航空機の技術とメカニズムの裏側 第437回 最近の実験機(1)テイルシッター、無人化で再度脚光を浴びるか?

2024年6月11日(火)9時5分 マイナビニュース

米国防高等研究計画局(DARPA : Defense Advanced Research Projects Agency)では、ANCILLARY(AdvaNced airCraft Infrastructure-Less Launch And RecoverY)という実験機(Xプレーン)の計画を進めている。
ANCILLARY計画とは
ANCILLARY計画では、地上側に専用の支援機材を用意することなく、狭いスペースで垂直離着陸(VTOL : Vertical Take-Off and Landing)ができる機体の実現を企図している。
まず、2020年に情報照会(RfI : Request for Information)を発出してメーカー各社から情報を募った上で、2022年にローンチを決定。2023年にフェーズ1a(概念設計)の契約を発注した。そして2024年5月に、機体の設計とシステム技術の熟成を図るフェーズ1b契約を発注した。対象は以下の6社。
ロッキード・マーティン/シコルスキー
ノースロップ・グラマン
エアロヴァイロンメント
カレム・エアクラフト
グリフォン・エアロスペース
メソッド・エアロノーティクス
ちなみにカレム・エアクラフトは、ゼネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)の前身であるリーディング・システムズの創設者、エイブ・カレム氏の会社だ。
DARPAが掲げるお題目は「長大な航続性能を持ち、費用対効果が高く、高い多用途性を備えた機体」「水上戦闘艦のヘリコプター発着甲板や、陸上のさほど広くない空き地で運用できること」。重量300lb(136kg)、そのうちセンサー・ペイロードは60lb(27kg)、オンステーション時間は20時間といった数字も挙げている。
想定している用途としては、特殊部隊の遠征作戦に対するISTAR(Intelligence, Surveillance, Target Acquisition and Reconnaissance、情報収集・監視・偵察・目標捕捉)支援や、物資の輸送を挙げている。
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