三菱電機、携帯型業務用無線機向けに3.6V駆動で6.5W出力のRF MOSFETを発売

2024年2月28日(水)16時58分 マイナビニュース

三菱電機は、携帯型業務用無線機の電力増幅器の終段に搭載される高周波デバイスとして、3.6Vのリチウムイオン1セルバッテリー駆動(3.6V駆動)で出力電力6.5Wを実現した、シリコンRF高出力MOSFET「RD06LUS2」のサンプル提供を2月28日から開始したことを発表した。
近年、スマートフォン(スマホ)を中心に3.6Vバッテリーの活用が進んでおり、業務用無線機市場でも従来の7.2Vバッテリーと比べて安価な3.6Vバッテリーを活用しつつ、7.2Vバッテリー同等の高出力が可能な無線機の開発が期待されているという。
一方、バッテリーの低電圧化により電力増幅器の出力が低下するため、スマホに比べ高い出力を必要とする業務用無線機においては、3.6Vバッテリーでも高出力を実現できるMOSFETの開発が求められるようにもなっているとのこと。
そうしたニーズに対応することを目指し今回、同社はシリコンRF高出力MOSFET「RD06LUS2」を開発。3.6V駆動用に最適化させた新型MOSFETチップの開発と、2個のMOSFETチップを内蔵した新パッケージを採用することにより、バッテリー電圧3.6Vかつ、業界最高クラスとなる出力電力6.5Wと、ドレイン効率65%を実現しており、これにより、3.6Vの業務用無線機の送信距離の伸長と低消費電力化を可能としたほか、2個のMOSFETチップを内蔵した新パッケージにより、業務用無線機のプリント基板への実装面積の省スペース化と組み立て時のコスト低減も可能にしたという。
なお、同製品はすでにサンプル価格400円でサンプル出荷を開始しているが、量産品については2024年7月より発売する予定だとしている。また、同製品のドライバーとして使用可能なシリコンRF高出力MOSFETデバイス「RD00LUS2」についても2024年3月よりサンプル提供を開始するほか、2024年8月より発売予定だとしている。さらに、業務用無線機開発のサポートツールとして、両製品を組み合わせた2段増幅器構成の製品評価用回路基板と、シミュレーション用のノンリニアモデルも2024年5月より提供を開始する予定だともしている。

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