いよいよ明日公開!大地真央、初主演映画で15歳から92歳までを演じる「何かを始めるのに遅すぎることはない。小篠綾子さんの生き方は、今の私にすごく響きました」

2025年5月22日(木)12時30分 婦人公論.jp


映画『ゴッドマザー〜コシノアヤコの生涯〜』完成披露上映会にて

ファッションデザイナー・小篠綾子さんの生涯を描いた映画『ゴッドマザー〜コシノアヤコの生涯〜』(5月23日全国公開)の完成披露上映会が、5月14日に東京・新宿ピカデリーで行われた。主演の大地真央さん、娘を演じる黒谷友香さん、鈴木砂羽さん、水上京香さん、浅田芭路さん、永尾柚乃さん、江原璃莉さん、そして監督の曽根剛さんが登壇。コシノヒロコさん、コシノミチコさんも会場に駆けつけ、客席から上映会を見守った。

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小篠綾子さんの生涯が描かれる


本作で描かれるのは、日本のファッション界に革命をおこし、デザイナーの草分け的存在である小篠綾子さんの生涯。2011年のNHK朝ドラ『カーネーション』(主演:尾野真千子、夏木マリ)でもヒロインのモデルとなり、2024年9月から2025年3月にかけて再放送され、10年以上経った今も色褪せることのない物語として再び話題となった。

小篠綾子さんは、大阪の岸和田市で呉服店の長女として生まれながらも、“これからは洋服の時代”と、21歳のときにミシン1台だけでコシノ洋装店を開業。

戦時下で夫を失いながらも、後に世界的デザイナーとして活躍する長女・ヒロコさん、次女・ジュンコさん、三女・ミチコさんの3人の娘を育てあげた。

74歳でブランド「アヤコ・コシノ」を創設し、2006年に生涯を閉じるまで、現役のデザイナーとして活躍。昭和から平成まで激動の時代を生き抜いた人生が、今回、大地真央さんの演技でスクリーンに蘇る。

15歳から92歳までを演じて


本作が初主演映画となる大地さん。オファーを受けた際の心境について、「世界的なコシノ三姉妹のお母様役として、15歳から92歳までを演じるお話をいただいた時、あまりにもおこがましいのではないかと思いました。しかし、いろんな資料を読む中で、なんて魅力的な方なんだろうと。そうして、やらせていただく決心がつきました」と語った。

一人の人生を一人の役者が演じる——77年にわたる生涯を表現した大地さん。オファーを出した監督は、「本作を観ていただければ、その理由が分かります。今言えるのはそれだけです」と、その演技力を讃えた。

実際に撮影が始まると、楽しい毎日だったと振り返り、約1ヵ月、充実した時間を過ごすことができたそう。

さらに、綾子さんを演じる中で、その生き方から学んだことについて司会者から聞かれると「たくさんありますが、1番印象に残っているのは“何かを始めるのに遅すぎることはない”ということ。今の私にもすごく響きましたし、何かにチャレンジすることの大切さは感じていましたが、改めて“よし!”と思い、刺激を受けました」と、力強く答えた。

雑誌『婦人公論』2025年6月号で表紙を飾ってくれた大地さん。インタビューでは、映画『ゴッドマザー』に向けた思いや、今年で芸能生活52年を迎える自身の心と体の健康の保ち方を語っている。


大地真央さんが表紙の『婦人公論』2025年6月号


黒谷友香さん。ヒロコさんデザインの衣装で登壇

三姉妹を演じることへの思い


さらに、コシノヒロコ・コシノジュンコ・コシノミチコの三姉妹を演じる豪華キャスト陣も、それぞれ意気込みを語った。

長女・コシノヒロコ役の黒谷友香さんは、「役者としてはとても貴重な体験だと思います。いつもは想像の中での役なので、こうして実在される人物を演じられることはなかなかないこと。光栄に思いましたし、最初は緊張もしました。けれども、撮影に入る前、ヒロコ先生にお会いできた際の『頑張ってね』という一言が私の支えになり、最後まで走り抜けられたと思います」とコメント。

上映会の前にも、「あなたと会っていると、あなたに似てくるわ」との言葉を貰ったそうで、「私のほうがお話しするたびにエネルギーをいただくので、今日も楽しくお会いできて本当に良かったと思います」と喜びを表した。


