習近平国家主席、ベトナム最高指導者と投資促進などで一致…東南アジア3か国歴訪を開始

2025年4月14日(月)23時55分 読売新聞

習近平国家主席

 【バンコク=吉永亜希子、ハノイ=竹内駿平】中国の習近平シージンピン国家主席は14日、ベトナム、マレーシア、カンボジアの東南アジア3か国歴訪を始めた。米トランプ政権の「相互関税」発動後、初の外遊先となった3か国は、中国が貿易相手国として重視する東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国だ。中国には各国との経済連携を進めることで、米国が仕掛けた関税攻勢に対抗したい思惑がある。

 習氏は14日、最初の訪問国ベトナムの首都ハノイに到着し、最高指導者トー・ラム共産党書記長と会談した。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」での協力を掲げ、ベトナム製品の中国への輸出や中国企業によるベトナムへの投資促進のほか、生産やサプライチェーン(供給網)を強化していくことなどで一致した。

 中国国営新華社通信によると、習氏は会談で米国の「相互関税」を念頭に「共に一方的ないじめ行為に反対し、世界の自由貿易システムと、産業および供給網の安定性を維持しなければならない」と訴えた。

 米国は今月、ベトナムに46%、マレーシアに24%、カンボジアに49%の「相互関税」を課すと発表した。3か国を含む東南アジア各国は米国に対して中国のような対抗措置は取らず、対話を継続する姿勢を示している。米トランプ政権には、関税の引き上げ回避と引き換えに東南アジア各国から譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。

 習氏は今回の歴訪で、中国に不利な「ディール(取引)」が米国との間で結ばれないよう、3か国に促す思惑もあるとみられる。

ヨミドクター 中学受験サポート 読売新聞購読ボタン 読売新聞

「東南アジア」をもっと詳しく

「東南アジア」のニュース

「東南アジア」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