外資自動車メーカー「NEVの新たなチャンス狙い対中国投資増やしている」―国営メディア

2025年4月21日(月)8時30分 Record China

経済の低迷や「トランプ関税」などの影響で外資離れがささやかれる中国。国営メディアは「多くの外資企業がNEVの新たなチャンスを狙って対中投資を増やしている」との見方を示した。

長引く経済の低迷や「トランプ関税」などの影響で外資離れがささやかれる中国。こうした中、国営メディアは「多くの外資企業が中国における新エネルギー車(NEV)の新たなチャンスを狙って事業の立ち上げ、研究開発の実施、協力の促進などを通じて投資を追加し、対中投資を増やしている」と強気の見方を示した。



国営新華社通信によると、ドイツ自動車大手アウディと中国第一汽車集団との合弁会社「奥迪一汽新能源汽車」のヘルムート・ステットナー最高経営責任者(CEO)は「自動車産業は既存のエンジン車からNEVへと移行しつつあり、中国市場は巨大な成長空間を提供している」と指摘。「アウディはこの発展プロセスに関わる決意と意欲がある」と述べた。



独自動車大手BMWはこのほど、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と連携協定を結んだ。ファーウェイ開発の基本ソフト(OS)「鴻蒙(ホンモン、Harmony)」エコシステムとの深い融合を中国で進め、複数のデジタルサービスや多角的なスマート応用・機能を提供する計画だ。



独自動車大手メルセデス・ベンツは、中国のパートナーと自動車分野の電動化とデジタル化を共同で推進している。第一汽車と独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)はこのほど戦略提携協定を締結。双方は2026年以降、中国市場向けの「一汽・VW」「ジェッタ」ブランドの新11車種を投入する計画という。VW中国のラルフ・ブランドシュテッター会長兼CEOは「すべての動力源の車種を網羅すると同時にNEV分野を重視し、中国顧客の高度化需要に応える」と意気込みを語った



米電気自動車(EV)大手テスラは、米国外で初となる大型蓄電システム「メガパック」の工場を中国に建設。中国で生産した商用蓄電池を搭載した第1弾の貨物船がこのほど、上海港からオーストラリアに出発した。



清華大学公共管理学院の高宇寧副院長は「中国のNEV市場の大きな成長性、改善が続くビジネス環境、産業チェーン・サプライチェーン(供給網)の整備・円滑化は、外資自動車メーカーが中国への投資に意欲的となり、深く開拓する重要な要因になる」と強調した。



新華社通信は「中国消費者の技術イノベーションに対するオープンな態度と自動車購買時のスマートでコネクテッドな技術への関心から、外資自動車メーカーは改革の方向性を見いだし、新たなビジネスチャンスを見つけている」と報道。



吉林省長春市にあるテスラセンターの販売員は「顧客はこれまで航続距離やコストパフォーマンスなどに関心を示していたが、今はスマート装備を重視している」と紹介。スマートキャビンや自動駐車などが不可欠となったとした。(編集/日向)


Record China

「中国」をもっと詳しく

「中国」のニュース

「中国」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