メルセデスF1の“スペースシップ”ミラーステーに関し技術諮問委員会が議論へ「空力効果が規則の精神に反する」との批判
今週、FIAの技術諮問委員会(TAC)会合が行われ、そのなかでメルセデスW13のイノベーティブなミラーマウントのデザインについての議論が行われるものとみられている。
F1バーレーンテストでメルセデスは、極端にタイトなサイドポッドや独特なミラーステーを導入、注目を集めるとともに、レギュレーションに則ったものであるのかどうかの議論が持ち上がった。
フェラーリのチーム代表マッティア・ビノットは、メルセデスの“ゼロサイドポッド”コンセプトについては完全に合法であると認めている。一方、ミラーについては、レギュレーション違反ではないものの、空力効果を狙うミラーのデザインは、レギュレーションの精神に反していると主張した。
「あのミラーは驚くべきものであり、予想していなかったものだ。その精神について、将来的に対処する必要があると思う」とビノットはバーレーンテスト中の会見において語った。
「過去に、ミラーは空力的な目的を持つべきではないという議論がなされてきた。ミラーは後方を見るためだけにあるべきなのだ」
「だが彼らのマシンの設計の仕方において、あのミラー自体に大きな空力的な目的があるのは間違いないと思う」
「それは将来的に止める必要があるだろう。今後全チームが、スペースシップのようなミラーを設計し始めるだろうからだ」
「それはF1として我々が求めていることではないと思う。そのアイデアに異議を唱えているわけではない。彼らは興味深いソリューションを見出した。だが、我々が意図している精神を考慮し、今後、このことについて議論すべきことだと思う」
メルセデスのミラーデザインは、3月15日に開催される技術諮問委員会(TAC)会合の議題として取り上げられる見込みだ。
FIAのシングルシーター技術問題の責任者であるニコラス・トンバジスは、「我々は常に今後数年に向けてルールを評価し、物事が明確かどうかを判断している」と語った。
「新しいルールができたとき、我々の意図したとおりに表現されないものが出てくる場合がある」
「全体として、意図していたものとの乖離はかなり低いレベルだ。しかし、いくつか小さなエリアについて、チームと話し合っている」
「火曜日にもTACのミーティングを実施し、これらの事柄について話し合う予定だ」
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1が“ミラー戦争”に陥らないため、火曜の会合でメルセデスのミラーが議題として取り上げられるとの考えを示した。
「ミラー戦争に足を踏み入れることは皆、望んでいない。過去10年ほど、技術会議においてミラーの機能について、またミラーがウイングになるのかどうかという点についての議論に、多くの時間が割かれてきた。これは意図したものではないだろうからだ」
「TACのミーティングという適切な場で、おそらくそのことが取り上げられ、議論されることになると思う」
ミラーはボディワークに分類されず、そのため、空力効果を狙うことは禁止されている。しかし現在のレギュレーションにおいては、ミラーステーをボディワークとして扱うことが可能であると、トンバジスは認めている。
火曜の会議において、メルセデスのミラーステーのデザインが禁止される可能性は低く、将来に向けてレギュレーションの明確化を図るための議論がなされるものと考えられている。
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