって。何年後かに腑に落ちて、“うんうん、多分嫌いじゃないの、自分のこと”と思えた時に“何を悩んでたんや今”ってなりました。思春期を超えて、社会にも慣れ出して、1人暮らしにも慣れてきて、20歳ちょっと超えたあたりに、ずっと同じことで悩んでてもしゃあないな、今のままじゃ多分おもんないと思えるようになりました」

 ——それからはより前向きに?

 「やっとこれから自分の人生を歩んでいけるかなっていうタイミングやったのもあって、抜け出した後にいろいろ考えていて、“今って割と恵まれてるな”と、“幸せやな”と」

 ——ぐるぐる思い悩んだ時期があったからこそ今の山之内さんがいるのですね。

 「“あれがあってよかったな”とは思えない嫌な記憶だって1つでも欠けていたら、今の自分はいないかもしれない。そう思えた時に、過去も含めて自分というもの、それまで置かれていた環境をやっと受け入れられて、そこからやっと自分の人生ゼロから始まったみたいな思いがしました。マイナスからゼロにというのは20歳の段階でクリアできたのかな。そこが全部大きく価値観が変わったきっかけかなと思います」

 ——今、ファンの皆さんにはどんな山之内さんを見てほしいですか。

 「昔のことを話をしてる自分もホンマやし、“楽しい仕事大好き。ウェーイ”みたいなのもホンマ。いろいろな山之内すずが、皆さんに存在すればなんでもいいのかなって思っています。だからこそ、自分の本質的な部分は自分が1番大事にしてあげたいという考え方になりました」

スポーツニッポン

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