「やたらとマッチングアプリに登録させてくる詐欺師」の狙いとは…
2024年3月19日（火）21時0分 ロケットニュース24
45歳目前にして、空前絶後のモテ期が到来している感もある。
なにせ私のインスタには、2分間に1人の割合で新規ユーザーからDMが届くのだ。しかも送信者は100％女性。ただし全員、そこはかとなく日本語の怪しい詐欺師であるが……。
そんなハーレム状態の私は、文春的なトラブルを避けるためにも基本的に全員無視をルールとしているが、ごくたまに気になる女性に対してコッソリと返事をしたりもする。
なにやら難しい漢字であるが、「みゆ」という名前の女性が送ってきた内容は──
なんだかよくわからんが、「出会い系アプリ」を使い「数時間で1〜3万円」を稼げるのだという。もしもこのビジネスが軌道に乗れば、つみたてNISA以上の資産形成が行えるかも？ 乗った乗った、たのむぞ、みゆ！
──と、リンク先のLINEに繋ぐと、
そこにいたのは、「Customer-広島」と名乗るネコだった。なんだかインカムをしているような模様のネコであるが、ともかく挨拶をしてみると……
一瞬「東京電力」や「東電会社」と空見してしまったが、よく見ると「東力会社」だった。なんなんだ「東力会社」。有名なのかな？
ともあれ、出会い系アプリに登録すれば、1000〜3000円がもらえるという。しかも全部で1万6000円〜2万円が稼げるのだと。軌道に乗れば、ちょっとしたデイトレーダーみたいになれるかも。
そう思った私は、「広島」のビジネスに乗ってみることにした。広島が言うニュアンス的には、登録して本人確認を完了させれば1ミッションクリアであるっぽい。
で、まずひとつめのマッチングアプリは……
Yahoo!パートナーだった……！
いちおう、広島が送ってきたリンクにアフェリエイトのコードが付いていないかや、ニセのマッチングサイトなのでは的な調査は行ったが、普通のYahoo!パートナーだった。
よって、普通に登録すると、
本人確認をセヨと無言で示してきた。本人確認ってのは、免許証やパスポートやマイナンバーカードなどを提出して「本人ですよ〜」と証明するアレだ。
まあでも相手はYahoo!だし……との安心感もあり、ホイホイと免許証を使って本人確認手続きを行なった。審査の結果が出るのは数日後であるという。
すると……
別のマッチングサイトを指定してきた。今度は「with（ウィズ）」っていうところ。いちおう事前に調べてみたが、怪しい情報は見つからなかった。
なので登録──
神経質なくらい本人確認にこだわる広島。
そうこうしているうちに、
Yahoo!パートナーの本人確認手続きが完了！ すると広島は「＋2000」と返事してきた。おそらく2000円がもらえることになったようだ。いいぞ、いいぞ〜！
その後も広島は「Omiai（お見合い）」というアプリを指定してきたり……と、ここで私は確認をとってみた。
一体いつ、お金がもらえるのだと。
私はお金が欲しいのだ。
すると……
5000円に達したら振り込みの手続きをしてくれるっぽい。となると、あと3つくらいだな。よし、がんばるぞ！
しかし、結末は急に訪れた。
あまりにも急に。
その後、広島が「アンジュ」というマッチングアプリを指定してきたので、いつものように「やってみます」と返事してから登録。
しかし、マッチングアプリというものはすぐに登録されるわけではないので、私は「登録 → 待つ → 本人手続き完了したらLINEを開いて次のミッション」みたいなルーチンになっていた。
私が「やってみます」と言った37分後に「Yahoo、with、omiaiの本人確認は完了していますか？」というメッセージが届いていたが、動きがないので放置していた。
そしたらなんと……
翌日、広島が退出してしまったのである。
なんてせっかちなんだ広島。そんなにすぐ本人確認は終わらないよ広島。
私は忙しい日々の隙を見つけては、一生懸命やっていたつもり。でも広島にとっては「反応が遅い」だったのであろう。
いずれにしても、広島が何を狙っていたのか、結局わからないままとなってしまった。
そして残されたのは、
私のiPhoneに登録された4つのマッチングアプリのアイコンと、
アホ面プロフィール×4。
そう。
気づいたら、いつの間にか私は「マッチングおじさん」になっていたのだ──。
もしも上記マッチングサイトで私を見つけても、どうか黙殺して欲しい。
なぜって、私が求めているのは「出会い」ではなく、「狙い」なのだから。
【つづく（かも）】
執筆：迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo：RocketNews24.
