ネットワーク進化論 - モバイルとブロードバンドでビジネス変革 第12回 法人向けMVNOの競合、なぜソラコムと丸紅がIoT向け通信で合弁会社を設立するのか

2025年5月15日(木)12時10分 マイナビニュース


IoT向け通信サービスを手がけるソラコムと、総合商社大手の丸紅は2025年5月12日、丸紅グループの丸紅I-DIGIOホールディングスがソラコムと合弁会社を設立し、傘下の丸紅ネットワークソリューションズの手がけるMVNO(仮想移動体通信事業者)事業を分社化するとしています。両社はともにMVNOとして企業向けにモバイル通信サービスを提供している競合関係にありますが、なぜ合弁に至ったのでしょうか。→過去の「ネットワーク進化論 - モバイルとブロードバンドでビジネス変革」の回はこちらを参照。
「フルMVNO」で補完しあえる関係
MVNOとしてIoT向けモバイル通信サービスを手がけるソラコム。2017年にKDDI傘下となり、2024年に上場を果たすなど大きな動きを見せていますが、2025年5月12日にも新たな動きを見せています。
それは総合商社大手の丸紅と、丸紅傘下の丸紅I-DIGIOホールディングスと合弁会社を設立することを発表したことです。実は両社では2025年2月、海外市場におけるIoT分野での協業に向けた合意書を締結したことを発表しており、今回の取り組みはその一環となるようです。
両社は一見すると意外な組み合わせにも見えますが、実はソラコムだけでなく、丸紅もMVNOとしては老舗企業の1つ。
合弁会社を設立する丸紅I-DIGIOホールディングスの傘下企業である丸紅ネットワークソリューションズは、2012年に前身企業で国内向けのMVNO事業を開始しており、10年以上にわたって法人向けを主としたモバイル通信サービスを提供しているのです。
そして今回の合弁会社設立に当たっては、その丸紅ネットワークソリューションズが持つMVNO事業を分社化し、そこにソラコムが51%を出資して2025年8月よりソラコムの子会社にするという形が取られています。合弁会社はあくまでソラコムと別の会社とはなりますが、ソラコム主導でIoT向けのMVNO事業に力を入れようとしていることが分かります。
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