橋下徹氏 東京都の水道基本料金無償化に“異議あり”「東京都はやりすぎなんじゃないのかなと思いますよ」
2025年5月25日(日)11時15分 スポーツニッポン
元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(55)が25日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。東京都が今夏に一般家庭向けの水道基本料金を無償化することに言及した。
東京都の小池百合子知事は20日、今年の夏に一般家庭向けの水道基本料金を無償化すると表明した。期間は夏場の4カ月で、関連経費約368億円を盛り込んだ補正予算案を6月の都議会定例会に提出する。物価高による家計負担は重く、水道光熱費の軽減でエアコン使用を促して熱中症を防ぐのが狙い。
国土交通省によると、老朽化した配管の更新や収入減で、水道料金は各地で値上げを余儀なくされるケースが相次ぐ。都道府県単位での料金免除は珍しいという。
都内は気候変動の影響で毎年のように猛暑となり、熱中症による救急搬送や死者が多くなっている。都は物価高が続く中、熱中症対策に有効なエアコンの使用をためらうケースが増えることを懸念。無償化による支援が必要と判断した。小池氏は都庁で取材に応じ「物価高騰で実質賃金がマイナスの状況が続く。猛暑が予想される中、都民の命と暮らしを守る」と述べた。
都は好調な税収を背景に、所得制限なく都内の0〜18歳に月5000円を支給するなど生活支援を拡充してきた。近隣県などからは、財政状況の違いで行政サービスに格差が生じているとの指摘が上がっている。
橋下氏は「東京都の枠組みを抜本的に見直す必要があると思います」とし、「東京都はやりすぎなんじゃないのかなと思いますよ」と指摘。「決して東京都の力をそぐとか、あと僕は一極集中の議論で嫌なのは、東京都から何でもかんでも地方に移転するっていうのは僕は反対です。東京都の力というのは日本の力でもあって、東京都がエンジンになってくれているから日本が進んでいるというところがありますから、むしろ僕は東京はどんどんもっと力を蓄えていってもらいたいと思うんですが、ただそこで稼ぎ出したいろいろ税収を東京都という、あのちっぽけな枠組みの住民だけに配るのはどうなんですか」と疑問を呈した。
そして、「やっぱり東京都で稼いだお金って都民だけで稼いだというよりも、周りの人たちが一生懸命に東京都内で働いたりしてということがあるんじゃないですか」と言い、「知事の立場になれば、千葉県とか神奈川県とか埼玉県とか勘弁してよと思ってますよ。自分の所の県民が東京都で働いて、それで東京の税収が上がっていって。だから僕は住民サービスとかこういうものについて、東京都で税収が上がるのはいいんだけれども、もう少し使う範囲を広げて。もう少し枠組を広くした行政体というものを1から作り直す。これは最終的に道州制の議論になるんですが。やっぱり都民だけのお金じゃないですよ」と自身の考えを述べた。