新規終了「irumo」から新プラン「ドコモ mini」に乗り換えるべき? お得になる場合、損になる場合
2025年5月28日(水)15時28分 ITmedia Mobile
6月4日で新規受付を終了するirumo。終了間際は混雑が予想されるため、ドコモは早めに申し込むよう呼びかけている
そこで今回は、irumoとドコモ miniを比較した上で、現行のirumoユーザーがどうするべきか解説します。あわせて、今後小容量帯のプランを契約するならどこがお得か、オススメも紹介します(料金は全て税込み)。
●irumoとドコモ miniの料金のおさらい
まずはirumoの料金プランをおさらいしましょう。irumoは月のデータ容量が0.5GB、3GB、6GB、9GBから選べます。0.5GBプランは月額550円と安いものの、5Gには接続できず、通信速度は最大3Mbpsに制限されます。3GB以上のプランはドコモ光セット割/home5G セット割とdカードお支払割が適用でき、全て適用すると3GBプランは880円で使えます。
6月5日から提供される「ドコモ mini」は、月のデータ容量が4GBと10GBから選べます。月4GBの通常料金は月額2750円、10GBは3850円で、ドコモ光セット割/home5G セット割、dカードお支払割、ドコモでんきセット割を適用すると、それぞれ月額880円と月額1980円になります。
●irumoとドコモ miniはどちらがお得?
では、irumoとドコモ miniはどちらがお得でしょうか。どちらも複数の割引を適用するのが前提のプランなので一概に比較はできませんが、今回は通常料金と、各種割引をフル適用した場合の料金で比較してみます。
割引適用後の料金で比較すると、実はドコモ miniがお得な容量帯もあります。例えば月のデータ使用量が0.5GBから3GBの場合、割引後の料金はirumoもドコモ miniも月額880円です。irumoで使える容量は3GBですが、ドコモ miniなら4GBまで使えるので、ドコモ miniの方がお得ですね。また、月3〜4GBの人は、irumoよりドコモ miniの方が月660円もお得です。
6GB以上使う人も、ドコモ miniの方が月110円安くなります。ドコモ miniでドコモでんきセット割を適用しなくてもirumoと同額なので、10GBまで使えるドコモ miniを契約した方がお得ですね。
まとめると、irumo契約者で月のデータ使用量が0.5GBから4GBの人と、6GB以上の人はドコモ miniにプラン変更した方がお得です。逆に、0.5GBプランの契約者と、月のデータ使用量が4〜6GBの人はirumoが安いので、irumoを契約し続けましょう。
●ドコモ miniの注意点 ドコモでんきも割引条件に追加
ただし、ドコモ miniにはいくつか注意点もあります。irumoで適用できる割引はドコモ光セット割/home5G セット割とdカードお支払割の2つでしたが、ドコモ miniはこの2つに加えて「ドコモでんきセット割」も含まれています。固定回線やクレジットカードとのセット割に比べて、でんきとのセット割はあまりなじみがないかもしれません。
ドコモでんきには「ドコモでんきGreen」と「ドコモでんきBasic」の2つがあり、「ドコモでんきBasic」を選ぶと基本的に地方の電力会社(東京電力や関西電力など)と同じ料金で使える上、最大2%のdポイントが還元されるのでお得です。
ただし、電気料金の仕組みは分かりづらく、過去には一部の新電力会社で電気料金が異様に高くなるなどのトラブルがあったため、地方の電力会社の方が安心という人も多いでしょう。筆者も、スマホとセットでお得になることは理解しつつも、何となく地方の電力会社のままにしています。irumoよりドコモ miniの方がお得になるパターンは多いものの、割引を全て適用するハードルは上がっているので注意してください。
そもそもirumoもドコモ miniも各種割引を適用する前提の料金になっています。特にドコモ光セット割/home5G セット割を適用しない場合は他社に比べて割高です。割引対象の固定回線を契約しない場合は、他社に乗り換えた方がいいでしょう。
●他社の通信サービスで小容量プランのオススメは?
