いらすとやの「おじいさん」をAIで盛ったら? → 何度も描き替えるうちに魔法少女が誕生「AIエグい」と話題 投稿者に話を聞いた
2024年12月11日(水)7時0分 ねとらぼ
フリー素材サイト「いらすとや」のイラストを、AIに描き直させて“盛った”らどうなる……? 小野寺さんは、写真加工アプリ「Meitu」を使って実際に検証を行い、思いがけぬ結果を投稿しました。
AIに描き直させるのは、いらすとやの「いろいろな表情の電話をする人のイラスト(高齢男性)」から、怒ったおじいさんを素材にチョイス。この少々いかついイラストをAIに渡し、出力結果を再びAIに……と、8回繰り返しました。
すると、AIは人知を超える発想を初手から提示してきました。おじいさんの鼻を口、口をリボン、怒りで紅潮した肌をピンク色の髪として少女を見いだし、おじいさんの顔の中に新たな顔を描いたのです。
これをさらに渡すと、新たに描かれた顔をベースに、AIは少女の絵をブラッシュアップしていきます。3回目には、おじいさんの耳やあごだった肌色の部分がコートのボア襟に描き替えられ、服装はすっかり冬の装いに。それに合わせて背景には雪らしいものが降り始めます。
さらに変化をかけていくと、ボアはフリルに、雪は水に。電話だったものは謎の石に変化し、もともとクレーマー風のおじいさんだったものは、8回目の描き直しで「水属性の魔法少女」に様変わりしました。
回を重ねるごとにイラストの深みが増す様を、「AIエグい」と振り返る小野寺さん。Twitterでは、「進化の過程に見える」「AIの着眼点すごい」など、さまざまな声が上がっています。
ねとらぼ編集部では、いらすとやのイラストをAIに描き直させた小野寺さんに、あらためて当時の状況やその後のエピソードについて話を聞きました。
●「新たなAIの楽しみ方を見つけた気分になりました」
——最初にいらすとやのイラストをAIで変化させようと思ったきっかけはありますか
小野寺さん: 実験をしたときはTwitter上で絵や写真をAI化させるのがすごく流行ってました。それを受け、AI化させたものをさらにAI化させたらどうなるんだろう、というほんのささいな好奇心から、この実験を思いつきました。
——電話で怒っている高齢男性をあえてチョイスした理由はありますか。また、当初ここまで大変身すると想定されていましたか?
小野寺さん: いらすとやには動物や少女などのかわいいイラストがたくさんありますが、たとえそれらをAI化してもより可愛くなるだけだなと思いました。
ならいっそ、何になるか想像できないイラストでやろうと考え、一見すると可愛くなるとは考えられない“電話で怒っている高齢男性”をチョイスしました。とんでもない美少女に変身したのは想像以上の変化でした。
——投稿がバズった際の心境について教えてください。リプライなどで寄せられた反応で、印象に残っているものはありますか
小野寺さん: Twitterの通知が鳴り止まずとても興奮していたことを覚えています。バズった当日はなぜか激動の1日で、彼女ができたり、模試でE判定をとったりとイベントが数多く起こり情緒がぐっちゃぐちゃでした。
昨今世間がAIに注目していることは重々承知していましたが、ここまでの反響があるとは思っていませんでした。それほど、今人間がAIに向けてる関心は大きいんだということをあらためて感じられ、非常によい経験ができました。また、引用RTで違うイラストを変化させている方もおり、新たなAIの楽しみ方を自分が見つけたみたいでワクワクしました。
——激動の1日でしたね……! インタビューへのご協力、ありがとうございました