南京市、5G＋インダストリアルインターネットの高度化を加速―中国
2025年4月21日（月）19時30分 Record China
南京市は5G＋インダストリアルインターネットの高度化を加速している。
南京衛崗乳業に足を踏み入れると、5G技術がまるで健康管理を担う医師のように常に乳牛の健康をモニタリングしている。乳牛の首に5G RedCapモジュールが組み込まれた首輪を装着するだけで、作業員はその首輪を通じて、乳牛の身体活動量、体温、睡眠状態などの指標をリアルタイムでモニタリングし、乳牛を科学的に飼育することで、牛乳を生産する乳牛の質の高さを保証している。科技日報が伝えた。
5G関連技術のサポートにより、衛崗乳業は牧場での飼育、生産・加工、物流・輸送などの主要プロセスのデジタル化管理を実現している。牛乳の生産量は40％増え、ランニングコストは26％減り、物流効率は80％アップした。
江蘇省南京市では、5G技術による生産方法の変革が行われている。国家第1弾となる「5G＋インダストリアルインターネット」融合応用試行都市である南京市は、5Gおよびインダストリアルインターネット関連の1000件を超える国家標準と知的財産権を有しており、市全体で累計10カ所の「5G＋インダストリアルインターネット」公共サービスプラットフォームを建設し、100社以上の5G分野重点企業を育成している。
こうした過去の成果を踏まえ、新たなステージ踏み出すため、15日に行われた南京市5G＋インダストリアルインターネット融合試行都市推進会で、南京市工業・情報化局党委員会委員で副局長の代吉上氏は、「南京市は今後、江寧区と江北新区の2区域を主要な中核建設エリアとし、市全体の『4266』産業システムを徐々に広げていく。2027年末までに5G＋インダストリアルインターネットの中核産業規模を3500億元（約7兆円）にする」とした。
空に関わる分野では、5G低空スマートネットワークが海上パトロールと法執行、水道設備点検、都市違法建築、長江保護など複数のシーンで導入する。また製造現場では、5G専用ネットワーク技術がマシンビジョン・超音波検査、移動検査プラットフォーム、AR巡回点検などの先端応用を組み合わせ、人・機械・資材・工程・環境に至る全面的なスマート管理システムを構築する。そしてトラブル診断の分野では、5Gがセンサーや高画質カメラと連携し、設備故障の診断、位置特定、警報、動的予測を実現するといったように、中国聯通南京分公司の一連の5G＋インダストリアルインターネット応用は南京の低空経済（低空域飛行活動による経済形態）の「離陸」を支援し、企業のスマート化・グリーン化・先端化製造へのトランスフォーメーションを推進する。
その一方で、これらの5G技術の応用を支えているのは、南京市の「5G＋インダストリアルインターネット」の基礎の強みだ。南京市人民政府の鄭暁明副秘書長は、「南京市では累計4万5000カ所の5G基地局をすでに完成させ、306の5G業界仮想プライベートネットワーク（VPN）を構築させた。さらには、基幹通信企業と産業企業が10以上の産業用独立ネットワークを共同で立ち上げ、一つの国家レベル産業・領域をまたぐプラットフォーム、九つの国家レベルの特色ある専門型インダストリアルインターネットプラットフォーム、27の省レベルの重点インダストリアルインターネットプラットフォームを育成している」と説明した。
5G商用化が6年目に入り、5G＋インダストリアルインターネットも大規模発展段階に入り、技術イノベーションから応用の拡大、産業供給へと飛躍的に進展している。
南京市では新型電力設備、電子情報、鉄鋼、石油化学などの分野で「5G＋インダストリアルインターネット」の特徴が際立っている。中興通訊（ZTE）浜江工場では5Gカバー率が100％に達しており、重要設備のネットワーク接続率100％を実現している。人工知能やデジタルツインなどの技術を融合させ、5G＋インダストリアルインターネットソリューションが物流・生産・検査などの各段階に通じている。中国石化揚子石油化工では、点検スタッフが5G総合管理プラットフォームにより、点検ロボットやサーモグラフィカメラなどを利用し、タンクエリアの貯蔵タンクや動的・静的設備などの情報を常に把握でき、その生産・管理の効率が大幅に向上している。中車南京浦鎮車両は5Gネットワークの建設により、研究開発・設計・生産・検査などの業務工程をさらに最適化し、全生産ラインにおける平均生産性を7．7％、車両1台当たりの組立・取付作業の生産性を40％向上させた。数値制御センターの自動化率は93％に達し、製品の一発合格率が5％向上した。（提供/人民網日本語版・編集/YF）
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