鈴木砂羽さん。ジュンコさんデザインの衣装で登壇

次女・コシノジュンコ役は、鈴木砂羽さん。「最初にお話をいただいたとき、自分はこの(三姉妹の)中だったらジュンコ先生かなと思いました(笑)。とても光栄で、楽しく演じさせていただきました」と、役への思いを話した。

さらに、「私も最初にご挨拶に伺った際、畏れ多さを感じながらも『ジュンコ先生をやらせていただきます』と申し上げたら、『うん、いいんじゃない』っておっしゃってくださって。“よかった…!!”と思いました」と、当時の心境を振り返る。

撮影後には本作の試写をジュンコさんと観たそうで、「ジュンコ先生のお家にお呼ばれしまして。その時も緊張しました(笑)」と、後日談も披露。さらに鈴木さんは、ジュンコさんのラジオ『コシノジュンコMASACA』に出演(TBSラジオ、2025年5月18日・25日放送)。画家の両親のもとで育ち、役者となった鈴木さんが、自身の人生で経験した“マサカ”の出来事を語るという。


水上京香さん。ミチコさんデザインの衣装で登壇

三女・コシノミチコ役は水上京香さん。役作りで最初に行ったのは、髪を金髪に染めること。劇中の衣装もMICHIKO LONDONのものを借りて撮影に臨み、それが自信にもつながったという。

「ミチコ先生とお食事に行かせていただいたりして、お母ちゃんとのエピソードをたくさんお聞きしました。あとは飛び込むしかないと思って現場に行ったら、こんなにも素敵なファミリーがいて、本当の家族みたいに毎日楽しい撮影期間を過ごせました」と振り返った。

そして、「撮影初日で(大地真央さん演じる)お母ちゃんとの大事なシーンを撮影しました。そこをミチコ先生が楽しく見ていただけたら、それに尽きるなと思います」と、ミチコさんへの思いを述べた。

明日への活力となればいいな


幼少期の三姉妹を演じるのは、現在小学6年生の浅田芭路さん、3年生の永尾柚乃さん、5歳の江原璃莉さん。大地さんの印象について、ヒロコ役を演じた浅田さんは「撮影の中でも日常の生活のような感じがして、本当のお母さんのようでした。いつも元気をもらっていて、そのおかげで撮影も頑張れたと思います」ととびっきりの笑顔を見せた。ジュンコ役の永尾さんは「本当に全部がすごいんです!ダンスも教えてもらい、すっごく勉強になりました」と弾んだ口調でコメント。ミチコ役の江原さんは「優しかったです」と一生懸命に答えていた。

それを受けた大地さんは、「本当にかわいくて、今日久しぶりに会ったらみんな背が伸びていて、成長ぶりが嬉しかったです」と応え、さらに「現場ではそれぞれが女優で、すごいプロ意識を持っている。私こそいろいろ刺激を受けました」と目を細めた。

曽根監督は「ヒロコ先生、ジュンコ先生、ミチコ先生にお会いした際、1つ質問するとみなさんが一斉にぶわーっと喋り出して、そんなところを作品に生かせたらなと思いながら作っていきました」と、3人の印象を話した。

ヒロコさん、ジュンコさん、ミチコさんは、現在も現役デザイナーとして活躍し続けている。三姉妹で出演した『徹子の部屋』(5月6日放送)は、大阪・関西万博の会場で公開収録が行われ、その裏側に密着した『プラチナファミリー』(15日放送)が話題を呼んだ。2025年1月には、50年以上業界の第一線を走り続けている三姉妹の人生が描かれた『コシノ三姉妹 向こう岸、見ているだけでは渡れない』(中央公論新社)も刊行され、今明かされる三者三様の人生哲学にも目が離せない。


『コシノ三姉妹 向こう岸、見ているだけでは渡れない』(著:コシノヒロコ、コシノジュンコ、コシノミチコ/中央公論新社)

舞台挨拶の最後、大地さんは集まった観客、そしてこれから観る方に向けて、「“クスッと笑って、ホロっと泣ける物語”というキャッチフレーズなんですけど、もしみなさんがククッっときたらワハハと笑って、ホロっとじゃなくて思いっきり泣いていただきたい。デトックスをして明日への活力となればいいなと思っておりますので、隣の方々を気になさらず、最後までお楽しみください」と締めくくった。

映画『ゴッドマザー〜コシノアヤコの生涯〜』は5月23日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開。

婦人公論.jp

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