亀梨和也、14年ぶり共演・綾野剛の現場での姿に感動「真似したくてもできない」
2025年5月30日(金)21時0分 マイナビニュース
俳優の綾野剛が主演を務める映画『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』(6月27日公開)の特別映像が、公開された。
同作は、第6回新潮ドキュメント賞を受賞した福田ますみ氏のルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』を原作に三池崇史監督が映画化。主人公の小学校教諭・薮下誠一(綾野剛)は、児童・氷室拓翔(三浦綺羅)への体罰を理由に母親・氷室律子(柴咲コウ)から告発され、“史上最悪の殺人教師”としてマスコミの標的になったことで日常が崩壊していく。
今回公開されたのは、コメント映像と本編&メイキング映像を掛け合わせた特別映像「感動」編と「共演」編の2本。感想編では、綾野・柴咲・亀梨が、それぞれのキャラクターに絡めて、同作の感想を語った。世間に追い詰められた薮下を演じた綾野は、「彼(薮下)があらゆることに巻き込まれていくわけですが、“巻き込まれている”という見方だけが正しいのかといわれると、それも違う気がする」と、多くの登場人物と接した綾野ならではの視点で作品を振り返る。また、キャスト陣との共演についても「芝居合戦というよりはノーガードの撃ち合いのよう」と表現している。
柴咲も「お芝居をする側としてのワクワク感」「『綾野さんとバチバチできるのかな?』みたいな」と俳優としての高揚感があったことを述懐。律子を演じるにあたっては「確固たる強さ」を表現するために、瞬きを控えるなどして目に見える形でも役作りを工夫したと話した。
一方で、週刊春報の記者・鳴海役の亀梨は、「人間の複雑さ」「一つの答えには辿り着かないもどかしさが、この映画の魅力」だと話し、自身の役についても「記者としての正義や使命が役としてあったと思う」と振り返り、その表現の仕方について強弱を大事にして演じたことを明かした。
一方の共演編では、3人がお互いの印象についてトーク。綾野が「とてつもない緊張と高揚が連鎖した」と語るのは、律子の供述をもとにした家庭訪問の回想シーン。同シーンについて綾野は、「柴咲さんから出ている律子のムードを受け取れたので、あの薮下が生まれた」と、柴咲あってこその演技だったと話す。柴咲も綾野に対して、一つ一つの仕草を挙げながら「薮下先生の振る舞い方を作るのが本当に上手だった」と絶賛した。
今回が14年ぶりの共演となった綾野と亀梨。亀梨は「役として(綾野に)しっかり突っ込んでいけるか」が肝だったといい、綾野の現場での出で立ちや向き合い方に「真似したくてもできない」と感動を伝えた。また、綾野も「(亀梨に)引き出されて、見たことのない声やパワー」が出たといい、「(役を)ちゃんと自分ごととして捉えている姿」に改めて感銘を受けたと語った。
さらに、綾野は三池崇史監督についても「俳優が何をするかということを受け止めてくださる」といい、綾野が何パターンか提案(演技)した後、いずれかを選択する形で撮影を進めたとの裏話を明らかにした。
【編集部MEMO】
映画『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』のキャスト発表に際し、週刊春報の記者・鳴海三千彦を演じた亀梨和也は、「今回、再び三池組に参加することができ、とても嬉しかったです。それと同時に綾野剛くんと久しぶりに共演させていただき、非常に刺激的な現場になりました。台本を読ませていただき、人と人との関わりの難しさ、そして繋がりの素晴らしさについて深く考えさせられました。今回演じさせていただいた役は、物語の流れを大きくする重要な存在です。初めて演じる職業。僕自身も様々な思考が交差する難しい役どころでしたが、集中して取り組みました。ぜひ劇場に足を運んでいただき、なにかを感じ取って繋がって帰っていただけら嬉しく思います。 」とコメントを寄せていた。