「なんだこの謎ドリンク…」SNSをざわつかせた『肉専用レモン水』、なぜ生まれた？ ランチで肉料理のお供に需要
2025年5月29日（木）8時40分 オリコン
『管理栄養士推奨 肉専用レモン水』（森永乳業）140円／税別
■「変なものを見つけた！」とSNS騒然、甘いのかすっぱいのか…どんな味かわからない謎ドリンク
————『管理栄養士推奨 肉専用レモン水』の発売後、「なんだこの謎ドリンクは…」と、SNSで話題にしている人が多くいました。SNSでの反響についてどのように感じましたか？
「この商品は肉料理と合わせて飲むドリンクという新しいシーンを想定した飲料なので、パッケージでもわかりやすさや興味を引かせるといった点を重視して作りました。結果として、肉料理をよく召し上がっている方が肉料理と一緒に飲んでいる画像をSNSに投稿してくださって、それはまさに開発の際にイメージしていたお客様と食シーンだったのでとてもうれしく思います」
————ユーザーさんの反応は、いい意味でイジってくれているようなものも多かったですよね。
「SNSでも「変なものを見つけた！」みたいに言っていただいて、それを狙ったパッケージでもあったので、意図通りの反応をしてくださったことがすごくうれしかったです。「今日は肉じゃないけど買っちゃった」と言っている方までいらっしゃったので、本当に意図はしっかり伝わったかなと思っています」
————あらためて『管理栄養士推奨 肉専用レモン水』を開発した経緯は？
「そもそも330mlのキャップ付きの紙パック飲料が、他社様のロングセラーブランドのシェアが高い市場ではありました。その他社様の飲料とはまた違った食シーンを捉えていきたいと考え、キャップ付き飲料を飲んでいるユーザーの動向を調べたところ、キャップが付いているので持ち運びがしやすく、オフィスなどの外出先でよく飲まれていることがわかったので、そのシーンに合う飲料を深掘りしました」
————なぜ肉料理にフォーカス？
「実際に昼食に何を召し上がっているかを調査したところ、「肉料理」という声が多く上がってきました。一方で、肉料理を食べるときに、ビタミンやカルシウムがあまり摂れていないという意識も持たれていることもわかったので、肉料理と一緒に飲むことで栄養バランスを整えられる飲料として、「お昼のお肉のお供に」という新しい食シーンを考えました」
————『管理栄養士推奨 肉専用レモン水』というネーミングの由来は？
「肉料理と一緒にこれを飲むだけで栄養バランスが整う」ということを伝えるには、新しさがあるので信頼感が必要だと思いました。実際に管理栄養士の方に商品を送って飲んでいただいて、栄養バランスの偏りに悩む方にこの商品を薦めてみたいと思うかを調査したところ、82％という高い推奨度をいただくことができたので、商品名にも“管理栄養士推奨”というお墨付き感を組み込んでいます。
『肉専用レモン水』というネーミングは、実は社内での通称で、当初は正式名称にすることは考えていなかったんです。ただ、あまりにもわかりやすいという点と、肉専用という言葉のインパクトがすごく強くて、社内でもすぐに浸透してみんなこの名前で呼ぶようになったので、これはお客様に伝わると思って、そのまま商品名として採用しました」
■「おいしくないと続かない」、肉料理の味を引き立てるレモン水へのこだわり
————レモン水なので、ちょっと甘いor酸っぱいのかなと思っていたのですが、飲んでみたらまさにレモンの水であると驚きました。お客様の声でも、そういったギャップに驚かれている様子は見られますか？
「社内でも甘さをつけるかどうかは最後まで悩んだポイントでした。パッケージにも無糖とは入れているのですが、「甘いと思ったら甘くなくてびっくり」という方も「無糖ですごくすっきり飲めてうれしい」と言ってくださる方もいらっしゃいました。意見が割れるのはもともと想定していた通りでしたね」
———— 一番こだわった味のポイントはどういったところになりますか？
「開発陣もマーケチームも「おいしくないと続かない」とは思っていました。なので、肉好きの方に飲んでいただくには、肉料理の味を邪魔せずに引き立てる、唐揚げのレモンのような存在でありたいと思いました。ただ、その味を実現しようとするときに、どうしても栄養素の特徴的な味わいが出てしまって、なかなか当初目指していたさわやかなレモンの味わいが実現しなかったんです」
————バランスをとるのは、難しい問題ですね。
「でも、そこが一番こだわりたい部分だったので、肉料理のお弁当と一緒に試飲したりして試作をくり返す中で、結果的にはさわやかな味わいを実現することができました。焼肉屋にあるレモン水みたいな存在にはなれたかなと思っています」
■「牛カルビ弁当」にベストマッチ、「こってりしたタレが舌の上に残るのをサッと洗い流してくれるような感覚」
————どのような原理で、肉の味を引き立てながら後味の脂っぽさを打ち消してくれるのでしょうか？
「肉料理と一緒に飲んでおいしいという味わいを追求する中で、研究員と一緒にいろいろな肉料理のお弁当を食べ比べました。レモンの香りがあることで、アクセントになって肉料理がくどすぎずに食べられるのと、酸味があることで脂っぽさがなくなって後味のキレが良くなることがわかりました。それを実現するため、甘さとレモンの香りと酸味の強さを100パターン以上試しまして、最終的に肉料理を引き立たせるレモンの香りと後味のキレの良さの最適なバランスを追求しました」
————100パターンはすごいですね。
「研究員は無糖の飲料の中でこれを成し遂げるのがすごく難しかったと言っていました。甘さで何かしらカバーできる味も存在するので、それがない状態で、レモンの香りはしっかりあるけど酸味が程良くあるみたいな感じだったので…。私と研究員も何度も何度もラリーをしていく中で、この味が出来上がりました」
————ちなみに、一番合うと感じたお弁当は？
「私が一番合うと感じたのは「牛カルビ弁当」です。甘さのあるタレがお肉に絡んでいることでこってり感が増すと思うのですが、そことレモンの酸味が一番合うのと、こってりしたタレが舌の上に残るのをキレの良さがサッと洗い流してくれるような感覚があります。実はこの商品の1食分の栄養素も牛カルビ弁当をベースにして設計しています」
————この商品をどのように活用していただきたいですか？
「毎日でも肉料理を食べたいと思っているような肉好きの方に対して、食事を楽しみながら栄養バランスをサポートできるような飲料を目指しています。なので、お腹に溜まる肉料理を心置きなくいっぱい食べたいときや、毎日の食事で栄養バランスの偏りが気になってしまったときに、この商品をぜひお試しいただきたいです」
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