アストンマーティンF1の独創的なウイング。レッドブルをはじめライバルたちが模倣を検討
アストンマーティンF1チームは、ハンガリーGPに独特な形状のリヤウイングのエンドプレートを持ち込み、注目を集めた。規則に沿ったものであることは間違いないが、規則の精神には反しているとの批判もある。
レギュレーションを賢く解釈することで、アストンマーティンは、新世代F1マシンに他のチームが使用しているデザインとは大きく異なるリヤウイングのエンドプレートを生み出した。これは昨年までのエンドプレートと似た形状に丸みを帯びた斬新なデザインを統合したもので、より大きなダウンフォースを生み出すことを目的としているとみられる。
当然のことながらこのデザインはFIAの許可を得ているものの、規則の精神に反していると見る者もいる。2022年に新世代F1マシンを導入した目的のひとつは、コース上の接近戦を増やすことだが、アストンマーティンのデザインでは、リヤウイングからの空気の流れの乱れが大きくなり、後続車が接近しにくくなるのではないかという懸念が持たれている。
アストンマーティンのチーム代表マイク・クラックは、FIAの確認を取りながら、慎重に開発を進めたと説明した。
「開発の過程を通して、これが受け入れられるものであるかどうかを理解するために、常にFIAに連絡を取っていた。そして最終的に受け入れられた。その瞬間に『これで行こう』ということになった」
「結局のところ、何か特別なことではない。ルールの解釈の問題なのだ。それに従い、FIAと連携し、ウイングを開発した」
このウイングを禁止する動きが出た場合には、それに対応するだけだとクラックは言う。
「(規則変更について)スーパーマジョリティ条項が適用されるといったことを心配してはいない。万が一、規則が変更されてこの種のデザインが許されなくなったとしても、それに対応するだけだ」
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、アストンマーティンの新ウイングへの関心を認めた。
「これがレギュレーションに適合するかどうかが最大のポイントだ。このデザインは今までとは異なる道を開くことになる。興味深い。今回はアストンマーティンが我々のコピーをするのではなく、我々の方が彼らのコピーをするかもしれない。どうなるかは分からないが」
ウイリアムズのビークルパフォーマンス責任者のデイブ・ロブソンは、アストンマーティンの革新的なリヤウイングに対して文句を言い、規則の精神に反していると主張する者は、単に彼らに嫉妬しているのだと語った。
「そういう風に(規則の精神に反すると)言うのは、そのアイデアを自分で発見できなかったことが分かって嫉妬しているときなのではないかな」とロブソンが述べたと『GPFans』が伝えている。
「他のチームがこれから時間をかけてコピーするのか、意図された精神に沿ったルールにするために規則の書き方を変更することに全員が同意するのか。どうなるかをこれから見ていくことになる」
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