【U20W杯注目選手①】“異色経歴”持つイタリア期待の大型FW/ジャンルカ・スカマッカ
サッカーキング2019年5月19日(日)19時45分
世代別代表として多くの経験を持っているスカマッカ [写真]=Getty Images
FIFA U-20ワールドカップ ポーランド2019のグループステージ第3戦で日本代表が対戦する「アッズリーニ」ことイタリア代表は、ここ数年、育成に心血を注いでいる。この2年間でU-17とU-19の欧州選手権で準優勝、イングランドが優勝した前回のU-20W杯では3位入賞と着実に結果を出してきている。
なかでも今大会の予選も兼ねていた昨年のU-19欧州選手権では、ユヴェントスの未来を担う逸材FWモイーズ・キーン(20歳)、今シーズンのチャンピオンズリーグでの活躍も記憶に新しいローマMFニコロ・ザニオーロ(19歳)、さらにアンドレア・ピルロやダニエレ・デ・ロッシに次ぐ中盤の大器と言われているブレシアMFサンドロ・トナーリ(19歳)らが活躍し、彼らは今やロベルト・マンチーニが率いるA代表にも招集される存在になった。
今回のU-20W杯では、東京五輪の予選を兼ねたU-21欧州選手権を6月に自国開催することもあってか、彼らの招集は見送られている。だが、それでもアッズリーニは多士済々だ。ユーヴェやインテル、ミランといったビッグクラブの下部組織出身の期待の星や、すでに中小クラブでプロデビュー済みの選手などが数多く参戦予定だ。
その中で要注目の選手が、サッスオーロに所属する1999年1月1日生まれのストライカー、ジャンルカ・スカマッカである。彼はローマの下部組織で育ち、ユース時代から将来を嘱望されていたが、セリエAよりもオランダで腕を磨く道を選び、2015年1月にPSVへ渡った異色のキャリアの持ち主。リザーブチームにあたるヨングPSVで経験を積んだのち、17年にサッスオーロへ移籍して母国へ戻り、セリエBのクレモネーゼ、再びオランダのズウォレへのレンタル移籍を経て、今年の冬にサッスオーロへと呼び戻され、コンスタントにベンチ入りを果たしている。
セリエAデビューこそまだだが、それでもU-17から名を連ねてきた年代別の代表レベルでは、十分に実績を残している。昨年のU-19欧州選手権の決勝となるポルトガル戦(3-4)では、2ゴールを挙げてその名を轟かせた。キーンに代わるアッズリーニのエースストライカーとして、今大会でも大いに飛躍が期待されている。
まず目を引くのは、195cm/85kgという体のサイズだ。空中戦の強さや右足から放たれるパワフルショットはもちろんのこと、持ち前の体躯とリーチの長さを生かしたボールキープやポストプレーは必見で、足技も巧みなものを持っているので、彼を経由してビッグチャンスが生まれるシーンが多い。本大会ではおそらくインテルの下部組織が生んだ「傑作」と名高いアンドレア・ピナモンティ(フロジノーネにレンタル移籍中)とともに攻撃を担うはずだが、ゴールへの“鼻が利く”点取り屋タイプのピナモンティとのコンビネーションはハマれば大爆発の可能性がある。
スカマッカ自身は、母国イタリアで言えば、古くはクリスティアン・ヴィエリ、最近ではグラツィアーノ・ペッレらの系譜を継ぐ大型ストライカーだが、時折トリッキーなアイデアプレーやアクロバットなシュートにチャレンジする強気の姿勢も際立ち、その姿はズラタン・イブラヒモヴィッチを彷彿とさせるものがある。
イブラヒモヴィッチのように、世界を代表するような柔と剛を兼ね備えた万能ストライカーに化けられるか。規格外のセンターフォワードがどんなプレーを見せるのか、注目したい。
文=寺沢薫
なかでも今大会の予選も兼ねていた昨年のU-19欧州選手権では、ユヴェントスの未来を担う逸材FWモイーズ・キーン(20歳)、今シーズンのチャンピオンズリーグでの活躍も記憶に新しいローマMFニコロ・ザニオーロ(19歳)、さらにアンドレア・ピルロやダニエレ・デ・ロッシに次ぐ中盤の大器と言われているブレシアMFサンドロ・トナーリ(19歳)らが活躍し、彼らは今やロベルト・マンチーニが率いるA代表にも招集される存在になった。
今回のU-20W杯では、東京五輪の予選を兼ねたU-21欧州選手権を6月に自国開催することもあってか、彼らの招集は見送られている。だが、それでもアッズリーニは多士済々だ。ユーヴェやインテル、ミランといったビッグクラブの下部組織出身の期待の星や、すでに中小クラブでプロデビュー済みの選手などが数多く参戦予定だ。
その中で要注目の選手が、サッスオーロに所属する1999年1月1日生まれのストライカー、ジャンルカ・スカマッカである。彼はローマの下部組織で育ち、ユース時代から将来を嘱望されていたが、セリエAよりもオランダで腕を磨く道を選び、2015年1月にPSVへ渡った異色のキャリアの持ち主。リザーブチームにあたるヨングPSVで経験を積んだのち、17年にサッスオーロへ移籍して母国へ戻り、セリエBのクレモネーゼ、再びオランダのズウォレへのレンタル移籍を経て、今年の冬にサッスオーロへと呼び戻され、コンスタントにベンチ入りを果たしている。
セリエAデビューこそまだだが、それでもU-17から名を連ねてきた年代別の代表レベルでは、十分に実績を残している。昨年のU-19欧州選手権の決勝となるポルトガル戦(3-4)では、2ゴールを挙げてその名を轟かせた。キーンに代わるアッズリーニのエースストライカーとして、今大会でも大いに飛躍が期待されている。
まず目を引くのは、195cm/85kgという体のサイズだ。空中戦の強さや右足から放たれるパワフルショットはもちろんのこと、持ち前の体躯とリーチの長さを生かしたボールキープやポストプレーは必見で、足技も巧みなものを持っているので、彼を経由してビッグチャンスが生まれるシーンが多い。本大会ではおそらくインテルの下部組織が生んだ「傑作」と名高いアンドレア・ピナモンティ(フロジノーネにレンタル移籍中)とともに攻撃を担うはずだが、ゴールへの“鼻が利く”点取り屋タイプのピナモンティとのコンビネーションはハマれば大爆発の可能性がある。
スカマッカ自身は、母国イタリアで言えば、古くはクリスティアン・ヴィエリ、最近ではグラツィアーノ・ペッレらの系譜を継ぐ大型ストライカーだが、時折トリッキーなアイデアプレーやアクロバットなシュートにチャレンジする強気の姿勢も際立ち、その姿はズラタン・イブラヒモヴィッチを彷彿とさせるものがある。
イブラヒモヴィッチのように、世界を代表するような柔と剛を兼ね備えた万能ストライカーに化けられるか。規格外のセンターフォワードがどんなプレーを見せるのか、注目したい。
文=寺沢薫
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