原子層磁性体の積層で磁気トンネル接合抵抗の特性が疑似的に出現することを発見

2025年2月14日(金)15時16分 マイナビニュース


青山学院大学(青学)は2月13日、原子数層の薄さを持つ新奇原子層磁性体「Fe3GeTe2」(FGT)を接着テープによるバルク結晶の機械剥離で形成し、2個の破片を回転させながら直接積層したところ、回転角度に応じて破片間で電子のスピンが相互作用する「磁気トンネル接合抵抗」の特性が疑似的に現れることを発見したと発表した。
同成果は、青学大学院 理工学研究科 理工学専攻 機能物質創成コースの小幡玲二大学院生(研究当時)、同・春山純志教授らの研究チームによるもの。詳細は、機能性材料に関する化学と物理学を扱う学際的な学術誌「Advanced Materials」に掲載された。
FGTは近年盛んに研究されており、電子スピンに関する新現象が次々と発見されていて、例えば、「磁化を発現する温度が室温に近く高温」、「極めて高いトンネル磁気抵抗比が期待されること」、「スピンの渦状集団であるスキルミオンが高温で存在すること」などがわかっている。FGTのような原子1個から数個の薄さの破片(原子層破片)は、元の結晶から接着テープで剥離して作成される。金属から半導体、磁性体、超伝導体など、現在あらゆる原子層破片が同手法で創製され、基礎物性や素子への応用の両面から活発な研究が行われている。
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