オリー・アレクサンダー「忘れてはいけない」海ドラ「IT’S A SIN」が描いたエイズ危機

シネマカフェ2021年8月18日(水)18時0分

「IT’S A SIN 哀しみの天使たち」 (C)RED Production Company & all3media international

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1980年代のイギリスを舞台に、HIV/エイズに翻弄されるゲイの若者たちを描いたドラマ「IT’S A SIN哀しみの天使たち」がAmazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて独占初配信開始。これを記念し、主演を務めた「Years & Years」のオリー・アレクサンダーが作品の見どころを語ったインタビュー映像が到着した。

主人公であるリッチー役を演じたオリーは、自身の役どころについて「人生を謳歌しており、夢は役者になることと常に大きな夢を描いている人物です。この作品で描かれるのは自分が何者かを模索する若者たち」と、本作のテーマ性とあわせて語り、物語の重要なポイントについては「僕自身がゲイとして初めて知る歴史が描かれています。脚本を読んだ時、主人公たちの恐怖や困惑、個性を模索する姿に共感できました。エイズ危機が何百万もの人たちに与えた衝撃は痛みを伴うけど、忘れてはいけないんです」と深い共感を示した。

さらに、本作で描かれているHIVについて「今でもHIVについて誤解が多い」と言う。「当時の人々は完全に混乱していて、理由も分からずに姿を消したり亡くなった人たちがいました。同性愛への嫌悪感や偏見によって、恐怖心が政府のトップからメディアにまで広がりました。そんなに昔の出来事ではないのが本当に衝撃的」と当時の混乱とあわせて言及。

「少なくとも英国に関して言えるのは、長い闘いの末にLGBの人たちの権利は守られています。トランスジェンダーはいまだに守られていない。一方でクィアについてはメディアによって認知度が高まってはいる。だけどまだ世界的に見ると、ただ自分として生きているだけで、差別や迫害され苦しんでいる人たちが多くいます」と現在の課題についても触れた。

そしてドラマの製作現場については、「限られた時間で協力し合ってすばらしいドラマを作っています。その中に僕がいるなんて信じられません」と語っている。

本作の製作総指揮・脚本はイギリスの人気長寿ドラマ「ドクター・フー」でシーズン初期から脚本・製作総指揮を務め、ヒュー・グラント&ベン・ウィショー出演の傑作「英国スキャンダル ~セックスと陰謀のソープ事件」でエミー賞にノミネートされた名匠ラッセル・T・デイヴィス。これまでに「Queer as Folk」(原題/1999)、「Cucumber」(原題/2015)など多くの作品で同性愛を描いてきた彼が、80年代のロンドンでは謎の病だったHIV/エイズを通じて、ゲイの若者たちが偏見、恐れ、不安、死に共に立ち向かう姿を描いた。

デイヴィス自身は1981年当時18歳で、日に日にエイズの恐怖が身近に迫って来る恐怖を感じたという実体験をベースにリサーチを重ねたことで生まれた、真に迫った内容になっている。

<配信および放送情報> 海外ドラマ 「IT’S A SIN 哀しみの天使たち」(全5話)
【配信】Amazon Prime Video「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」
<字幕版> 8月17日(火)より配信開始 8月17日(火)より第1話を期間限定無料配信

【放送】BS10 スターチャンネル
<STAR1 字幕版>9月15日(水)より毎週水曜23時~ほか、9月12日(日)20時~第1話先行無料放送

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