こちらもどうぞ → 『GO羽鳥の【実録】迷惑メールシリーズ』
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なにせ私のインスタには、2分間に1人の割合で新規ユーザーからDMが届くのだ。しかも送信者は100％女性。ただし全員、そこはかとなく日本語の怪しい詐欺師であるが……。
そんなハーレム状態の私は、文春的なトラブルを避けるためにも基本的に全員無視をルールとしているが、ごくたまに気になる女性に対してコッソリと返事をしたりもする。
なにやら難しい漢字であるが、「みゆ」という名前の女性が送ってきた内容は──
なんだかよくわからんが、「出会い系アプリ」を使い「数時間で1〜3万円」を稼げるのだという。もしもこのビジネスが軌道に乗れば、つみたてNISA以上の資産形成が行えるかも？ 乗った乗った、たのむぞ、みゆ！
──と、リンク先のLINEに繋ぐと、
そこにいたのは、「Customer-広島」と名乗るネコだった。なんだかインカムをしているような模様のネコであるが、ともかく挨拶をしてみると……
一瞬「東京電力」や「東電会社」と空見してしまったが、よく見ると「東力会社」だった。なんなんだ「東力会社」。有名なのかな？
ともあれ、出会い系アプリに登録すれば、1000〜3000円がもらえるという。しかも全部で1万6000円〜2万円が稼げるのだと。軌道に乗れば、ちょっとしたデイトレーダーみたいになれるかも。
そう思った私は、「広島」のビジネスに乗ってみることにした。広島が言うニュアンス的には、登録して本人確認を完了させれば1ミッションクリアであるっぽい。
で、まずひとつめのマッチングアプリは……
Yahoo!パートナーだった……！
いちおう、広島が送ってきたリンクにアフェリエイトのコードが付いていないかや、ニセのマッチングサイトなのでは的な調査は行ったが、普通のYahoo!パートナーだった。
よって、普通に登録すると、
本人確認をセヨと無言で示してきた。本人確認ってのは、免許証やパスポートやマイナンバーカードなどを提出して「本人ですよ〜」と証明するアレだ。
まあでも相手はYahoo!だし……との安心感もあり、ホイホイと免許証を使って本人確認手続きを行なった。審査の結果が出るのは数日後であるという。
すると……
別のマッチングサイトを指定してきた。今度は「with（ウィズ）」っていうところ。いちおう事前に調べてみたが、怪しい情報は見つからなかった。
なので登録──
神経質なくらい本人確認にこだわる広島。
そうこうしているうちに、
Yahoo!パートナーの本人確認手続きが完了！ すると広島は「＋2000」と返事してきた。おそらく2000円がもらえることになったようだ。いいぞ、いいぞ〜！
その後も広島は「Omiai（お見合い）」というアプリを指定してきたり……と、ここで私は確認をとってみた。
一体いつ、お金がもらえるのだと。
私はお金が欲しいのだ。
すると……
5000円に達したら振り込みの手続きをしてくれるっぽい。となると、あと3つくらいだな。よし、がんばるぞ！
しかし、結末は急に訪れた。
あまりにも急に。
その後、広島が「アンジュ」というマッチングアプリを指定してきたので、いつものように「やってみます」と返事してから登録。
しかし、マッチングアプリというものはすぐに登録されるわけではないので、私は「登録 → 待つ → 本人手続き完了したらLINEを開いて次のミッション」みたいなルーチンになっていた。
私が「やってみます」と言った37分後に「Yahoo、with、omiaiの本人確認は完了していますか？」というメッセージが届いていたが、動きがないので放置していた。
そしたらなんと……
翌日、広島が退出してしまったのである。
なんてせっかちなんだ広島。そんなにすぐ本人確認は終わらないよ広島。
私は忙しい日々の隙を見つけては、一生懸命やっていたつもり。でも広島にとっては「反応が遅い」だったのであろう。
いずれにしても、広島が何を狙っていたのか、結局わからないままとなってしまった。
そして残されたのは、
私のiPhoneに登録された4つのマッチングアプリのアイコンと、
アホ面プロフィール×4。
そう。
気づいたら、いつの間にか私は「マッチングおじさん」になっていたのだ──。
もしも上記マッチングサイトで私を見つけても、どうか黙殺して欲しい。
なぜって、私が求めているのは「出会い」ではなく、「狙い」なのだから。
【つづく（かも）】
執筆：迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo：RocketNews24.
こちらもどうぞ → 『GO羽鳥の【実録】迷惑メールシリーズ』
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