前述の通り、irumoもドコモ miniも固定回線、でんきやクレジットカードとのセット割が前提の料金です。各種割引を適用しない場合は割高なので、他社を選んだ方がいいでしょう。
小容量帯で一番オススメなのは日本通信です。「合理的シンプル290プラン」は月1GBのデータ容量が月額290円で、1GBあたり220円で容量を追加できます。通話料金は専用アプリなしで11円/30秒とドコモの半額で、通話定額オプションも安いです。昼に通信速度が遅くなる点には注意が必要ですが、それほどスマホを使わない人にはピッタリでしょう。筆者もメイン端末に入れて使っています。
IIJmioもオススメです。「ギガプラン」は月2GBが850円、月5GBが950円で使えます。選べる容量が多いので自分に最適な容量を選択できる上、余ったデータは繰り越されるので無駄なく消費できます。
また、常に豪華なキャンペーンを実施しているのも魅力です。日本通信と同じく、昼に速度が低下するのがデメリットですが、筆者の計測では最近は使用に影響のないレベルの速度が出るようになりました。とにかく安いキャリアを探すなら、日本通信とIIJmioを比較してみましょう。
データ使用量が月3GB以下で、昼でも快適に通信したいという人はLINEMOを検討しましょう。LINEMOはソフトバンクと同じ通信品質で1日中快適に使えます。LINEMOベストプランはデータ使用量に応じて料金が変わる仕組みで、3GBまでなら月額990円です。固定回線とのセット割や家族割がなくてもこの料金で使えます。LINEのメッセージやLINEでんわ、LINEビデオ通話はカウントフリーで、いくら使っても容量を消費しません。
また、LINEMOも常時お得なキャンペーンを実施しており、ポイント還元により数カ月は実質無料で使えます。月3GBでは筆者が最もオススメするキャリアです。
ただし、3GBを超えると自動で10GBの料金(月額2090円)になってしまうので、使用量の小まめな確認が必要です。
同じく、月3GBなら楽天モバイルもオススメです。「Rakuten最強プラン」もデータ使用量に応じて料金が変動するプランで、月3GBまでなら月額1078円で使えます。各種セット割なしでこの料金な上、家族割、学割、シニア割を適用すればさらに安くなります。
楽天モバイルの最大のメリットは通話料金です。アプリ「Rakuten Link」を使えば、国内通話料は一部を除きほぼ無料です。通話料金は意外にかかるもので、「せっかくデータ使用量を節約したのに、たまにする通話で請求額が跳ね上がる」といったこともありますが、楽天モバイルなら通話料金をほぼ無料にできます。
他にも、楽天市場で買い物する際のポイント還元率が上がる、海外でも2GBまで無料で通信できるといったメリットもあります。ただし、3GBを超えると自動で20GBの料金(月額2178円)になってしまうので、データ使用量は小まめに確認しましょう。
ほとんどデータ通信をしない人は、今のうちにirumoの0.5GBプランを契約しておくのも手です。6月4日までならまだ新規申込が可能です。料金だけを見れば日本通信(290円/1GB)の方がお得ですが、(4G通信のみや最大3Mbpsといった制限はあるものの)ドコモの他プランと同じ品質で通信できる安心感があります。また、ドコモショップでサポートが受けられるのも魅力です。
以上、irumo/ドコモ miniの比較と、小容量帯のオススメキャリアの紹介でした。最近は各キャリアの料金が値上げの方向に進んでいますが、実はirumoよりドコモ miniの方がお得な場合もあります。ただし、各種割引を適用しない場合はirumoもドコモ miniも割高なので、これを機に他社への乗り換えを検討してもいいでしょう。自身の使用量や重視するポイントをしっかり整理し、最適なキャリアを選んでください。
著者プロフィール
シムラボ
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